カテゴリ:俳句&本紹介
『句集 つちふる』
・岸本 葉子 ・角川書店 〜21/8/21『毎日・書評』の 作家・辻原登〜「すでに死を内包した私たちの住処である『から だ』と『旅』をめぐる試みを中心に、優れた文書を発表し続ける著者の第一句集である。」 「あとがき」〜「ー 私の初句集である。散文を業としながら、俳句はずっ気になっていた。 わずか十七音による表現を、おおくの人が愛好している。ー 349句を収めた。ー」 2021/06発行197頁。8つの篇から一句ずつ〜・対岸 【秋光や櫂の先なるひと雫】 ・水の 重さ 【寒鯉の尾のひと揺れの黒さかな】 ・もの炊く匂ひ 【馬鈴薯をふかす間のもの思ひ】 ・だらだら坂 【知らぬ子に手を握られて風の盆】 ・方位磁石 【薄氷の中ほどにある白さ かな】 ・人のかたち 【つむる目に終ひの色は曼珠沙華】 ・つちふる 【さやけしや一木の 影おのが影】 ・自画像 【消しゴムの滓を払ひて春の風邪】『つちふる』は【つちふるや 汀の線のかく歪つ】。 自画像にはこんな句も【一湾は子宮のかたち葉月潮】 【鷹渡る 砂に記せし我が名見よ】〜「ー 2300句ほどの中から、選んで並べる試みをはじめた。満 六十歳を迎える年。還暦を機に句集をまとめるという目標が固まっていた。 ひとりの作業も 孤独ではなかった。一句一句に、そり句の生まれる場を共有した人々を思い出していた。ー」
★↑と、一緒はオコガマしいにもホドも在るが、「敬老」に免じて下さい★ ひがんばな紅白咲きて敬老日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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