カテゴリ:真空管
RAYTHEONのVT-25という真空管を紹介します。
以前、RAYTHEONの10という真空管を紹介しましたが、 「また似たような球を買ったんですか」 ...と思われそうですが、造りに違いがあります。 右の10はプレートが縦に長く、左のVT-25は横に広い感じですね。 VT-25のベースはセラミックです。 右の10はボックスプレートですが、左のVT-25は楕円のプレートです。 そして電極への配線のしかたが異なります。 左のVT-25のほうがプレートの配線を遠くして高電圧対策あるいはプレート~グリッド間容量に配慮しているようにも思えます。 フィラメント点灯時の様子。 太くて色味のあるフィラメントで、点灯しているのがわかりやすいです。 etracerで特性を測定してみます。 Ep=400VでIpが23mAくらい流れるところを測ります。(古典管ですので、常用なら370~380Vが良いかも) フィラメント電圧は7.5Vと低目の7.0Vでとります。 一応、750Vまで引いていますが、400Vを中心にしたロードラインではフルスイングで最大570V程度です。 【1本目】 Ef=7.5V, If=1.24A Ep=400V Eg=31.8V Ip=23.11mA rp=3479Ω gm=2302μS μ=8.0V/V Ef=7.0V, If=1.16A Ep=400V Eg=31.7V Ip=22.99mA rp=3523Ω gm=2281μS μ=8.0V/V 【2本目】 Ef=7.5V, If=1.23A Ep=400V Eg=29.1V Ip=23.01mA rp=4240Ω gm=1936μS μ=8.2V/V Ef=7.0V, If=1.16A Ep=400V Eg=28.7V Ip=23.08mA rp=4387Ω gm=1875μS μ=8.2V/V 2本目は1本目よりエミ減気味(Efを7.0Vに落とすとバイアスを結構浅くしないと23mAになりません。Ef7.5Vと7.0Vで同じIpになるEgの差が大きいほど疲れ気味と云えます)ですが、十二分に実用範囲内です。(Ipカーブは倒れず綺麗に伸びていますので) 固定バイアスで、電流に合わせてバイアス電圧を掛けているので2本それぞれかけ離れて見えますが、自己バイアスですともう少し寄ってくると思われます。 フィラメント電圧は...フィラメント電流1.25Aを信じるなら7.5Vが正しいと思います。 フィラメント電圧範囲+5%~-10%説にあてはめると、7.0Vでもまぁ大丈夫な範囲内だとは思います。 後日談:D404F203さんの情報によりますとこのVT25も7.0V指定だそうです 今回のRAYTHEON VT-25は、以前紹介したRAYTHEONの10という真空管とは異なる構造でした。 似ていません。違うからセーフです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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