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カテゴリ:ドラゴンクエスト4 導かれし者達
「それじゃ、お嬢ちゃん達頼んだよ」
「任せときなさいよ」 どうやらいけにえを捧げる祭壇に到着したようね。 籠に乗ったあたし達を運んでくれたおじちゃんが心配そうに覗き込んできたのにあたしはグッと親指を立てて応えた。 「さぁて、どんなヤツが出てくるのかしら」 「こりゃ、クリフト。動く出ない」 「すみませんブライ殿」 「姫もクリフトもちょっとは落ち着かれてくだされ」 「強い怪物と戦えるかもしれないのよ?こうれが落ち着いていられると思う?」 「そ、そうですね。私としたことが・・・」 そういって心を落ち着けようとしてたクリフトだったけど・・・ あたしの方を見ては照れた様子を見せて落ち着かない様子を見せ続けるの正直うざいんだけど。 クリフトのその様子を見たブライは額に手を当てて大きくため息を1つ。 と、その時だったわ。 周りの空気が一気に引き締まったというか冷たくなったのを感じたわ。 「来る!?」 「まだ出てはだめですぞ姫様」 「わかってるわ」 少しするとこちらに近づいてくる足音と老人の声が聞こえてきたのよ。 「ほっほっほ、また新たないけにえが捧げられたか。もうここの村には若いおなごはおらんはず。これでこの村も終わりだ」 足音があたし達の乗る籠の前でピタリと止まった。 それと同時にあたしは勢いよく狭い籠の中から外に飛び出し、ブライとクリフトもそれについて外に飛び出した。 「貴方がテンペの村を脅かし若い女の人をいけにえに捧げさせてる張本人ね」 「いかにも、そうだと言ったらどうするつもりだ」 「将来あたしの統治する国の民を苦しめるヤツはどんなヤツが相手でも絶対に許さないわ。退治してやるわよ」 拳を突き付けてやると彼はカラカラと笑い始めたわ。 「何よ」 「威勢の良いお嬢さんだ。さぞかし貴様の生き血に肉は美味なのであろうな」 「何・・・なんか若い女性の生き血を啜ると若返りの効果があるとか、力がみなぎってくるとかいうバカげたことの為にやってるわけじゃないわよね?」 「そのようなことは別にどうでもいい。ワシはとある方の命を受け、まずは人の少ない村を襲いそこの若い女性を殺し、これ以上地上に住む人間共の数が増えないようにしているだけで、血肉を食すのはそのついでだ」 「どういうことよ・・・」 「ふふふ、お嬢さんの緩い頭では理解できなかったか」 「き、貴様!こともあろうに姫様をバカ扱いとは!!確かに少し教養の足りない部分もあるが、初対面の怪物にそのようなことを言われる筋合いはないぞい!」 「姫様を侮辱するということは命は惜しくないようですね。いいでしょう!神の名のもとに貴方を倒してさしあげましょう!」 「くくく、面白い。いでよ、あばれ狛犬」 彼がそう言うとすぐ近くに大きな犬が現れた。 「さぁ、かかってくるがよい。このカメレオンマン様が相手をしてやる」 「言われなくても!!」 あたしは先手必勝とばかりにカメレオンマンへと向けて飛び出していった。 第11話 怪物退治! その1.終わり その2.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年11月18日 06時48分28秒
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