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Wikipediaで『矛盾』の意味を調べると以下のように記述されている。 EURO2012決勝戦のスペイン対イタリアを見ていたら、スペインは矛、イタリアは盾と感じたのだが、時折それが入れ替わるのが面白く、前半30分ぐらいまでは実力伯仲の互角の展開だった。結果は4対0でスペイン圧勝のように見受けられるが、個人的に感じたのは改めてイタリアの日程の厳しさと運のなさ。中3日でドイツ戦、そして中2日でスペイン戦。過去中2日決勝戦で勝利した事例もあるようだが、さすがに後半は息切れしており、モチベーションだけではEUROのような難攻不落の登山を登り切ることは難しいのだ。 「彼らの方がフィジカル面でよりフレッシュだったのは、最初からすぐに分かったはずだ。我々はこれまでにかなりのエネルギーを消費し、回復する時間がなかった。この一週間はかなりのものだったよ。ときに抑えなければいけなかったことが分かったね」 優勝を目的として乗り込む国は決勝戦に照準を合わせて体調管理を行い、自己のパフォーマンスをベストに持ってくるべきなのだが、いかんせん言うは易く行うは難しの典型的な事例で、その点だけがイタリアにとっては悔やまれるべきことか。「ときに抑えなければいけなかったことが分かったね」という言葉が何を指し示すのかは分かりにくいが、素直に捉えれば試合や練習への取り組みには起伏をつけなければならない、もう少し抜けるときには抜いた方が良いということになるのだろう。 失点後しばらくして得点出来るチェンスがあったが、カシージャスが指先1本で触れたボールはほんのわずかに軌道変更を行い、勇猛果敢に飛び込んでいったデロッシの頭のわずか先をかすめて得点ならず。振り返ってみるとこれが試合の分岐点だった。カシージャスが触ることが出来なければ間違いなくデロッシの同点ヘッド。触った時点でイタリア不運を感じたが、続々と続く負傷故障退場者を見ているとこの日だけはイタリアの日ではなかったのだ。 が、EURO2012で一番感じたのはイタリアの変貌とバロテッリの成長だ。2011年01月23日に『ユニークなマリオ・バロテッリ』という日記を投稿しているが、このまま順調に行けば世界を代表するフォワードになる可能性を秘めた逸材だけに今後が楽しみでならない。EURO2012での3得点の質はいずれも高く、全世界にバロテッリの名前を知らしめたが、凡プレーも多く改善の余地は多々あるのだ。が、2014年ブラジル大会におけるイタリア浮沈の鍵はバロテッリにあるといってもよく、新生イタリアを確認するためにワールドカップ欧州予選を見るのも面白いかもしれない。 ●2012年06月30日 EURO2012-ドイツ戦で見せたイタリアの選手の機能美 ●2012年06月24日 EURO2012-スペイン対フランスを見た感想 ●2012年06月17日 EURO2012-ボールを芯でとらえることの難しさ ●2012年06月16日 EURO2012-フランス対ウクライナを見て ●2012年06月10日 EURO2012-オランダ対デンマークを見た感想 ●2012年06月09日 いよいよEURO2012が始まった ●2012年06月03日 EURO2012のグループリーグ展開予想 ●2012年06月02日 EURO2012が6月8日に開幕 ●2012年05月27日 チェフ1/64の確率とCL優勝を決めたドログバの一撃 ●2012年05月20日 マンチェスターUで香川選手は活躍できるのかどうか? ●2011年12月18日 クラブワールドカップ決勝戦を前にして ●2011年12月11日 バルセロナの哲学を語るシャビとイニエスタ ●2011年12月04日 EURO2012の抽選結果が面白い ●2011年05月01日 レアル・マドリー対バルセロナ試合後の喧騒 ●2011年02月20日 CL BEST16 1st アーセナルvsバルセロナを見て ●2011年01月22日 ロナウジーニョ移籍について思うこと ●2010年12月05日 クラシコ・バルセロナ対レアルマドリード戦を見て ●2010年11月07日 何でいつもそこにいるんだ?インザーギ! ●2010年10月03日 反逆のFWイブラヒモビッチ、大いに吠える ●2010年10月02日 質の向上を求めたいサッカー新聞記事 ●2010年09月18日 南アフリカワールドカップのFIFA報告書
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