カテゴリ:社会・生活
会社更生法を申請したJALですが、その再建には京セラ創業者の稲盛和夫氏が当たることになりました。
稲盛氏は京セラを「アメーバ経営」という独自の経営手法で一大企業に育て上げた実績があります。このアメーバ経営の手法を用いてJALを再建するのだと思いますが、アメーバ経営とは会社の組織を小さく分けて(だからアメーバという)各々の組織があたかもひとつの企業のように動くというようなものらしいです。 たとえば、通常は製造部門は製造に関するコストの削減には気を使いますが、自分たちの製造したモノがいくらで売られ、その利益がどれくらいあったかなどは、あまり考えませんが、アメーバ経営では製造部門も常に利益のことを考えます。 アメーバ経営といっても各々の会社の実態によりその用いられ方は異なるらしいのですが、たとえば、ある会社で、A営業部が受注した仕事を製造部門にやってもらう際に製造部門のA製造部、B製造部、C製造部のいずれかで、一番安く仕上げてくれるところに発注して構わないようで、いずれの製造部もA営業部にとって好ましくないようであれば、外注に出しても構わない・・ということらしいです。 この場合、A営業部と各製造部はいずれも独立したひとつの企業として振舞うらしく、各部のリーダーには、おのずと経営マインドが育つ、ということのようです。 さて、このアメーバ経営がJALにうまく機能するでしょうか?アメーバ経営を取り入れる場合には、まずは組織変更を行うらしいのですが、JALでは相当な抵抗があるでしょうね。そもそも経営が危ないという認識をJALの幹部たちは持っていたはずで、それでも殆んど何も手をつけないでいた、というより諸々のしがらみで手をつけられないでいたというほうが正しいかも知れないような会社で、しかも労働組合までも一丸ではなく、それぞれの職種により乱立していたらしく、会社としての一体感や社員の仲間意識が感じられないような会社のようですから・・・。 京セラが成功した一番の理由は、社員たちが稲盛氏を心から信じていたからであると思います。アメーバ経営を導入した会社で成功した会社は社長の熱意が人一倍大きな会社で、社員をグイグイ引っ張っていった会社だそうです。そういう意味では、JALの社員たちが稲盛氏を信じたとき、成功の第1歩が踏み出されるのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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