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ジルコニアの気まま日記

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ジルコニア5519

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天衣無縫傍若無人なトークで、リスナーをはじめ、スタッフと相方すらも圧倒する噛み様『風音様』と風音様をはじめ、ゲストやスタッフが投げかける、どんな球も打ち返すそのトーク力で番組を牽引する『荻さん』がメインパーソナリティーのインターネットラジオステーション『音泉』でNO.1の人気を誇る番組っす↓


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2017年08月26日
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 キーン!キーン!!
 ドカーン!!
 天上人と思しき群生がこっちにやってきたと報告があってから1刻が過ぎた頃。
 「む・・・敵の侵入を許してしまったか・・・ルカノスならやってくれる、そう思っていたが、なるほど。やはり一筋縄ではいかない相手だったか」
 今まで遠くに聞こえていた剣のぶつかり合う音だったり、壁が崩れたりする音が段々と近付いてきて、城内から響いているのが分かる。
 そして、その音や喧騒は一直線にパナディアとキャメロット王の控える謁見の間を目掛けて近付いてきている。
 「ここに敵が到達するのも時間の問題かと。キャメロット王、ここは一刻も早くこの場から奥の隠し部屋へ行かれ身を潜めるのが得策かと」
 パナディアがキャメロット王の方へと視線を向けると、彼は腕を組みドンと構えその瞳はまっすぐ謁見の間の入り口を見つめていた。
 「いや、それはしない。わしはこの場でその時を待つとする」
 そう言ったキャメロット王の眼差しはとても真剣なものだった。
 「なっ!?それはどういう意味ですか!!」
 「兵士の皆が敵と向かい合い命をかけ戦っているというのに、わし1人だけが逃げるわけにもいかぬであろう。一国の王であるワシが敵前逃亡をするなど言語道断!皆とその命をともにする覚悟はとうに出来ている」
 確かにそのキャメロット王の心意気は素晴らしいものであると思う。
 だが、そのようなことを言っている場合では今はないのではないか。
 パナディアの頭の中はそのことで一杯だった。
 パナディアの思いが表情に出ていたのだろうか?それとも、長年の付き合いから彼の考えが手に取るようにわかっているだけなのか。キャメロット王は更に言葉を続けてきた。
 「それにな、わしはパナディア。そなたならばきっとわしを守り通してくれる。それを信じているのだ」
 本来であれば、どのような事を言われても自身の使える君主をこの場から逃がし、身の安全を第一に優先させるのが本来のソレであるはずだが、パナディアはそうしようとは思えなかった。
 それほど、キャメロット王の瞳は真っ直ぐで、そしてこの場所から絶対に動かない。
 それがはっきりと読み取れるほどに強固な意志を持っているのがわかったからだ。
 「わかりました、ですが完全にキャメロット王のことをお守りしきることが出来るとは保障いたしかねます」
 「わかっておる、その時は・・・パナディア、わしはそなたと命運を共にするだけだ」
 「キャメロット王・・・」
 と、その時だった。

 バン!!

 謁見の間の扉が強く開けられ、美しい虹色のロングヘアで6つの翼を背中に有した天上人で今回、ここキャメロット城を攻める部隊のリーダーであるアルマロスの姿。
 そして、その横には鉄仮面を被った剣士風の男が一緒に立っていた。
 ここ謁見の間までやってきたのはこの2人のみ。他の兵士達は皆うちの兵士達と戦っているのだろうか。
 「どうも初めまして、私は地上世界攻略作戦の総指揮官を務めさせていただいているアルマロスと申します。そして、こちらにいるのは今回私の補佐をしてくださっているロック=ライトです」
 「ロックだと!?」
 アルマロスの口から飛び出した意外な人物の名前。
 そのことに驚愕の表情を浮かべ、そのアルマロスの横に立つ剣士風の男へと視線を向けたパナディア。
 鉄仮面の男がその頭から顔全体を覆うように被っていた鉄仮面をゆっくりととりその素顔をさらけ出した。
 その下の素顔はパナディアもキャメロット王も見慣れた、確かにロックのものだった。

 第52話 己が信じるモノの為に その1.終わり
                 その2.へ続く





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最終更新日  2017年08月26日 00時57分50秒
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