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テーマ:海外生活(7775)
カテゴリ:イタリア生活
イタリアに来たばかりの頃、『友達』という言葉に考えさせられることがあった。
イタリア人の言う『友達』って、知り合いも含むって感じで。 夫と付き合いだした頃、一緒に歩いていたら皇室の人が歩いているごとく道行く人と挨拶挨拶で、私は夫に、誰? と聞いたりするシーンが多かった。 その度夫からの答えは「友達」。 友達がずいぶんいっぱいいるんだな、と思って、そのうち何度も同じ人を見掛けると何をしている人か、とか私、夫に訊ねるようになる。 そうすると、「中学が一緒だったけど今は何してるか知らない」、とか、「一緒のチームでサッカープレイしていたけど今は何してるんだろうなぁ?」とか、そういう答えが返ってくることがしばしば。 ・・・知らないだなんて、じゃあ友達じゃないじゃん。挨拶するだけなんて、それは単なる知り合いじゃん。 そういえば、まだ夫と知り合っていなかった頃、友人ロベルタとGAMMA RAYとEDGUYのコンサートに出かけたんだけど、その時一緒に友達も来るから、とロベルタに前々から聞かされていた。そのとき来たのが、カルロとその妹。 ロベルタ、友達、と言っていたのに、実はカルロに会うのはそれが初めて! ネットで知り合ったのかといえばそうでもなく、単なる大学の友達の友達で、風邪の噂に同じコンサートに行くということを知って、じゃあ一緒に行こうと友達伝いに話を進めてコンサートで初めて会ったというわけ。 これは、友達じゃなくて、友達の友達なんじゃん。 コンサートで初めて会って、友達になったけど。でも数ヶ月後にロベルタに電話した時カルロのことをきいたら、「カルロ、懐かしいね。あれ以来会ってないし連絡もない」------一回きりか。これってもう友達とは呼べないよね。 他のイタリア人の言動からも、イタリアでは『友達』の感覚が日本と違うんだなー、と思った(もちろん日本でも人それぞれで感覚が違うけど)。あんまり知らない人とか信用できない人、陰口ばかり叩きたくなる相手でも『友達』って名詞を使う。 私が矯正したおかげで、夫、今では知り合いと友達をすっかり言い分ける。反対に私はイタリア化していて、イタリアに来てから友達の感覚が広まった。染まってる・・・。 友達感覚が目茶苦茶、と思うのが、マニョーラ。彼女はイタリア人じゃなくてアルバニア人だけど。 彼女はとってもオープンな性格で、実際の友達もいっぱいいる。ただ、それ以外も、彼女にとっては、もう皆友達。近所の人も、いつも行く肉屋のおじちゃんも、一度声を交わしただけの相手に至っても友達。 私は出かけると頻繁に顔を見掛けてちょっと立ち話をするだけの人、友達だとは思わないけど。私の感覚にすると『知り合い』だなぁ。 そういう人に家に遊びに来てと言われても行かないけど、マニョーラは行っちゃう。 感覚が違うなぁ。 この間マニョーラと話していた時も、彼氏のペッピーノがしばらくひとりでバカンスに出かけるというから、うちの夫がマニョーラにうちに泊りにおいでと申し出たら、近所に妊娠中でいつも訪ねて行かなきゃいけない友達がいるから、むしろ私が泊りに来ればいいんだという返事が返ってきた。 どうしていつも行かなきゃいけないのか? と訊ねると、問題が沢山ある妊娠で、あんまり動けないから手伝いに行ってあげてるんだって。 どういう問題があるのか訊ねれば、知らない、って。 ・・・何でか知らないけど具合が悪い友達ってあり!? 友達の具合が悪いの、どうしてか気にならないの? 感覚がつくづく違うんだなぁ。 そんなマニョーラに、多分来年結婚するからその時は結婚の証人になってくれと頼まれた。日本で言ういわゆる仲人で、通常兄弟とか従兄弟とか親友に頼むものなんだけど(私は義姉に頼んだ)、その役を私に頼んでくれるってことは、私は一般の友達とは一段違うって思ってくれてるのね。 私にとっても大切な友達なので、この申し出は嬉しかった。 今日はこのマニョーラとピザを食べに行く。 最近すっかりお気に入りのピネローロのピザ屋へ!! 彼らを連れて行くのは初めて。 ず------っと気になっているマリナーラ(トマトとニンニクとオレガノだけのシンプルなピザ)を今日こそ食べたい。 チーズや具が多く乗っかっているピザは美味しいんだけど、全部食べるのに精一杯だから、一度軽いマリナーラを試してみたいなーって思っていたんだ。ここのピザ屋はマルゲリータ(トマト、バジリコ、モッツァレッラ)ですらモッツァレッラたっぷりで重たいから。 しかも、マリナーラ、値段が2.10ユーロなんだよね。安すぎる!!!! 金欠状態の今にはぴったりのピザ。2代目FIAT500の支払いが毎月500ユーロづつだから、財布が厳しいんだよね。外食なんてしている場合じゃないんだ。 できないと分かっているからこそ、外食できて嬉しい! 待ってろよ、ニンニクのピザ!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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