らぴすと LA PISTE

昨日は岡山で３つと犬島で２つの打ち合わせの後東京に戻ったのでエラく長旅な感じがして「ふひー」。
ああもう一刻も早く帰りたい。
帰りたい、だが明日朝のラッシュのことを考えると、またパソコンと厚さ５ｃｍ以上ある書類ファイルを抱えてぎゅうぎゅうづめの車内で限界に挑戦したくない。（人の圧力でそれらがヘンなところに持っていかれると、人の迷惑だったり私の迷惑だったりする）

うむーと考えたあげく、東京の前の品川で下車することに。
品川から山手線で恵比寿に行き、途中下車してロッカーに入れておくのだ。
前にもやったが、これでかなり楽。

「よし」

さっそうとホームに降り立った。
さかさか歩いて、一番端の山手線ホームへ。

あと５ｍまで来たところで不穏なアナウンスが…。
「えー、…お客様には大変ご迷惑をおかけしております。さきほどおきました人身事故の影響で、内回り・外回りとも運転を見合わせております。繰り返します…」

オイ！
聞けば、５分前ではないか。

その後の私は文字通り右往左往し、品川からどう行くのがとりあえず最短ルートで家に帰れるのか思案する。
いや、でも恵比寿が駄目でも新宿駅のロッカーにこいつらを入れないと、明日の朝、中央線快速のラッシュで３０分間スリルとサスペンスと圧迫に悩まされることは必至だ。

新幹線にそのまま乗っていればとうの昔に着いたはずの東京に向けて、他の列車に乗り込んだ。

かくして、ヘロヘロになりながらも近隣駅まで到着。
ヘイ、タクシー。
今宵は「近いですね」とは言わせない。

行き先を告げる。
ト、タクシーのおじさん、気弱そうに振りむいてこうのたまった。
「あれ？確かその辺は今、橋が工事で通れないんじゃ…」
「は？工事？」
「そうなんですよ、確かそのはずですよ」

て言ったって、もう走り出してるではないですか。
今更止まって１００ｍのために７１０円も払いたくない！
意地でも近くまで行ってもらうことにする。
「あーしてこーしてあーして行けば、多分まぁまぁ近所に行くはずです」

そしておじさんの懸念どおり、果たして工事は煌々と灯りをつけて行われていた。
夜中だったが、結構な騒音をたてて。
オヤ？なにかいやな予感が。。。

そういえば、水道管の工事をするってチラシが入ってたっけ。。。
けどそれは３日の晩のはず。
目の前のライブの工事を確認しながらも、脳の回路はそこを避けようとするのだ。
いやいや、これはなんか目の間違い。
だって明らかに昨日だよ工事は。

そして重い荷物をかかえてようやく家に入る。
ふっ。
と、軽い余裕の笑いを浮かべる。
そうよ、蛇口をひねればこの通り…

うっ。
ぬなっ。
スカスカスカスカ～～、っと、何回転させても空しくキコキコ乾いた金属音をたてるばかり。
チラシを手に取る。
日付は確かに昨日になっている。
しかし注意書きが…
「雨天の場合順延します」

再び、ふっ…と笑いが。

トイレはどうするんだ、トイレは。
頭も洗いたいし。
潮風にもまれてしっとりウェットですぜ旦那。

しかも寒い。

そのまま私は布団に倒れこみ、体は疲労ながら、頭も顔もベトベトで、足は冷たく
「寝れないよ～」

ぐっすん。
ネタにしてやる。