ファーレ立川アート作品の第46回目掲載です。
遠目に見たときには植物の生長する一時期を作品化したもののように見えたけれども、間近で見るとどうやらスプーンのようなものが。解説文章を読んで納得したけれども、生命の始まりと終わりを告げる筆者の想いがこのスプーンに具現化されているらしい。所々に折れそうな弱さを感じながらも大地にしっかりと根付いた姿がとても印象的だ。
以下全文引用
北口第一駐車場の北側植栽内に、ブロンズの彫刻があります。この作品は、アルゼンチンの彫刻家、パブロ・レイノソさんによるもので、「ジャガイモを収穫する人」という題名がつけられています。植物の芽がスプーンになっています。
レイノソさんは、「食べ物」を非常に重要視する作家です。《"テクノロジー万能"の時代に、人間は誰でも食べ物を必要とするということを思い出すのは、有益である。ものを食べるという単純な行為は、芸術創造のような精神的行為を遂行するために必要不可欠なことである。》(パブロ・レイノソ)レイノソさんは、このような視点から、テクノシティとしてのファーレ立川にスプーンの彫刻を置きました。作家にとって、スプーンは、死ぬ間際の父に水を与えた道具であるとともに子供に最初に食べ物を与えた道具であるという思い出深いものであり、「生命」の象徴です。
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