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世界の片隅で小さな声で申し訳なさそうに「スティール!」と叫ぶ!

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Feb 2, 2023
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カテゴリ:真空管
幸運にも英国MAZDAのP.650(P650)という真空管を3本入手しました。(本当に幸運です)



管面トップにプリントがあります。

P.650
BVA
MAZDA
MADA IN ENGLAND


造りが綺麗ですね。

ニッケルプレートなので、見た目よりプレート損失は低い(せいぜい10から12W)と思われます。

フィラメントは2箇所を吊ったM型です。



規格の詳細はあまり見かけません。
The Valve MuseouのP650規格や、ひま人の館の「欧州の真空管(PX4属)」で紹介されています。
ここではPX4族として紹介されていますが、素のニッケルプレートなので見た目よりずっとプレート損失が小さいはずです。(たぶん10~12W)
測定結果でも、PX4のようにrpは低いわけでもないです。
なので、どちらかといえばRE604に近いように思います。

P.650は、一応規格はあるもののIpカーブなどの詳細は不明なので、私の中では謎球に認定です。(笑)

規格のフィラメント6V0.5Aと出力1.1W、プレートは結構大きいのですが、裸のニッケルプレートであるという事から、プレート損失は12W程度と仮定して測定することにしました。(いやもっと小さいかも)
Epは規格の200Vで。
フィラメント電圧は6.0Vと5.8Vで測定しました。


【1本目】
Ef=6.0V, If=0.51A

Ep=200VでEg=40.1Vのとき、
Ip=22.02mA
rp=1660Ω
gm=1952μS
μ=3.2V/V

Ef=5.8V, If=0.49A

Ep=200VでEg=40.1Vのとき、
Ip=21.96mA
rp=1680Ω
gm=1937μS
μ=3.3V/V

【2本目】
Ef=6.0V, If=0.49A

Ep=200VでEg=39.7Vのとき、
Ip=22.03mA
rp=1662Ω
gm=2016μS
μ=3.4V/V

Ef=5.8V, If=0.47A

Ep=200VでEg=39.7Vのとき、
Ip=21.96mA
rp=1664Ω
gm=2010μS
μ=3.3V/V

【3本目】
Ef=6.0V, If=0.49A

Ep=200VでEg=37.2Vのとき、
Ip=22.02mA
rp=1747Ω
gm=1942μS
μ=3.4V/V

Ef=5.8V, If=0.47A

Ep=200VでEg=37.2Vのとき、
Ip=21.82mA
rp=1763Ω
gm=1902μS
μ=3.4V/V


規格の200V22mA時rp1.3kΩからは程遠い1.66kΩ~1.76kΩですしgmも低い(特に3本目は疲れているかも)ですが、Ip特性は美しいカーブを描いています。低電圧大電流側でのタレもありません。
古い球ですので、これくらい性能が出ていれば私には十分です。
出力を欲張らず7kΩ負荷で0.6W、10kΩでも0.4Wは出ます。高能率のスピーカーでフラウトトラヴェルソやリュートの音楽などを楽しむならOKですね。
実際は200Vの30~40mA(プレート損失6~8Wでの動作)くらいまでは大丈夫かと思います。


試しに1本目と2本目のEp=200VのIp=40mA(プレート損失8W動作)で測定してみました。(Ef=6.0V)

【1本目】
Ep=200VでEg=31.9Vのとき、
Ip=40.03mA
rp=1348Ω
gm=2444μS
μ=3.3V/V

【2本目】
Ep=200VでEg=31.9Vのとき、
Ip=39.94mA
rp=1306Ω
gm=2545μS
μ=3.3V/V

この2本は良く揃ってますね。
Ip40mAくらい流すとrpもgmも規格に近い感じになり、増幅動作もIpカーブの綺麗なところを使えるので歪率も良くなります。
40mAも流していますが、Epは200Vなので8W程度です。念のためもう少し少ない電流が良いかもしれませんね。
負荷はパワーより美音を求めるなら5kΩより7kΩが最適と思われます。



皆さんももしP.650を見かけたら是非購入して可愛がってあげてください。
とても魅力的な真空管だと思います。





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Last updated  Jul 21, 2023 07:03:28 PM
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レッド_じゅんいち@ Re:P15/250という真空管(10/23) いま、RS289の設計をしていて、この球もコ…
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Marc@ Re[2]:F123Aという真空管(12/09) イィヴィ平野さんへ Hi, I hope you don…
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D404F203@ Re:SIEMENSのE3aという真空管(10/02) 良い球を入手されましたね! 1本だけです…
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