カテゴリ:「本」の紹介
『虫は人の鏡 擬態の解剖学』
・養老 孟司 写真・海野和男 ・毎日新聞出版 ~「キモチワルイ」と言ってはいけない!! ソレハソレハ 美しい・虫の写真集でもある!! 「はじめに 情報とはなにか」~「ここに収められた文章を書いたのは、20年以上も前 である。当時私は擬態の具体的事例に魅かれていて、あまり全体像について考え ていなかったなあ、と今では思う。その後に大きく社会が変化した。すなわちAI化や IT化つまり情報化である。その結果、擬態の位置づけもおのずから変化することにな った。擬態は典型的な情報内部の現象だからである。しかもヒトの眼を引き付ける。 (略)」・・・この カタイ文と蝟集する虫らから、本を伏せないでください! 養老先生のホントのキモチが、そこここに出てきますから!~「(略)脚が八本というのは、私 はじつに気にくわないので、なぜかというと、それはクモであることを意味するからであ る。私は虫は好きだが、クモが嫌い(略) この嫌いはすこしずつ治ってきた。(略)」 「(略)面倒くさいから、今はあまり議論したくないのだが、カモフラージュや擬態の問題で は、客観的な立場というのはなんらの『意志すらなく』、偶然に生じたものだという説明 に尽きる。(略)」「(略)なぜこんなに凝った、重たそうな頭を作る必要があったのか、私 は知らない。自然については、知らないことが多くて困る。(略)」 「楽しい時間は短調で短く、苦は複雑で長い。それは、われわれの意識、記憶がそう なっているからである。(略)」「(略)結局私にものを教えてくれてきたのは、自然だとい うことを知るる(略)」 などと! 寄藤文平+古屋郁美さんのブックデザインも 素晴らしく!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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養老先生の脳と解剖や虫など独自の視点で人間界を喚起させてくれるのは貴重で いつも楽しみです。
(2022.01.17 11:10:00)
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