鉱物油・シリコーンオイル・植物油の違い
みなさん、こんにちは。いよいよ都知事選なので、鬼的にスイッチが入ってきています。今回は脱原発を主張する候補者が2人もいるので、それがポイントになること自体は、議論の機会が増えるので、よかったなと思っています。ただ、私が望むのは脱原発を含んだパラダイムシフトなので、それだけの観点や知名度で選ぶことは出来ません。政策と候補者の本気度を見極めて、投票したいと思っています。昨日から2月10日まで、高レベルの放射性廃棄物を埋め立てるフィンランドのオンカロを描いた「100,000年後の安全」という話題作が、ユーチューブで無料で見れます。オンカロは、地下およそ520メートルの深さまでトンネルを掘り、そこにひたすら放射性廃棄物を100年間にわたって放り込んでいくというだけの施設。100年後に施設が満杯になった後は、道を埋めて完全に封鎖するんだそうです。でも、なんとここが世界で唯一の最終処分場なんですよ。埋め立てた使用済み核燃料の放射能が生物にとって安全なレベルまで下がるには、なんと10万年かかるんだそうです。処理場とは名ばかりで、「オンカロ」は、何もしないで地下に封鎖され続け、ただひたすら、少しづつ放射能が弱まるのを、10万年も待つんだそうです。10万年ですよ、10万年。10万年間も自分たちの子孫たちに近づいたら死んでしまうような核のゴミを押し付ける。正気ですか?って言いたい。この映画の監督のマイケル・マドセンは、オンカロの取材をしたとき、学者たちに「こういう施設を作れない国があるとしたらどこか」という質問をしたそうです。その答えは日本でした。現在の科学では放射性廃棄物の処理は地層処理しかないと言われていますが、日本は、火山があり地震があり、常に地層が安定していないので、オンカロのような地層処理場が作れないということです。それなのに原発を54基も持っていることが、根底からおかしんですよね。現在はとりあえず、すべて稼働はしていませんから、この先は時間をかけて廃炉にしていくしか道はありません。それなのに再稼働なんて、もっとありえないのが分かります。映画 『100,000年後の安全』マイケ ル・マドセン監督(2009 年/79分/デンマーク, フィンランド, スウェーデン, イタリア)日本語吹 き替え版ナレーション:田口トモロヲ=【映画配 信ページ】http://www.uplink.co.jp/100000/2014/【配信期 間】2014年1月22日(水)正午12時~2月10日(月) 正午12時さて、スキンケアについて今回も少し書こうかなと思います。私はカイロプラクターとして15年間施術をさせていただいていますが、その他にオーガニックコスメの開発を、かれこれ6年ちょいやっています。害のないものを作りたいということから始まって、今ではそんなのは当たり前で、開発を続けていく中で、植物の持つ抗酸化力に感動する日々が続いています。多くの女性が使う化粧品ですが、男性で化粧品を使う方はまだまだ少ない状況です。根本的な問題として、男と女では肌質がまるで違うと言うことも大きな理由だと思います。「皮脂を出せ」と促すのは、主に男性ホルモンの働きなので、女性は元々男性より、皮脂の分泌が少なく乾燥しやすい傾向にあり、加齢と共に肌の水分量も皮脂の分泌も減っていくのに、男性は50代くらいまで、20代とほぼ同じくらいの皮脂を分泌出来るんです。そのため男性は、角質層の水分が蒸発しにくく潤いも保ちやすい傾向になります。また、角質層が女性より厚いので、紫外線を真皮にまで通しにくく、日焼けによるシミやシワになりにくいのも利点です。もちろん個人差がありますし、男性でも日焼けを繰り返していると、やはり女性同様シミやシワや乾燥と言ったトラブルが起きやすくなります。以上をふまえて、化粧品っていったい何のためにあるの?と言えば、以下のようなことだと思っています。1、良質なオイルやうるおい物質で、足りない皮脂膜や細胞間脂質、NMFを補助してバリア機能をアップさせるため2、埃や汗、酸化した皮脂、メイクなどの日々の皮膚の汚れを洗顔で落とすため3、空調などによるお肌の乾燥や大気汚染、紫外線の害、メイク用品から肌を保護するため4、植物の抗酸化成分などの力を少し借りて、肌の自然治癒力を高めるため5、メイクして美しく装うことで、自分の美しさを最大限に引き出すためこの中で、特に大事な化粧品の役割って、やっぱり1なのかなと思います。自分仕様の最高の天然クリームであるある皮脂膜を補うこと、そしてバリアを強化することは、肌のアンチエイジングにとって、長期的に見てもかなり大事なことです。だから私は全種類でオイルフリーが徹底されているコスメや、うるおい物質がほぼ含まれないような、アルコールや水分ばかりの化粧水をバシャバシャ付けることには、あまり意味を見いだせないです。そのコスメに配合されているオイルが何なのか?植物油なのか、鉱物油なのかシリコーンオイルなのか?脂肪酸の種類は何か?油を搾る時にどういう製法で搾っているか、がすごく気になります。同じ植物油でも搾り方によって、有効成分の含有量が全然違うからです。一般のケミカルコスメには、植物油でも溶剤抽出オイルや鉱物油、シリコーンオイルが使われていることが多いです。鉱物油(全成分にはパラフィンとかワセリンとかミネラルオイルと書いてあります)は、石油を精製したオイルで、幅広く一般化粧品に使われています。皮膚科で出されるワセリンやよく売られているベビーオイルもこれです。鉱物油にも良い点はあって、刺激がなく、分子量が大きく浸透が悪いオイルなので、肌にバンドエイドをするような働きがあります。合成界面活性剤や乾燥などで、肌のバリアがとても薄くなっていると、どんなものを塗っても刺激を感じやすくなっている場合、油膜を形成する鉱物油を一時的に使う分には、そう悪くありません。ただし精製度が良くないと、鉱物油には有害な不純物が含まれているので、これによってシミになったり、皮膚が黒くなることもあります。昔、黒皮症の女性が大変増加したことが問題になりましたが、あれはこの精製の悪い鉱物油が原因でした。また、鉱物油は栄養価はまったくなく、抗酸化成分も全然なく、皮膚の常在菌がエサにしにくい油なので、長期的に使用していると、乾燥肌を助長します。鉱物油は、それでもまだ天然物である石油由来の油ですが、シリコーンオイルになってくると、完全に合成油で、実は油と書きますが油ですらなく、合成樹脂、プラスチック油です。車のワックスとか機械用によく使われているのがシリコーンオイルですね。これを顔につけるっていうのは、正直驚きだと思います。シリコーンオイルは落ちにくい水に強いメイク用品をはじめ、ほとんどのファンデーション、そして今や基礎化粧品にまで入っています。まだメイク用品は装うものなので100歩譲って理解してもいいですが、基礎化粧品になると、意味が分かりません。お手持ちのコスメの成分に、ジメチコン、メチコン、シクロメチコン、シロキサン、クロスポリマーなどの名称があったら、それがシリコーンオイルです。シリコーンオイルも分子量が大きくまったく浸透しない成分で、刺激がないのは良いのですが、撥水性が強く、皮膜性が強いので落ちにくいというのが最大の欠点です。落とすには強い合成界面活性剤が必要になるので、そのことによって肌のバリアにダメージを与えます。もちろん、ビタミンも有効成分もなく、皮膚の常在菌はエサに出来ず、まったく分解できないので、よけいに肌に残留しやすくなります。シャンプーでノンシリコーンというのが、今よくありますが、髪は死んだ細胞ですから、皮膜する分にはまだ良いんですよ。よくないのは、頭皮に付けることですね。だからシャンプーに入っているのはNG。まだリンスやトリートメントを地肌を避けて使う分にはシリコーン入りでもいいと思います。ただね、実は洗い流す時、背中に貼りつくんですよね。これのほうが問題で。ずっと使用していると、背中ニキビの原因となったりしますので、そういう意味ではやはりヘアケアもノンシリコーンが望ましいと思います。カルボマーと言うのは、シリコーンオイルではないですけど、水溶性の合成ポリマーで、こちらは落ちにくくはないですが、やっぱり分子量が大きく肌表面に水を抱えた膜を形成します。刺激はないけど浸透もせず、もちろん栄養価も有効成分もなく、常在菌もエサに出来ず、長期的に使うと育菌的良くありません。なんちゃらゲルとかジェルとか言うのは、90%くらいこれですね。まだまだ化粧品には鉱物油やシリコーンオイルが使用されていることが多いですが、植物の力が、化学合成成分より優れていることが分かってきている昨今では、植物オイルが使用されている物も増えてきています。植物油は、皮脂にも含まれる脂肪酸を持っていることと、角質層への浸透が良いことが特徴です。ただ、その植物油がどうやって作られているかは気になります。現代の油の搾り方は、ほとんどが植物に石油由来のヘキサンと言う有機溶剤をふりかけて脂肪分を溶かし出して、そのあと200℃以上で加熱してヘキサンを飛ばして、薬剤で脱臭脱色して添加物を入れて作ると言う、有効成分がぶっ飛んでしまうような作り方です。オーガニックの植物の種や実を搾っただけのオイルは、オイルと言っても、そういう作られ方をしたオイルとは、かなり違う成分を持っています。皮脂を補う脂肪酸が多いことや、肌への浸透が良いだけでなく、ビタミンやミネラル、抗酸化物質、フィトケミカルなどの有効成分が非常に多いことが優れた点です。皮膚に住む常在菌がちゃんとエサにして分解できるのもポイントです。植物油は素晴らしいんですけど、酸化したものは肌に良くありません。酸化した油は、過酸化脂質になり、これが刺激となってシワやシミ、ニキビといった症状にもつながります。だから日中付けるなら、植物油の中でもオリーブオイル、アボカドオイル、椿オイル、モリンガオイル、アルガンオイルなどオレイン酸の多いものや、ビタミンEやカロチノイドの多いもの、ホホバオイル、シアバター、オリーブスクワランなど酸化しにくい組成のオイルがベスト。皮脂や油の酸化を抑える成分や紫外線の害からブロックする働きのある天然の有効成分が豊富なものが良いと思います。オーガニックコスメでも、酸化しやすい組成の植物油を、日中用のクリームに使用していたり、ファンデーションの油に使用しているものがありますので、この点は注意して下さい。ローズヒップオイル、月見草オイル、ボリジオイル、ヘンプオイル、キウイシードオイル、グレープシードオイルなどはすごく酸化しやすいので、夜用として使う方が良いです。また、容器がエアレスでないと、空気に触れることが多いので、やはり酸化しやすくなります。エアレスでない場合は、フタをしっかり締めて出来るだけ早めに使い切った方が良いです。エアレスでも出来たら3か月以内には使い切り、また、チークやアイシャドーは、最低でも半年に一度は買い替えましょう。化粧品に含まれるオイルはどれも同じじゃない!オイルを見直して、バリアの整った美しい肌へ!!