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NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

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言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.09.08
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カテゴリ:日本語教育
今日は二十四節気の一つ、白露である。この頃から、夜間に気温が低下して水蒸気が露となって草葉につくようになり、秋らしい気配が感じられる・・・というわけである。

とは言え、関東南部ではおおむね晴れて、日中は南の風がやや強かった。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は22.4℃(05:00)、日最高気温は32.2℃(13:10)。2日連続の真夏日となった。

なお、日本海に抜けた台風第9号は津軽海峡に入って、今日の01時前に北海道函館市付近に上陸した。内浦湾や石狩湾を通りながら、北海道の陸上を北ないし東北東に進み、15時にはオホーツク海に出て温帯低気圧に変わっている。



さて、今日は、次のような新聞記事に目が留まったので、それらを紹介してみよう。
20代は「携帯で辞書代用」 漢字調べの主流
(Sankei WEB 2007/09/07 18:30)
漢字どう書く?辞書より携帯 20代8割 国語世論調査
(asahi.com 2007年09月07日18時56分)
携帯電話:20代の8割、漢字調べに利用 文化庁調査
(MSN毎日インタラクティブ 2007年9月7日20時12分)
漢字調べ、「20代は8割が携帯電話で」・文化庁調査
(NIKKEI NET 2007/09/07 23:04)
「気が置けない」と遠慮?慣用句の誤解目立つ…文化庁調査
(YOMIURI ONLINE 2007年9月8日1時29分)
YOMIURI ONLINEが後出しジャンケンで(?)見出しをひねっているが、これらの元ネタはこちら。
平成18年度「国語に関する世論調査」の結果について
(文化庁 9月7日)
文化庁のこの調査は毎年行われていて、今回は上の新聞記事の見出しにもあるように、漢字が書けないときの調べる手段など、「漢字使用にかかわる一般の人々の意識」を中心に調査したらしい。個別面接調査により1,943人から有効回答を得たとのことである。

まあ、私自身は、最近はもっぱら電子辞書のお世話になっている。
調査結果の詳細についてはリンク先をご覧いただくとして、(専門家にとっては興味津々の内容かもしれないが)私個人にはさほど面白い質問がなかったので、ここでは慣用表現を取り上げてみたい。
言葉の言い方
1.「混乱したさま」
⇒ 上(  )下への大騒ぎ 【58.8%の人が「や」と回答】
 【21.3%の人が「を」と回答】
2.「前言に反したことを、すぐに言ったり、行ったりするさま」
⇒ 舌の(  )の乾かぬうちに 【53.2%の人が「根」と回答】
 【28.1%の人が「先」と回答】
3.「そんなに思いどおりになるものではないこと」
⇒ そうは問屋が(  )さない 【23.5%の人が「許」と回答】
 【67.7%の人が「卸」と回答】
4.「差し出て振る舞うものは他から制裁されること」
⇒ 出る(  )は打たれる 【73.1%の人が「杭(くい)」と回答】
 【19.0%の人が「釘(くぎ)」と回答】
5.「夢中になって見境がなくなること」
⇒ 熱にう(  )される 【48.3%の人が「な」と回答】
 【35.6%の人が「か」と回答】

慣用句等の意味
1.「役不足」 例文:彼には役不足の仕事だ。
(ア)本人の力量に対して役目が重すぎること 【50.3%の人が回答】
(イ)本人の力量に対して役目が軽すぎること 【40.3%の人が回答】
2.「流れに棹(さお)さす」 例文:その発言は流れに棹さすものだ。
(ア)傾向に逆らって、勢いを失わせる行為をすること 【62.2%の人が回答】
(イ)傾向に乗って、勢いを増す行為をすること 【17.5%の人が回答】
3.「気が置けない」 例文:その人は気が置けない人ですね。
(ア)相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと 【42.4%の人が回答】
(イ)相手に気配りや遠慮をしなくてはならないこと 【48.2%の人が回答】
4.「ぞっとしない」 例文:今の映画は、余りぞっとしないものだった。
(ア)面白くない 【31.3%の人が回答】
(イ)恐ろしくない 【54.1%の人が回答】
5.「やおら」 例文:彼はやおら立ち上がった。
(ア)急に、いきなり 【43.7%の人が回答】
(イ)ゆっくりと 【40.5%の人が回答】
確かに、「流れに棹さす」などは間違えやすいであろう。私の電子辞書には、
さお-さ・す【棹さす】 サヲ‥
《他五》
棹を水底につきさして、舟を進める。転じて、時流に乗る。また、時流にさからう意に誤用することがある。
『広辞苑』

さお-さ・す【棹さす】 サヲ─
《自五》
1)さおをあやつって舟を進める。
2)うまく立ち回って機に乗じる。
⇒「時流に─・してひどい目にあった」など、誤って逆らう意に使われることもある。
『明鏡国語辞典』
のように、わざわざ誤用が記されているくらいである。
ちなみに、夏目漱石(1867~1916)は、『草枕』の中で、
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
という有名な一節を残しているが、私は今までその意味を誤解していたらしい・・・。





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Last updated  2007.11.21 20:45:43



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