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カテゴリ:ノンフィクション
著者:小林美佳 以前に紹介した『性犯罪被害にあうということ』の続編。 24歳のときに強かんの被害に遭い、あえて名前と顔を出してその心情を綴った彼女。 とても辛い本だった。 今回は、当時支えてくれた元カレのしんちゃんとの対談や、性犯罪の現実についてのレポート、そして同じ被害を受けた人とのつがなりについてなどを記している。 どの犯罪もそうだろうけれど、性犯罪は当事者だけではなく周りの人も大きく傷つける。 私はもう大丈夫、と思っている中年のあなた。(私も)油断してはいけません。40代から70代にも被害者はいます。 暗い夜道を歩かない、というあなた。油断してはいけません。顔見知り、近親者からの強かんも実に多いのです。 私は、どんな辛いことでも前向きに考えれば生きる糧になる、と考える方だけれど、こういった犯罪にだけは、前向きになかなかなれないと思う。 性犯罪は、被害を受けた人の人生を変えてしまう。世界観、男性観、性交観、人間観も。 それだけの犯罪であるにもかかわらず、犯人の意識はあまりにも軽い。男性が持つ性衝動、暴力的な欲望、AVなどの影響もなくすことは不可能。 性犯罪はなくならないだろう。予防も、難しいだろう。 では、被害者はどう生きていけばいいのか?本を読んでも、まだ苦しみ、もがき続ける著者の姿が見える。 同じ被害に遭った人と「つながる」「気持ちを共有する」ことで少し気持ちを楽にしている著者。そう、同じ目にあった人でないと、絶対にわからないだろう。他の人にどんなことばをかけられても、慰めにならないだろう。 インターネット社会。こういうつながりが広がり、少しでも被害にあった人の心の傷が小さくなれば、と祈るばかりだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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性犯罪被害者が相談した警官はレイプ犯で裏金作り担当係で御栄転。 警察が性犯罪捜査?ご冗談でしょ。 この活動は警察の予算増額のためなんじゃないかな。 いまの警察の実態からすると、そんなふうに疑いたくなる。 警察なんかに騙されるなよ。 (2011年01月30日 09時49分58秒) |