源氏物語〔2帖帚木 ははきぎ3〕
源氏物語〔2帖帚木 ははきぎ3〕「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「源氏物語2帖帚木の研鑽」を公開してます。初めからほんとうに秘密の大事な手紙などは、だれが盗んで行くか知れないので棚などに置くわけにもいかない、だがこれはそれほどの物でもないのだから、源氏は見てもよいと許した。中将は少しずつ読んでから、いろんなのがありますねと想像だけで、だれとかかれとか筆者を当てようとする。上手く言い当てるのもあるが、全然見当違いのことを言いながら、それであろうと深く追究したりする。そんな時に源氏はおかしく思いながらも、あまり相手にならぬようにして、上手く皆を中将から取り返した。あなたこそ女の手紙をたくさん持っているでしょう。少し見せてほしいものだ。そのあとなら棚のを全部見せてもいい。あなたの御覧になる価値のあるものはいないでしょうと、こんな事から頭中将は女についての感想を言い出した。これならば完全だ、欠点がないという女は居ないと私は今やっと気付いた。ただ上っつらな感情で達者に手紙を書いたり、こちらの言うことに理解を持っているような利巧な人もたくさんいるので、そこを長所として取ろうとすれば、きっと合格点に入るという者は中々いないと思う。自分が少し知っている事で得意になって、 ほかの人を軽蔑する事のできる厭味な女が多い。