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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2015年05月24日
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20日
 母と病院へ行く。母はバスで先行し、私は仕事が終わり次第、自転車で向かい、病院前ではち合わせたので、一緒に病院の中に入った。2階の看護師詰所に来意を告げて病室で待つ。経鼻チューブで栄養摂取中の病人には、来週、手術してその邪魔なチューブが無くなる旨、いちおう伝えたが、自分の知りたいこと以外耳に入らない身勝手な態度なので、理解できているかは甚だ怪しかった。
 体調は良いらしく、座る姿勢を取らせるなどのリハビリも行われるようになっているようだ。母の話では、車椅子に座れるようにするのが目標らしく、リハビリ中は、しっかりと返事もするそうだ。
 詰所で院長から説明を受ける。万一問題が生じて、見事に往生してくれたら、むしろ感謝したくなるくらいなので、ドテッ腹に穴を開けるくらい勝手にやれ、と言いたかったが、社会通念上本音は言えないので、神妙に返事を繰り返し、同意書にサインした。次いで、相談員(ソーシャルワーカー)のY氏より、介護保険や特別養護老人ホームについて説明を受けた。すでに、独自に調べてはいたが、どういったタイミングで行動を始めて良いのかわからない。とりあえず、紹介された施設内に、川口市の地域包括支援センターがあるので、そちらに相談へ行くことにした。


23日
 午後、地域包括支援センターへ行く。それは特別養護老人ホームの一画に有り(正面玄関から段差もないので普通に土足で入っていったら、注意された。履き替えようと自動ドアの前に行っても開かないので不思議に思っていたら、ドアの右上を押すようにアドバイスを受けた。入所する老人たちの徘徊対策なのだろう)、ジャージ姿の社会福祉士さんが応対された。
 様子伺いのつもりだったが、介護認定を申請する書類は、すでに市のホームページからダウンロードし、だいたいは記載しておいたので、介護保険証とともに、それを提出した。社会福祉士のさんには、親身に話を聞いて頂いたが、もちろん、倒れていた時にキューキューシャでなくレーキューシャを呼ぶべきだった、などと本音は言えないので、密かに困惑させられもした。
 ところで、いつまで療養生活という名の臨終までのカウントダウンが続くのかわからないので、その生活は自分自身の経済力に従って成されねばならない。父の場合は、年金月10万円未満でやりくりしなければならない。完全な寝たきり状態の現状で、自宅介護はまず不可能となると、病院を転々とするか、特別養護老人ホームに入所しなければならず、養護老人ホームの場合は医療機関ではないので、栄養摂取や服薬が比較的に容易な胃ろうの造設が、現実問題として必要となってくる。
 地域内にせよ外にせよ、病院間で連絡が密で、何らかのシステム化がなされていれば、転院を続けるのも有り得るが、病院ごとに受け入れ体制が異なり、いちいち面談で説明を受け、介護タクシーを呼んで連れ込むような煩雑さでは、容易ではない。むしろ、家族を無責任に追い込みかねない。つまり、病院に任せきりにして、受け入れ先も探さず、入院費用だけ払う、といった態度に駆り立ててしまうように思われた。
 養護老人ホームについては、現在、3種類有り、多床室<従来型個室<ユニット式個室と、右へ行くほど利用料が高くなる。国、わけてもいつも間抜けな厚生労働省は、ユニット式を推奨しているらしく、最近はその方式ばかりが新設されているようだ。このユニット式とは、起居がそれなりに可能な年寄りを個室に住まわせ、それを十人程度のユニットとして、共同生活的なコミュニケーションを保ちつつ介護するシステムで、つまりは、認知症の重篤化を防ぐことを主眼としており、身体的な重篤状態の介護では意味をなさない。
 厚生労働省の官僚たちは、もちろん個々には真面目で誠実な人が多いはずだが、組織が大きく個々が目先の課題に追われると、得てして全体の整合性を欠き、現実乖離した方向に施策を進めてしまい、結果「薄らバカ」となってしまう。老人介護についても同様で、一方で比較的軽度な介護、それも認知症をターゲットとしたユニット式の施設を増やしながら、一方で、介護度の低い年寄りの自宅での介護を推奨し、自宅介護を援助する方向で「点数」などをいじっているのだから、軽度な認知症対策に限れば、自宅で介護できないケースのみを特養で拾う、といった制度設計と言えよう。ところが実際は、起居の出来ない寝たきりの年寄りが増加し、自宅介護をすれば家族が疲労困憊し、施設では無駄なユニット方式で不必要な出費を求められることになり、結果、重度の被介護者を優先するため、本来の軽度の年寄りを受け入れる余地がなくなって、何百人待ちで、数年経っても入所できない、といった事態に陥っている。これは、やはり、「薄らバカ」と言う他ないと、私は思う。
 父の場合は、ベッドだけの生活で自分で食べることも出来ず、多少良くなっても、おそらくは、車椅子に乗せて移動できる程度が関の山で、いくつも爆弾を抱えているので、特養に入所したところで、入退院を繰り返す可能性もありそうだ。こうした状態では、ユニットケアなど無意味だ。そもそも個室などにしたら、何も刺激がなく、むしろ苦痛の度を増すばかりにもなりかねない。重病人には、プライバシーの何のと言えるだけの余裕も無いではないか?経済的にも必要性でも多床が望まれ、病院を転々とするのは剣呑にすぎる以上、多床の特養を探さねばならず、厚生労働省の薄らバカのせいで、ユニットタイプが大勢の中、選択肢は絞られてしまっているのだ。
 しかも、日本全国どこでも良ければまだしも、健常者の3~4倍時間がかかる年寄りの妻(私の母)が、面会に行ける場所が望ましい・・・。となれば、調べた結果、それでもいくつか候補があった。さらに事前に調べることにした。


25日
 入院費の支払いもあるはずなので、自転車で病院へ行った。病人はいびきをかいて眠っており、起きそうになかったが、引き出しに請求書があったので、それを持って窓口に行き、支払いを済ませた。さらに、相談員のY氏に、一昨日預かっていた介護認定の際の主治医意見書の書類一式を渡した。


27日
 A病院の看護師さんから電話が有り、眠った状態が続き、検査したところ、脳梗塞が起きているとのことであった。もともと、心筋梗塞対策で血をかたまりにくくする薬を処方されていて、そのため逆に脳出血を起こし、そうした薬を止めざるを得ないので、今度は血が固まりやすくなって梗塞の危険性が増大する、との説明は、初期の段階で受けていたが、それが現実のものになったようだ。
 再度、看護師さんから電話が有り、病室が移動になった旨と、サイドテーブル内にお見舞いと書かれた封筒が有り、病院では管理できないので、早々に確認をお願いしたいとのことなので、明日うかがう旨返答した。


28日
 4階の病室へ行き様子を見ると、昏睡状態ではなく、左目は開き見えている気配であった。少々むくみ、ゴーゴー喉を鳴らし、熱でもあるのか、脇の下に氷のうを挟んでいた。顔はずいぶんと小さくなり、薄気味悪いくらいに、祖母、つまり病人の母に似た顔になっていた。
 聞こえているのかわからないが、今度は脳梗塞が起きている旨、伝えておく。頑張って欲しくはないので、「頑張れ!」とは言えず、さりとて、「死んでしまえ!」と言っても、当人はどうしようもないだろうから、言っても仕方がない。ともあれ、サイドテーブルの中の封筒を見ると、健康麻雀クラブの会員らしき二人の署名があったので、それを病人に見せた。目頭に涙があるようだが、さて、意味があるのか、たんなる生理現象だったのか・・・。
 多少の同情はするが、基本的には自業自得だ。することもないので、ポンポンと体をたたいて、サイドボードに貼られていた、3階のナースステーションに来るように書かれたメモをはがして、そちらへ向かった。ナースステーション、・・・やはり看護師さん詰所がしっくりするそこに顔を出し、貼られていたメモをかざしたが、要件はお見舞いの封筒の件のみであった。しっかり頂きました、と報告して帰途についた。





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Last updated  2015年05月24日 16時06分59秒
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