テーマ:DVD映画鑑賞(14163)
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要人暗殺の歴史は古く、政治権力の誕生とともに現れました。紀元前、春秋戦国時代を平定した始皇帝は、暴君ゆえに幾度となく刺客に狙われています。それから今世紀まで、大勢の要人が凶弾に倒れました。 暗殺の動機は複数ありますが、ひとつひとつ取り上げると長くなるので省略。観客1万4千人が目撃する中で行われた要人暗殺。市警のはみだし刑事が真犯人を追います。 制作=1998年 アメリカ映画 99分。監督=ブライアン・デ・パルマ。音楽=坂本龍一。出演=ニコラス・ケイジ、ゲイリー・シニーズ、ジョン・ハード、カーラ・グギーノ、スタン・ショウ、マイケル・リスポリ、ケビン・ダンほか アトランティック・シティ。地元の刑事リック(ニコラス・ケイジ)は、ケチな汚職警官。1万4000人もの観客がつめかけたボクシングの試合に、旧友のケヴィン・ダン中佐(ゲイリー・シニーズ)の招きでやってきました。 ケヴィンは国防長官の警護を務める国防省のエリートで、リックの唯一の誇りでした。ところが、チャンピオンがKOされたその時、国防長官が何者かに撃たれたのです。事件の時、国防長官の隣にいたブロンドの女、ジュリア(カーラ・グギーノ)を探すリック。 しかし、事態に不審を感じたリックは、試合中の録画テープを巻き戻し、ボクサーが八百長に関与していたのではないかと疑います。事実を白状させたリックは、この試合が国防長官暗殺のために仕組まれた陰謀だと気づくのでした。 犯人は途中で割れてしまいます。以後、刑事と犯人の知恵比べ、というより、何かを握っているらしいジュリアの争奪戦がはじまるのでした。舞台はスタジアムから隣のカジノへ。しかし、この争奪戦、あまりスリルがありません。 見どころは、デ・パルマ監督のカメラワークでしょう。冒頭、13分間のノンストップ長回し映像があります。ラストも同じテクニックを使っているのですが、コンクリートの柱の中には、何があったのでしょうか。2回見たのですが、よくわかりませんでした。 映像の魔術師だけあって、ショットを積み重ねていく手腕はたしかです。が、やはり中盤より前で真相が明らかになるのはマイナスでしょう。今回はカメラのぶん回しがないことも不満でした。 ニコラス・ケイジの舞い上がった演技。見ていて疲れます。悪徳デカのくせに、この事件ではヤケに正義感を発揮するのも矛盾しているでしょう。あるいは、これが娯楽映画の常道、限界なのかもしれませんが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月31日 20時41分41秒
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