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再出発日記

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邦画(12~)

2020年10月07日
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カテゴリ:邦画(12~)
残りの2作品を紹介する。



「喜劇 愛妻物語」
足立紳の初めての監督作品だということだけで観た。「喜劇」と冠している。冠しているが、これはリアル夫婦物語、かつ下ネタ映画であった。

まさか終始これで通すとは、最後はもっと凄い展開があると期待していた。

確かに最後の泣笑い演技は良かった。また、水沢あさみの赤パンツを何度も大画面で拝めたのは、男としてありがたかった。でも、それだけの映画を、初監督作品で作っちゃダメでしょ?そんなに生活切羽詰まっちゃってんの?もう女房孝行しているでしょ?と足立紳が心配になってきた。

【ストーリー】
映画『百円の恋』(2014年)の足立紳が、自身初の自伝的小説「喜劇 愛妻物語」を原作に自らメガホンをとり映画化。売れない脚本家・豪太(濱田岳)とその妻チカ(水川あさみ)は倦怠期の夫婦で、娘のアキ(新津ちせ)と3人で暮らしている。豪太はセックスレスに苛まれ、日々妻の機嫌を取ろうとするが、チカはろくな稼ぎがない夫に冷たい。そんなある日、豪太のもとに“ものすごい速さでうどんを打つ女子高生”の話を脚本にしないかという話が。豪太はもともと自分が考えていたこの企画を実現させ、あわよくば夫婦仲を取り戻すために香川への取材を兼ねた家族旅行を提案する。しぶしぶ豪太の取材旅行に付き合うチカ。しかしその取材対象には、既に別の映画企画が決まってしまっていた。大喧嘩の後、学生時代の友人・由美(夏帆)の家を訪れるチカ。一方豪太はアキを連れて海にやってくるが、スマホに夢中でアキを見失ってしまう。

【公開日】 2020年9月11日
【映倫情報】 PG12
【上映時間】 115分
【配給】 キュー・テック/バンダイナムコアーツ
【監督】 原作・脚本・監督:足立 紳
【出演】 濱田岳/水川あさみ/新津ちせ/夏帆/大久保佳代子/ふせ えり/光石研 ほか

2020年9月28日
岡山イオンシネマ
★★★


「映像研には手を出すな!」
まぁ出来は8割くらいかな。
プロローグに浜辺美波を起用しておどろおどろらしさを思いっきり演出したのに、その回収がとうとう出来なかった。ピュー子の役割って、もしかしてアレだけのため?最初の大仰な大生徒会の臨時会議の内容と結果は、結局何だったの?その繋がりをきちんと作れば、アニメ版とは全く違う傑作が出来たのかもしれない。監督は、途中で何や何やらわからなくなった?それとも厨二病が落ち入る袋小路に入った?

でもまぁ、若い子たちが、一生懸命「キャラ」を演じていて、みんなそれなりになりきっていた。監督、もうちょっとどうにかして!


STORY
アニメ好きで想像力豊かだが人見知りの浅草みどり(齋藤飛鳥)と、彼女の友人で金もうけが好きな金森さやか(梅澤美波)が入学した芝浜高校では、413の部活動と72の研究会・学生組織を大・生徒会が運営していた。そこで彼女たちは、カリスマ読者モデルでアニメーター志望の新入生・水崎ツバメ(山下美月)と出会う。意気投合した三人はアニメで最強の世界を作り上げるため、映像研を設立しようとする。
キャスト
齋藤飛鳥、山下美月、梅澤美波、小西桜子、グレイス・エマ、福本莉子、松崎亮、桜田ひより、板垣瑞生、赤楚衛二、鈴之助、出合正幸、松本若菜、山中聡、浜辺美波、高嶋政宏
スタッフ
原作:大童澄瞳
監督:英勉
上映時間
113分

2020年9月30日
MOVIX倉敷
★★★★







最終更新日  2020年10月07日 16時17分09秒
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2020年08月17日
カテゴリ:邦画(12~)

「あの日のオルガン」
 1944年。警報が鳴るたびに防空壕に避難していた品川の戸越保育所では、幼い園児たちの命を守るため保育士たちが保育所の疎開を検討していました。さまざまな意見を持つ親たちを説得してようやく受け入れ先が決まり、埼玉の荒れ寺で疎開生活が始まります。

 倉敷市出身の平松美恵子さんが実話をもとに脚本を書き監督しました。昨年2月ムービックス倉敷の観客は、ほぼ満杯の観客で応えていて、山田洋次監督の愛弟子作品らしく涙と笑いに包まれていました。

 戦争映画や疎開映画は幾つかありますが、疎開保育園を正面から描いたのは、これが初めてです。未就学児童なので、村の子供との軋轢はない代わりに、保母さんがほとんど親代わりで約5-6人で53人の子供を面倒を見ています。食糧の調達、おねしょ問題など相当な苦労があったのだと思います。そして、そんな幼児と別れたくない親と子どもの葛藤も描かれます。

 疎開日当日の感想。「今日見たことを覚えておきましょ。今日聞いたのは、空襲警報じゃなくて、みっちゃんのひくオルガンと子どもたちの歌声だけ。私たちには健康な体とほどほどの脳味噌がある。それ使って、私たちの文化的生活を作りましょう」戦時下でも、理想を胸に幼児教育をしていたのです。

 新米保母のみっちゃん役の大原櫻子がとてもいい。見た目はもうホントに近所の中学生から駆り出された子供としか思えない。そういう彼女が、幼児の世話を命がけでする。彼女が子どもに慕われたのは、みっちゃんが子どもだからではありません。彼女が計算づくではなく本気の笑顔と言葉で接していたからだと思います。子どもはすぐに見抜くのです。

 疎開保育園のリーダー楓役の戸田恵梨香もとてもいい。凛々しく、子どもたちの将来を第一に考え、冷静さを持ちつつも、勝負どころではたぎるような熱さを爆発させる「怒りの乙女」を見事に演じ切っていました。戦が終わって子どもたちを全員見送ったあとの最後の慟哭に、安堵・悔恨・解放感・全てが入っていました。

 その他佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子などの次世代若手女優が大挙して出演しています。面白い笑い、さみしい笑い、悲しい涙、心温まる涙、様々な感情を引き起こすいい作品だったと思います。(2019年作品レンタル可能)








最終更新日  2020年08月17日 13時37分17秒
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2020年08月03日
カテゴリ:邦画(12~)

開催が延びていた高畑勲展に行ってきた。アニメ制作に興味ある人だけでなく、アニメ映画が好きな人は必見の展覧会だったと思う。セル動画や絵コンテを展示して、昔のアニメを懐かしむ構成ではなく、60年代に高畑勲の演出が、如何に画期的で革新的だったかを明らかにするものであった。その革新性は、「アルプスの少女ハイジ」でも、「赤毛のアン」でも「火垂るの墓」「おもいでぽろぽろ」そして「かぐや姫の物語」でも、常に塗り替えられていったのである。「日本のアニメーション」を知るためには、この展示会は多くのことを教えてくれるのに違いない。

1968年「太陽の王子 ホルスの大冒険」で、高畑勲は初めて演出を任される。複雑なヒロイン造形、大群衆シーンの躍動感、アイヌの民俗叙事詩をモチーフに描く壮大な物語、スタッフの集団創作を可能にした緻密な企画意図の膨大な説明書などを見てもうもう圧倒された。いくつもの表や図を使って集団認識の共有を図っている。しかし時代が早すぎたのか、この映画はこけてしまう。高畑勲と宮崎駿は東映動画を去って、テレビの名作シリーズで新境地をつくる。



1973年、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一は「ハイジ」のロケハンでスイスやドイツを訪れている。名作を生活感溢れる演出で一年かけてじっくりと作ったテレビシリーズの始まりである。原作のさまざまな改変を行なって、高畑・宮崎コンビはハイジの物語を「発見と解放の喜び」をファンタジーとしてまとめることに成功する。実際私は、社会人になった後に、DVDでずっとこれを見て辛い時期を文字通り救われた思い出がある。因みに冒頭、高原に着いた途端ハイジが着膨れの服を脱ぎ捨て下着姿で坂道を駆け上るシーンは、高畑勲が付け足した。


展示の中では、ここだけ写真撮影OKで、ハイジの世界を正確にジオラマにした部屋があった。おそらく、何処かの展覧会で作られたジオラマの流用なのだろうが、力作だった。汽車が動いていた。

「赤毛のアン」では、高畑勲は「痩せてギョロ目でソバカスだらけで赤毛」の少女を、登場時に可愛く描くことをさせず、やがて次第と美しくなってゆくという難しい課題を作画の近藤喜文に課した。しかも原作のアンのお喋りは、一切削らなかった。そういう演出によって、個性的な思春期の少女と育ての親を、「ユーモア」として描くことに成功させた。高畑勲によるシリーズ構成のためのメモの何という緻密さか。

高畑勲は絵コンテを描かない演出家として有名らしい。絶対書かないわけではなく、いくつか展示されている。確かにうまくはない。マルとして頭を描いていることも多々ある。宮崎駿は動画を描ける。しかし、設定と企画意図のノートは、おそらく高畑勲が圧倒していただろう。そうやって2人は切磋琢磨したのだ。

高畑勲は「ジャリン子チエ」(1981)から、日本を舞台にアニメを作り出す。「ゼロ弾きのゴーシュ」(1982)「柳川堀割物語」(1987)を経て、1988年「火垂るの墓」が作られる。原作を何処まで読み込むか。提示されたノートなどの資料は、我々に多くのことを教えるかもしれない。詳細なロケハンと共にリアルな作品が美術の山本二三、作画監督の近藤喜文・百瀬義行らと作り込み、永遠の夏の平和アニメのアイコンとなった。この作品では、色彩設定を場面場面で替えていった。「おもいでぽろぽろ」(1991)では、「山形編」でリアルさを出すために唇の動きさえアニメでリアルに再現した。一転「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994)では、もう溢れかえるような設定画にお目にかかる。百瀬義行と大塚伸治による大量のイメージボードは、狸の生態や、化ける方法とそのレパートリーに関して、一生懸命にやっても人間にはほとんど効果がない「しょぼい感じ」を出すことを目指したらしい。なるほど!そうだったのか!

そしてセルアニメを否定して、線で人物と風景を同時に描いて動かした「かぐや姫の物語」(2013)を遺して監督は逝ってしまった。







最終更新日  2020年08月03日 09時59分33秒
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2020年07月18日
カテゴリ:邦画(12~)
今月の映画評です。「天気の子」

 異常気象が続いています。パンデミックのコロナ禍も続いています。平成に育った若者は、生まれた時からずっと、バブル崩壊、大震災、就職超氷河期、原発問題等々と不安の中で過ごしてきました。私のような還暦にもなろうする世代には違う世界が見えているのかもしれません。

 今回は、昨年の最大ヒット映画を紹介します。新海誠監督の前回アニメ「君の名は。」(250億円突破)は、私は若者受けする伏線回収方式を「あざとい」と思ってあまり評価しませんでした。監督は今回、その成功体験はバッサリやめて、ストレートに自分の世界観を出したようです。

 私のアニメ・マイベストは現在も、宮崎駿監督の「もののけ姫」です。「このままでは世界は滅亡する」という宮崎監督の独特の文明観を、当時の技術をぶち込んで、奇跡的にもストーリー的にきちんと着地させた傑作でした。

 新海監督の方は、既に文明は危機に溢れていて、その中でどう生きるのか、ということの方に関心があるのだな、と感じました。しかもその背後に、万葉集や柳田民俗学の教養が見え隠れします。その眼差しは、遠く過去から、そして宇宙にまで広がっていています。なんか、このままスクスク育っていって欲しいなと感じるアニメ作家です。そういうわけで、新海誠と言えば、絵の美しさや音楽の使い方に評価が集中しているようですが、その面があるから説得力があるのですが、私は別の見方をしました。

 さて、物語は今年のように大雨が続く東京で、100%晴れ女の異名を持つ陽菜が、家出少年帆高と共にいっときだけ晴れ間を見せるアルバイトを始めます。やがて天気の巫女たる陽菜が、異常気象を止めるには「ひと柱」にならなければならないことが判明します。ひとりの命か、大災害か。若い2人の選択は如何に?という話でした。

 新海監督は当然2年前の真備の大水害のことを知っていますから、「批判は当然」と思って公開に踏み切ったようです。画面には、東京都心の半分が水没しているような場面も出てきます。ある老女は言います。「東京のあの辺は元々は海だったんだよ。ほんの2百年前まではさ」。そう言えば、と私も思いました。古代吉備地域は元々は海か干潟でした。弥生時代から大雨が降って、それを克服して大きな都を作ったのです。この物語には、「もののけ姫」とはまた違う若者の未来があるのではないか、とも思ったのです。(2019年新海誠監督作品、レンタル可能)






最終更新日  2020年07月18日 11時53分47秒
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2020年06月15日
カテゴリ:邦画(12~)
5月に観た映画は、ナント一作でした。我ながらビックリです。なんか、一回止めると勢いがついてしまって(笑)。でも、そろそろ生活を立て直さないと。


「酔うと化け物になる父がつらい」

その日、シネマ・クレールは下手をすると私ひとりで鑑賞するところだった。予告編終了間際にもう1人のお客がやってきた。コロナ禍における単館上映館の厳しさを、私はみんなに知って欲しいと思う。感染予防は、それなりに採っているように思えた。

さて、表題作である。実は何でもよかった。1ヶ月近い、無鑑賞で禁断症状が出ていたので、とりあえず知っている俳優が出るのはこれしかなかった。思わず涙するとは思わなかった。

監督、片桐健滋。菊池真理子のマンガが原作。アル中一歩手前のお父さんのもとで、育ってきた姉妹のお話。


(ストーリー)
田所サキ(松本穂香)は、父のトシフミ(渋川清彦)、母のサエコ(ともさかりえ)、妹のフミ(今泉佑唯)と4人で暮らしている。どこにでもある、至って普通の家庭。よその家庭と違っていたのは、父がアルコールに溺れていることと、母が新興宗教の信者であること。田所家毎晩の一家団欒は、酔った“化け物”の介抱。毎朝家を出て仕事に行く時とは別人になって帰ってくる父を迎える日は、壁に掛けたカレンダーに赤いマジックで×印をつける精一杯のいやがらせをするのがサキの習慣だった。
週末や夏休みも、記憶にあるのは酔った父の姿。プールに行く約束をしても、飲み仲間たちが家に押し寄せ、リビングはたちまち雀荘になってしまう。そんな中母はというと、せっせとお酒を作りながら、祭壇に向かって勤行。翌日、父は二日酔いでプールに行く約束はもちろん果たせず、酔っ払って床でクロールをしていた。クリスマスにサンタさんがやってくることを期待しても、2階のベランダから入ってきたのは酔って化け物になった父だった。
おもしろいって魔法の言葉で、嫌だったことが全部笑い話に変わった

高校生になったサキ。相変わらずお酒に溺れる父だったが、母はそんな生活に限界を迎え、父の誕生日に家族の前から消えてしまう(←ナント自殺でした)。母がいなくなってしまったことで自分を責め、自分の気持ちに蓋をしていくサキ。お酒を飲むことをやめた父は、サキとフミのために晩御飯も作るようになる。しかしそんな日々も長くは続かない。新作ワインの解禁とともにお酒も解禁してしまう父。綺麗だったカレンダーにも赤い×印がだんだんと増えていき、再び毎日のように酔っ払って帰ってくるようになる。
再び訪れる“化け物”との日常の中、サキが唯一楽しめたのは漫画を描いている時間。酔っ払った父のエピソードを描いた漫画は、親友のジュン(恒松佑里)やその友達にも好評で、サキにとって心の拠り所になっていた。
お父さん、私、今になって気づいたよ

高校を卒業したものの、自分の進路を見つけられないサキ。父の飲酒はエスカレートし、毎日記憶をなくすほどアルコールに溺れていた。いくらお酒をやめてと訴えてもまるで聞かない父に対して無関心になろうと決め、寂しさを恋愛で埋めるサキ。しかし、付き合った彼氏はとんでもないDV男だった。「こんな自分でも好きって言ってくれる」と、自分の感情に蓋をして全てを受け入れ続けるサキ。ついにはプロポーズを受けてしまうが、自分は愛されていないということに気がつき、別れを決断する。
恋愛や漫画に没頭し、父のことは考えまいと無視して過ごしていた数年の間に、病が父を蝕んでいた。医者が言い渡した余命は半年。突然でありながら、あっけない病気の発覚に何も考えられないサキ。そんな彼女に妹と親友が寄り添い、支えるが、父が借金を作っていたことを知り、今まで抱えていた気持ちをぶつけてしまうー。

子供の頃は普通だと思っていた両親が、実はダメ親だった。それと、どう折り合いをつけるか。憎めるのか。愛せるのか?という作品でした。

ここまで酷くはないけど、酒に潰れてよく帰ってくる親父は多いだろうし、文句なくお父さんの言いなりになって、ある日突然家出したり、病んだり、自殺する母親も多い?かもしれない。振り回される長女とマイペースの次女も、リアル。無関心でいよう、というのは長女の防衛戦略だけど、あのままでは破綻していただろうね。親友の「一人で抱え込まないで」という言葉がやはりなによりも大事。

何故泣いたかというのは、秘密です。

2020年5月11日(月)
シネマ・クレール
★★★★






最終更新日  2020年06月15日 13時32分51秒
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2020年06月13日
カテゴリ:邦画(12~)

「縄文にハマる人々」(DVD)

コレは買った。決して我が街の上映館には来そうにないドキュメンタリー映画なので、買う方がはやいと思った(私がDVDを買うのは異例です)。

縄文時代とは何かについて、学術的説明はほとんどない。学者が出てくるのは、後半の方から。御大・小林達雄教授もやっと出てきたと思ったら数分話して終わりだった。無数の土器や土偶、有名どころの博物館(国学院大学、つがる市、是川、山形県立・東北歴史・井戸尻・馬高・新潟県立・十日市、等々書ききれない、無数に出てくる)、遺跡(亀ヶ丘、山内丸山、その他色々)は出てくるが、作成年代や出土遺跡、それにまつわる学術的意義などの説明はほとんどない。興味を持てば、実際に行って見ろ!と誘導する作品。私も、こんなにも縄文博物館が充実していることに驚きと羨望を隠せない。それに引き換え、西日本の弥生ときたら!

たくさんの人々が出てきて、ともかく縄文愛を語る語る語る語る。「水曜日のカムパネルラ」のコムアイが、まるで縄文の女神のように「なんでもアリだよ」という風な声で、ナレーターをつとめてくれている。

どうしてハマるのか?
・驚愕の理論も可能
・今は失われた知恵
・1万年以上の平和
・なんだか凄そう
・未来への指針になる
・ハマる場所
・用途不明なモノが多い
・世界最古を競いあえる
・縄文グッズが豊富
・時代を超越した造形力
・自然に逆らわない
・なんて器用なんだ
・時々想定外の大発見がある
・岡本太郎的な視点

「考古学って、真実を明らかにする学問ではなくて、分かる範囲で推論していくしかない」

途中から、監督はかなり内省的になって難しく哲学的になっている。まぁそれも、縄文。(山岡信貴監督、2019年発売)

※弥生時代ファンの私としては、この「自由さ」が少し羨ましい。昨今の縄文ブームも羨ましい。これをキッカケに縄文にハマる人が増えて、その幾人かが弥生にもハマってくれると少し嬉しい。私は私の道を行く。









最終更新日  2020年06月13日 13時34分52秒
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2020年05月29日
カテゴリ:邦画(12~)

「アヒルと鴨のコインロッカー」

二度見必至の傑作。中村義洋監督の出世作なのに、公開時見逃し、その後レンタルで借りて寝落ちして、その後原作を読んでもう観た気になっていた。

1週間前にfire TVstickがやっと手に入りAmazon primeで初めて最初から観た(2007年作品、岡田将生が少年の様に初々しい)。
原作を正確に(それは原作を隅々まで忠実にという意味ではなくて)、映像化していた。

あゝ大学入学で引っ越したばかりの頃、訳の分からない先輩がいて、社会も丸ごと迫ってきて、世界が広がって見えたなあ、などと思い出した。

原作を読んでいたはずなのに、まるきり騙された。俳優以外には低予算で作られた作品。濱田岳と瑛太と大塚寧々と関めぐみの4人芝居であるけれども、見事に騙された。心地よい騙され方。ずっと「アヒルと鴨とコインロッカー」と勘違いしていた。「アヒルと鴨のコインロッカー」だったのだ。一字違いで大違い。神様と相対するのは覚悟がいる。他人事じゃない。

後で出てくる松田龍平が、のちに瑛太と松田龍平のコンビで復活して、過去を語らないけど、飄々と仕事をこなしていったのは(「まほろ駅前多田便利軒」)、偶然ではなかったということか?大森立嗣監督は、2人を「来世で蘇らせて」「助けたかった」のだ。

コインロッカーの中で鳴り続ける歌が、これはホントにあったことなんだと神話化する。2年後、中村義洋監督は傑作「ゴールデンスランバー」を撮る。

(解説)
隣人の奇妙な計画に巻き込まれた青年が、事の真意を知るまでを描いた青春ミステリー。原作は伊坂幸太郎の同名小説。出演は「シュガー&スパイス 風味絶佳」の濱田岳、「どろろ」の瑛太、「ハチミツとクローバー」の関めぐみ。監督は「ルート225」の中村義洋。2007年5月12日より、宮城県仙台市内先行公開。






最終更新日  2020年05月29日 22時57分07秒
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2020年05月17日
カテゴリ:邦画(12~)

今月の映画評「新聞記者」

薄暗い内閣調査室の中の無数の所員が延々とパソコンに向かってカタカタカタカタやっている。内閣情報調査室官僚・杉原(松坂桃李)は、葛藤しながらもニセ世論作りのためのフローチャートを作っていました。
「こういう仕事増えましたよね」
官僚のひとりが呟きます。
「犯罪者でもないのに、公安が尾行して俺たちがスキャンダルをつくる仕事」
上司の多田参事官(田中哲司)は
「これも国を守る大事な仕事だ」
とうそぶきます。
悩む杉原はかつての上司に悩みを語ります。
「神崎(高橋和也)さん、言っていましたよ。官僚の仕事は国民に誠心誠意尽くすことだったって」
「過去の自分に責められるのは辛いな」
「杉原、俺のようにはなるなよ」
そして神崎は謎の自殺を遂げて、物語が動き始めるのです。

この内閣調査室の現状については、ウソかホントはわかりません。けれどもここまで突っ込んで描いた作品は今までありませんでした。SNSで現政権反対勢力を揶揄したり、フェイクニュースで埋まってしまうことがよくあります。まさかその震源地があそこなのだろうか、などと想像できる場面でした。一方、新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)は、切り込んだ記事を書いても「ベタ記事」とされてしまいます。そして告発情報をもとに、政府の恐るべき陰謀を暴こうと動き出すのです。

 現政権批判は、「前川事件、詩織さん事件、文書改竄、森本問題」を彷彿させるものが出てきます。また、森本事件文書改竄に関わって自殺した財務局職員赤木さんの手記が今年3月に公表されましたが、正に同じような構造がこの映画でも展開されます。

 ただし、ベトナム戦争時の機密文書を扱った米国作品「ペンタゴン・ペーパーズ」と比べると、こちらは純然たるフィクションとして作りました。私は、それに徹するならばラストはもう一捻り足りない。エンタメ的な仕掛けがほしい。韓国映画ならば、必ずあと二転三転ぐらいはやる。と、思っていました。邦画で、昨年のマイベストに選ばなかった理由です。

この映画の一番の驚きは、こんな作品でさえ、封切り時にテレビが一切タイアップをかけなかったことです。この見事な忖度社会。この作品が今年の日本アカデミー賞の主要部門(作品賞、主演男優賞、主演女優賞)をとると、一転、岡山県のシネコンは全館で上映という変り身も見せました。それでも、コロナ禍もあり、未だ観ていない方も多いでしょう。観ておくべき作品だと思います。(2019年藤井道人監督作品、レンタル可能)







最終更新日  2020年05月17日 07時47分22秒
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2020年04月17日
カテゴリ:邦画(12~)

映画評「洗骨」
昨年観た邦画ではマイベストです。監督・脚本は照屋年之(ガレッジセール・ゴリ)さんです。初めて作品に接しましたが、とても老練なつくりでした。郷里に帰った家族が絆を確かめ合う、という縮めれば身もふたもないないストーリーですが、実はそうではなくて、日本人が遠い新石器時代から延々築いてきた営みを振り返る壮大な叙事詩にも見えました。あるいは、良質な喜劇にも。

 「風葬」は、酸性土壌の本土では古墳時代以来絶えて無くなった風習ですが、沖縄の離島、粟国島(あぐにじま)では残っています。風葬された死者は、肉がなくなり、骨だけになった頃に、縁深き者たちの手により骨をきれいに洗ってもらい、ようやく「この世」と別れを告げることになるそうです。

 新城家の長男・新城剛(筒井道隆)は、母・恵美子(筒井真理子)の「洗骨」のために、4 年ぶりに故郷・粟国島に戻ってきます。妻と子供は何故かついてきませんでした。実家には、剛の父・信綱(奥田瑛二)がひとりで住んでいます。生活は荒れており、恵美子の死をきっかけにやめたはずのお酒も隠れて飲んでいる始末です。そこへ、名古屋で美容師として活躍している長女・優子(水崎綾女)も帰って来るのですが、優子は妊娠していて、1人で産むと言い張ります。

 奥田瑛二が、ホントにダメダメなオヤジを演じていています。途中まではありきたりな展開なのですが、優子の恋人(鈴木Q太郎)が登場した辺りから、笑いの「間」が絶妙に処理されていて、監督の芸人としての面目躍如たるものがあります。

 「何故洗骨するのか、わかった。ぼくたちは、自分自身を洗っていたんだ」という作品を観なくてはわけのわからない長男の呟きは、実際そうなんだと思うし、沖縄の人でなくてもきちんと伝わります。証拠に映画館の観客の半分は、最後にはみんな泣いていました。全国の日本人の中にも風葬習俗は深層意識の中にあるのではないでしょうか。三回忌などの法事の習慣、村のはずれに結界を持つ田舎の村の構造、多くの部分で私たちは風葬を受け継いでいると思います。‥‥すみません。民俗学や考古学が大好きな、私の趣味満載のレビューになってしまいました。(2019年日本作品 レンタル可能)






最終更新日  2020年04月17日 10時49分49秒
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2020年02月21日
テーマ:本日の1冊(3221)
カテゴリ:邦画(12~)
「Fukushima50」という映画がもうすぐ公開される。もちろん映画の評価は観てからするが、その前に、映画原作本や映画ノベライズ本を見て、世の人たちの感想を読んで気になったことがあるので、メモする。



これは「小説 Fukushima50」を読んである人の感想である。


「菅直人こそ、未曾有の大惨事をここまで悪化させた張本人である」
この認識を、多くの国民が持っていることに驚いた。全文を読めば分かるように、彼は必ずしも現在の自民党政権をそのまま支持するような人物ではない。それでも、そのように本に書いている「事実?」を見て、「思いを新たにしている」のである。


もう1人、これはノベライズではなく、原作本を読んでの感想だ。


彼も「菅がまだ存在していることに腹が立つ」とまで言っている。

私はかつて民間が出した「福島原発事故独立検証委員会調査検証報告書」を読んだ。かなり大部の書であったが、それを読んだ限りでは、確かに当時は「エリートパニック」があり、それが事故を更に酷いものにしていたと思う。その時のエリートは、官邸もそうだったが、最大の元凶は、東電本部だった。事故の1番詳しい情報を、官邸に伝えていなかったのである。この映画や原作は、そのことをどう伝えているのか?それを読んでどうして、東電本部の一言も読者は言及していないのか?それが私は気にかかる。

それと、もう一つ大事なのは、そもそも事故が起きたのは「人災」であるということ。「安全神話」を牽引してきた東電と自民党政権の責任が1番大きい。

原発事故は、「正に神風が吹いた」から大事にならなかった、「正に連鎖崩壊が起きなかった」から、日本壊滅まで行かなかったのである。ホントに僥倖以外の何者でもなく、もう2度とこれは望めない。もちろん、その下には、この作品の本筋であろう身を挺した50人がいたのだろうと思う。しかし、それを見て森を見なかったらいけない。

世の人たちの「思想コントロール」がとても怖い作品にならるのではないか?と私は危惧している。






最終更新日  2020年02月21日 12時37分34秒
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