カテゴリ:真空管
6DZ7という真空管を紹介します。
![]() 数年前、訳もわからず買ってしまって放置していました。 INTERNATIONAL COMPONETNTSという商社ブランドです。 ![]() 多分、GEかどこかで作られたものでしょう。 五極菅ユニットが2つ入っています。 ![]() 面白い形ですね。 規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース「6DZ7」規格表が参考になります。 ヒーターは6.3V1.52Aで、結構大食いです。(6BQ5のユニットを使った物のようです) スクリーングリッドとカソードは共通で、五結プッシュプル増幅回路で使うために設計製造されたもののようです。 ただ、私としては、TU-8200Rに挿すことが前提で話を進めます。 つまり、2ユニットをパラレルで使うことです。 パラレル接続して6L6とピンアサインを同じにするアダプタを作りました。 ![]() アダプタの内部接続にあたっては各グリッドに1.8kΩの抵抗を入れています。 ハイgmなので、何も入れずに直結でパラレル接続すると発振します。 1 - 1.8kΩ → 5 2 → 2 3 → 3 4 → 4 5 - 1.8kΩ → 5 6 → 3 7 → 7 8 → 8 2本のユニットにヒーターが灯ります。 ![]() これだけでもそこそこ発熱します。 etracerで特性(パラレルで三結)を測定してみましょう。 規格ではプレート損失は片側13.2Wですが、常時電流を流すA級動作を考えると2ユニットで20W(1ユニットあたり10W)そこそこと見立てました。(ユニットが隣接していますので、熱的に厳しいかなと) 280Vで50mA流れるところを測ります。 【1本目】 ![]() Eh=6.3V, Ih=1.59A Ep=280V Eg1=10.9V Ip+Ig2=49.61mA Ig2=5.81mA rp=1201Ω gm=15892μS μ=19.1V/V 【2本目】 ![]() Eh=6.3V, Ih=1.59A Ep=280V Eg1=11.9V Ip+Ig2=50.50mA Ig2=5.75mA rp=1183Ω gm=14926μS μ=17.7V/V 高感度な球ですが直線性はそれほど悪くありません。高圧側の立ち上がりが緩やかなので、あまり低電流動作ですと歪率が高くなります。 そして高感度ゆえか、2本のバラツキは少し気になります。(でも気にしないでおきます) TU-8200R(魔改造品)に挿してみました。 ![]() 私のやつはIp40mAくらいに改造してあるので、ちょっと少なめです。 いい音で鳴ってくれています。これで十分です。 訳もわからず買ってしまった真空管ですが、これは買って正解でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 9, 2023 12:50:11 AM
コメント(0) | コメントを書く
[真空管] カテゴリの最新記事
|
|