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らぴすと LA PISTE

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2005年09月23日
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カテゴリ:現代サーカス
今年2005年12月に、ヌーヴォーシルク「グリム」が札幌にやってくる。
会場は札幌メディアパーク・スピカだ。

なぜスピカか?札幌在住の方ならおわかりになるだろうが、会場としては結構珍しい
円形劇場なのだ。うーん、サーカスにぴったり。
しかし!実はサーカスにとってはちょっぴり(結構?)困ったことがあるのだ。
斬新なガラス張りの(しかも開閉する)天井がトレードマークなので、天井から物を
吊ることができないんです…ううう。
ガラスが開閉するための鉄骨があるからそこから吊っちゃえばいいじゃーん!なんて
お気楽なことを最初言っていたものの、よく話を聞くととってもデリケートな部分な
んで、絶対に荷重をかけちゃダメ!とのこと。あー、箱入り娘なのねぇ…。ていうか
壊れたら困るし、弁償できないし、じゃあ何とか「ものを吊るす」他の方法を考えな
きゃってことになりました。

で、考えたのが四本足でトラスを建てる方法。そのトラス上部に、照明だの、演出上
の器具だのイロイロ全部取り付けるのだ。
まぁ、照明とかね、動かないものは問題ないんです。
しかし、サーカスだけに、ブンブン振り回されるもの(⇒人間)があるから、強度に
はかなーり気を遣わなければなりません。技術スタッフ一同、あーだこーだと頭を悩
ませるわけです。フランスチームが到着したら相当やりあうんだろうな。もちろん図
面のやりとりは事前にあるんだけど、熱くなるのは現場だよねー。考えると今からす
でに疲れる…。

ほんとはトラスの脚も観客にとっては舞台を見るのに邪魔なんだよね~。でもね、ほ
ら、テントで観るときはテントの支柱がやっぱり4本あるわけよ。だから「トラス邪
魔!」とか言わないでください!お願い。

技術的なことばっか書いていますが、内容はどうなのか?
「グリム」をよく知っている人は、ポスターなどのビジュアルイメージを見ただけで
よく理解してくれて「あー、あやしい方のグリムなのかな」とか言ってくれます。
その通り!
そう、数年前に桐生操さんが出版して非常に話題になった「本当は恐ろしいグリム童
話」の世界そのままに、演出家ギュルコのアヤシ~い「グリム」世界が繰り広げられ
るのです。
昨年、札幌芸術の森でやった「ヴォヤージュ」とは、来日するアーティスト(カンパ
ニー)も違うし雰囲気も全く異なり、グリムに比べるとヴォヤージュは非常にあっさ
りしたものだったと感じるでしょう。
どう「あっさり」かというと、まずヴォヤージュは地元アーティストとのコラボレー
ションで作られた、いってみると「できたてホヤホヤ」感のあるもので、よく言えば
フレッシュですが、一方作品として完成形に至る途中だったとも言えました。
グリムは、というと、すでに完成されヨーロッパ各地でツアーも行われて、フランス
政府の「お墨付き」の公演なんです。それだけに内容は濃密、しかし濃いだけに個性
が強いのです。そして、ヴォヤージュにはサーカスらしい色々なわかりやすい要素
(空中ブランコ、バスキュール、ジャグリングetc)がちりばめられていたのに対
し、グリムは「あえて」わかりやすい種目を入れていません。「これは何」と表現で
きるものがないんです!それがギュルコのこだわりであり、狙いでしょう。

サーカスなのか?演劇なのか?ダンスなのか?それとも動くアート作品?

誰も分類を強要しません。感じるあなた次第、というわけ。
さぁ、みんな「グリム」を観にいこう~。
(公演主催HP)
http://www.aurora-net.or.jp/doshin/event/grimm/

Photographie: Jean-Pierre Estournet





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Last updated  2005年10月15日 20時31分16秒
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