カテゴリ:真空管
英国製のVT25という真空管を紹介します。
![]() 足(バナナピン)が外れ掛かっているものを安く入手しました。(あとでハンダで適当に直しました) 「VT25」...とはいえ、見た目からわかりますように10族のVT25ではありません。 プレート損失は36Wで、10族とは構造も特性も全く異なる真空管です。 ゆえに10族と区別するため「DET25」と言われる人も多いです。 フィラメントは2点吊り。 ![]() しっかりした造りです。 ![]() フィラメントはオキサイドコートで、トリタンではありません。仄暗く光ります。 ![]() 規格はThe Valeve Museum「CV1025」が参考になります。 ピン配置はRadiomuseumの「DET25」が参考になりますが、規格表にはIpカーブなどの情報が全くありませんね。 プレート損失36Wで、rpは高い、最大1200V迄ということはわかりました。 ここから何となく見えてくるのは「大きな10族っぽい何か」...でしょうか。 雑すぎる表現ですが(笑) とりあえずetracerで特性を測定しましょう。 600Vかけて40mAほど流れるところで測定します。 ※グラフの名前が10/E7312となっていますが10E/7312が正解です 【1本目】 Ef=7.5V, If=1.43A ![]() Ep=600V Eg=-22.6V Ip=39.96mA rp=4952Ω gm=2344μS μ=11.6V/V Ef=7.0V, If=1.36A ![]() Ep=600V Eg=-22.6V Ip=39.87mA rp=5055Ω gm=2261μS μ=11.4V/V 【2本目】 Ef=7.5V, If=1.40A ![]() Ep=600V Eg=-23.7V Ip=40.16mA rp=4717Ω gm=2475μS μ=11.7V/V Ef=7.0V, If=1.32A ![]() Ep=600V Eg=-23.7V Ip=40.00mA rp=4806Ω gm=2397μS μ=11.5V/V まず気がついたのは、フィラメントに関しては規格表と全然異なるということです。 1.4Aですね。誤差ではありません。こういう仕様としか考えられません。 皆さんのお手持ちは如何でしょうか? rpは高いですね。14kΩを負荷にする感じです。 感度も高くない球なので、Epを高くしてあげないと1Wを出すのさえ苦しいという難物です。 RV218よりは感度が良いのでまだマシです。 こういう球は「0.3Wも出ればいいや」と割り切って使った方がよいかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 30, 2024 09:45:43 PM
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