電話でのIR担当の方への質問は非常に効用が高いと考えています。
まず、質問をしようと考えていると、必然的に事前の調査に力が入ります。事前調査を綿密にするのは当然なのですが、見当違いな事を聞いて恥をかきたくはないと思うとより力が入るのは事実です。
次に、実際に会話をする事で資料からは得られなかった発見をできることも多いです。特に、その企業がどの程度株主を重視しているかを普通の個人投資家が判断するには電話が最適の方法だと思います。会社によって面白いくらい対応に差がありますので。
さらに、難易度は高いですが、最近の業績がどんな調子か、上方修正・下方修正がありそうかなどもポロッと聞ける事があります。即答を要する電話ならではの利点だと思います。これにはある程度知識があると担当者に認められたうえで、相手の立場を考えながらうまく会話のキャッチボールをする事が必須で、私も修行中です。
注意しなくてはいけないのは、IR電話をすると、それを投資判断のうえで過剰に重視してしまう危険が高い事です。IRの対応が非常に良い場合、指数の基準を多少緩めても投資したい衝動に駆られます。逆に、IR対応が悪かったという理由でそれ以外の基準を全て満たしていた投資を見送ってしまったこともあります(中野冷機780円は買うべきでした。結果論ですが)。
言うまでもなく、たまたま対応したIRの方が会社の全てではないのですから、あくまで投資判断の一要素として用いるべきだと思います。客観的な数値ではなく、主観的な印象なので難しいのですが。