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碁法の谷の庵にて

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2006年03月29日
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テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:囲碁~それ以外
 院生。念のため、日本棋院とか関西棋院の院生である。(大学院生ではない)


 突然だが彼らはなぜ囲碁が強いのだろうか。
 こういうとなぬ?と思われる人もいるかもしれないが、先日久々に院生と対局してふとそんなことを考えてみた。


 確かに院生や院生経験者にはとても強い人が多い。今年の女流アマの決勝進出者2名は元院生らしいし、学生本因坊の村上くんや高校チャンピオンの高津くんなど、院生経験者で学生の強豪は7人くらい浮かぶ。あるいは、隠れ院生経験者もいるかもしれない。
 私だって、次の対局相手は院生(経験者)ですといわれれば否応なくびびる。
 でも、あえてその理由を考えてみると意外と難しい。「院生(経験者)だから強い」と言う一文の間を追及するとなかなかどうして。

 院生経験のない私が推測を交えて考えると、以下のようになった。



まず、院生になれれば強いのだろうか?


 私は必ずしもそうは思えない。
 確かに院生になれるなら年齢との兼ね合いもあるとはいえ段持ちには違いない(最近は院生になる棋力は低下しているという話を耳にするが・・)。そういう意味ではある程度強いとは言えるだろう
 だが、特に下っ端の院生相手なら、アマでもそこそこ強い人を連れてくると転がされてしまう。5年くらい前、院生になったばかりの女の子を、当時県代表経験のあった某さんは6子置かせて倒していた
 他にも、幽玄の間に現れる院生○○○の中には、ほとんど我流で強くなった私より点数が下の院生も相当数いる。ある程度対局している院生で、初期点数である7段中位以上(アマなら中位の県代表クラスか)をキープしているのはわずかだ。関棋だって、私よりランクが下の院生もけっこういた。

 つまり、院生になれたから強い、と言うわけでは必ずしもない


院生にならないと強くなれないだろうか?

 これまたそうは思えない。学生碁界だって院生経験のない優勝者や上位入賞者はいくらでもいるし、院生経験のない人が院生経験者を倒すことは珍しくない。村上くんだって院生経験のない学生に去年何度かやられている。強い人の来歴を全部知っているわけではないからあの人も院生経験者だったのかと言うことはあるかもしれないが、全員が院生経験者とは思えない。また、院生経験者でも院生時代の貯金ばかりでなく更に強くなっている人もいる。
 一番の例は、坂井秀至七段。彼には院生経験がない。しかしアマ時代はアマ棋戦に出れば優勝候補筆頭どころか優勝しないのが事件と言う勢いで、今や名人リーグに在籍し日本のトップ棋士たちを脅かすような地位にいる事は紛れもない事実である。


そして院生になったからと言って腕が伸びるとも思えない

 院生は基本的に研修をしているが、研究や勉強をしたからと言って、棋力が直ちに伸びるわけではない。そもそも週一の研修だけで棋力が飛躍的に上がるのなら、私に負けるような院生など日本にいないはずである。
 碁会所(含むネット)に一年300日以上現れて毎日毎日対局しているのに弱い人は何人もいる。アマチュアだって打つとなると物凄く真剣になる人は多いけど、それでも弱い人はいる
 実際問題、プロになるような院生の多くは、院生研修に限らず、研究会などで更に腕を磨いているようだ。



 ここまで見れば分かるとおり、院生だから強い、非院生だから弱いという関係は、意外と限定的である。県代表とか、学生棋戦上位のレベルとかになってくると、もう直接には何の関係もないと思っていた方がよいように思う。


 結局、院生が強い理由と言えば、とどのつまりは諸々の努力と、ある程度の才能が基本であると思う。
 なんだ、そういう意味ではアマチュアと本質的に変わらないじゃないか。
 もちろん、プロ棋士になりたいというような明確かつ真摯な目標を持っているから、その努力や気構えは並大抵のものではないし、そこにそこらのアマとは違う棋力の基本があると思うのだけども。




 ときたま、院生経験者がアマ棋戦に出るのは怪しからんみたいな意見を目にするが、ではたまたま才能のある純粋のアマチュアが努力してそのアマ棋戦で活躍し上位・優勝を勝ち取るのは?と言われれば誰もがOKを出すだろう。
 院生だって、同じ碁と言うゲームである限り、アマと本質的にかわるものではないと言うのが今日の私の意見である。




 
やっぱりこれは暴論かな?





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最終更新日  2006年03月29日 16時18分02秒
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