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碁法の谷の庵にて

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2005年09月30日
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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:囲碁~碁界一般編
1回戦(後から棋譜だけ見た)

 羽根直樹九段は白番の尹峻相四段の外回り構想が冴え126手目でおそらく白優勢。右辺には多くは望めないかなあと思っていた矢先に上辺に殴りこんで生きてしまった。どうやら白にミスがあったようだが、とりあえずよかった。

 依田紀基九段の相手、金志錫二段は韓国で天才だかなんだか知らないが依田はそれ以上の天才だ!!黒番でしっかり2目半勝ちして2回戦へ。

 趙治勲九段の相手は去年入段したばかりの劉裁豪初段。とはいえ当然手ごわい。1目半負け食らっちゃいました。彼は治勲相手と言えども殴り負けはしていません。治勲も最近は勝てませんねえ・・・十段とって力尽きたとは思いたくないのだが。

 鶴山淳志六段、よくやった。ゼイノイ九段に黒番4目半勝ち。この碁はド迫力。右辺、右上、下辺、左辺、左下と次から次へと大型のコウ、コウ、コウ。コウ争いが終わるとあっという間に終了。どうやら白がリードしていたのにミスがあったようだが、私の腕ではどれかよく分からず。殊勲とまでは言わないがとりあえず賞賛。

 溝上知親八段の相手は韓国の長老曹薫鉉九段。つーかはっきり言って全然ダメ。見る気失せた。

 日本にとっては最大の目玉カード高尾紳路vs李世ドル戦は結局李世ドルに軍配。わちゃー。高尾得意の強烈なゆり戻しがこの碁では功を奏さず、あっという間に土俵を割ってしまった。気分的に左下をしまられた時点でちょっと足が遅すぎる気がする。


2回戦(勉強の合間に棋譜をちらちら)

鶴山:相手は金明完七段。一見して地味。んーまあ目立った差はついてないのかなあ・・・と思っていたが結局終盤に差がついてしまった。鶴山はけっこうしつこくついていくことができる碁(中盤でボコっと負けたりしない)の様なのだが、勝ちに結びつけるのにはもう一段階必要なようだ。
 あるいは1回戦で疲れきってしまったのかもしれないが・・・。

依田:天下の李世ドル相手に稼いでしのぎ勝負!!いや確かにしのいだが、左辺はぶっ続けの地になってしまい終了。しのげば勝ち、とは参らなかったようだ。依田をもってしても今のセドルには敵わず。
 ここから先は愚痴になるが、中国のいない中環杯は仕方ないとしてもLG杯(山下・羽根)、富士通杯(中小野田・依田)と日本勢はどうしてあんなに李世ドルと当てられるのか?

羽根:相手は確か過去3回くらいサンドバックにされていた崔哲瀚九段。4度目の正直・・・と思ったらまたしてもサンドバック。この碁についてはもう多くを語りたくない。


 ベスト8に残ったのは胡耀宇、羅洗河、金明完、曹薫鉉、李昌鎬、李世ドル、劉昌赫、崔哲瀚となった。中国2、韓国6である。


 と言うわけで日本は予想通り?全滅。
 日本の1回戦の残留率は6人中3人で50%。中国が9人中5人、韓国が17人中8人だったことを考えると決して悪くはない。そして2回戦、3回戦あたりでばたばたと枕を並べて討ち死に。
 LG杯も、富士通杯も、中環杯もこんな感じだった。




 李世ドルや、崔哲瀚と言った棋士の強さはいまさら言うまでもない。ああいうトップクラスに勝てないのは才能や調子・運の問題だと思うので、この際あえて追及しない。勉強不足が祟ったとでもいうのなら論外だが、大した腕もないアマの分際でプロの勉強にいちゃもんをつけるべきではないと思う。その辺は本人の自覚を信用するしかない。

 日本の一つの問題は、主力棋士への頼りすぎではないか?三星杯予選をのぞけば、日本の非主力棋士は中韓の棋士とほとんど真剣勝負の対局をしていない。国内レベルが十分高いのならよいが、そうではないことはもう明らかだ。


 今日は、昨今叫ばれる国内棋戦オープン化の説得力を今一度感じた。
 一部には「国内戦なのに何たることか」と叫ぶ向きもあるようだが、もともと国内戦と国際戦をはっきり区別する基準はない。かつてのIBM早碁オープンやアマ最強戦のように選手の一部として招待するようなときに区別をはっきり客観的根拠を示して答えられる人はいないだろう。
 国際棋戦は一切禁止だとでもいうのならともかく、国内戦・国際戦両方認められている現在そんな共通の定義一つ定まらない国内・国際と言う言葉にこだわるのは「二間トビと言うかヒラキと言うか」で論争するような、馬鹿げた話である。

 なにより、自分の主催する棋戦をどう位置づけるかは主宰者たる棋院やスポンサーが自由に決めることだ。富士通だから国内戦を開いてはいけないとか、阿含宗だから国際戦を開いてはいけないなどと言うルールはない。
 もちろん、棋戦オープン化にはスポンサーその他の承諾を含め、障害があることは間違いない。全スポンサーが「やだ」と言うならばアウト、と言うことも分かる。「日本棋士」最強を決めたい、と言う意向はそれはそれで尊重する必要があると思う。
 ただ、いくつもある選択肢の一つとして、それくらい認めてもよいではないか、と言うのが私見である。





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最終更新日  2005年09月30日 16時20分00秒
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