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ジルコニアの気まま日記

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ジルコニア5519

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天衣無縫傍若無人なトークで、リスナーをはじめ、スタッフと相方すらも圧倒する噛み様『風音様』と風音様をはじめ、ゲストやスタッフが投げかける、どんな球も打ち返すそのトーク力で番組を牽引する『荻さん』がメインパーソナリティーのインターネットラジオステーション『音泉』でNO.1の人気を誇る番組っす↓


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2017年08月26日
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 「父上、キャメロット王。お久しぶりです」
 おかしい・・・ロックは確かに去年・・・まさか、偽者か?
 「な、何故だ・・・ロック……お前は去年セラの手によって・・・・」
 「確かに俺は去年死にました。ですがその後、俺の魂は最高神であるゼウスに英霊として天上界へ召喚され、そこでヴァルキリーとして新たな生を受けたのです」
 ヴァルキリーとして新たな生を受けた?
 「ど、どういうことなのだ・・・・」
 「ロックのように生前特に目覚しい戦果を挙げたり、英雄と呼ばれるにふさわしい実力を持っていた人物が死ぬと、その魂を呼び。ヴァルキリーとして新たな生を与え、魔族や天上界の治安を脅かす輩を倒す戦力となって貰っているのです。まぁ、それはあくまでもごく稀な例であるのですが」
 「そして、俺は今回。ゼウスからアルマロスと共に地上世界へと赴き、魔族との戦いの準備のため、地上世界をこの手中に収めよ、と命を受けてきたわけだ」
 「ロック……去年の時もそうだったが、どうしてお前はこうして、俺やセラとわざわざ対峙する立場に立ち、現れるのだ・・・」
 「俺は俺が信じるモノの為に、自分の考える道を進んでいるだけ。ただそれが、少しセラや父上の進む道とずれ、衝突している、ということです」
 「そうか・・・ロック。お前もまた、己の信ずるモノを護る為に剣を振るう、1人の漢だということなのだな……」
 「それに、俺自身、父上と1度キチンと戦ってみたい、ずっとそう思っていました」
 「いいだろう!ロック、お前のその信じるモノを俺に全力でぶつけにこい!」
 「ロック、今の貴方はかつて英雄と言われたムート=ライトと遜色のない程に力をつけています。貴方が父親であるパナディア、そして妹であるセラフィムにすら勝てることをここに証明しましょう。頑張りなさい」
 「ムート=ライトと同等の力!?それがどれ程のものかわからぬが、俺は俺が信じるモノを、キャメロット王を護るためにも、絶対に負けられん!」
 「パナディアよ、無理はするでないぞ」
 「大丈夫です、キャメロット王。ただ、危険ですので少し距離をとっておいてください」
 ロックがガラハッドの剣を手に構えるのを見ると、パナディアが自身の愛剣であるオートクレールへ精神を集中させ、ドンドンとその手に持っているオートクレールの刀身が白くキラキラと光りだした。
 「行くぞ!!ホーリー・ブレイド!」
 先に動いたのはパナディア。
 地面を強く蹴り、一気に前に飛び出したパナディアは刀身がキラキラと白く光輝くオートクレールを素早くロックめがけて振りかざした。
 パナディアの振りかざした剣をガラハッドの剣で謁見の間全体に金属のぶつかり合う轟音を響かせながら受けたロックだったが、その衝撃は凄まじく。受けたロックの足が地面にメコッと沈むくらい。
 「ぐぅ・・・」
 更に続けて素早く重い攻撃を繰り出していくパナディア。
 それをロックは防戦一方。ただ受けるだけしか出来ずに、そしてその全てをさばき避けきることが出来ずに、攻撃を数発貰っていた。
 「どうしたロック!お前の力はそんなモノか!?」
 怒鳴りにも似た声を上げながら更に攻撃を続けたパナディアだったが・・・・
 「父上・・これが父上の全力なのですか?だとしたらとんだ期待はずれです」
 ボソリとそうロックが呟いた直後だった。
 キーン!カラン、カランカランカラン。
 ロックの素早い剣戟によりパナディアの手に握られていたオートクレールが弾かれ、乾いた金属音を響かせながら地面に落下していった。
 そして、オートクレールが弾かれ無防備になったパナディアの体へ強い衝撃が加わり、後方へ強く飛ばされると謁見の間の壁へ激しく体を叩きつけられたのだった。
 「う・・・ぐぅ・・・・」
 「父上、まだ戦いは終わっていません」
 ロックは自分の足元に転がっていたパナディアの愛剣であるオートクレールの柄の部分を足で蹴った。
 そして、それはスーッと音を立てずに、吸い込まれるように持ち主であるパナディアの手前まで移動し、ピタリとその動きを止めた。
 パナディアが足元にきたオートクレールを手に持ち再び構えを取ると同時にロックの魔法が発動された。
 「ダークネス・プファイル!」
 闇の力を帯びた大きな矢がパナディア目掛け飛び、それを真横に避けたパナディアだったが、その避けた闇の力を帯びた矢は後ろの壁へ当たると、大きな爆発音にも似た音を立てながら壁がガラガラと崩れ落ちていった。
 ダークネス・プファイルの攻撃に気をとられていたパナディアとの距離を一気に縮めたロックはパナディアへ更に攻撃をしかけ、それを受けたパナディアは再び後方へ吹き飛び、今度はキャメロット城2Fにあるバルコニーの壁へと強く叩きつけられた。
 「ぐ・・・これが、ロックの力なのか・・・こんなにも強力な力を手に入れていたとは・・・・」
 片膝をついて苦しそうに顔をしかめさせているパナディアの元へカツカツと近づいてくるロック。そして、彼はパナディアの目の前で足を止めた。
 「父上、これでお終いです」
 淡々とそう言い放ったロックはパナディアへ目掛け手にしたガラハッドの剣を振り下ろしたのだった。

 第52話 己が信じるモノの為に その2.終わり
 第53話 間に合ったよ・・・  その1.へ続く





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最終更新日  2017年08月26日 00時57分56秒
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