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まいかのあーだこーだ

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2020.09.16
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『竜の道』が終了。

原作は未完ですから、
とくに終盤部分は、
まったくのオリジナルストーリーだったはずですが、
ふたを開けてみれば、最終回の出来がいちばん良かったです。
(むしろ中盤までの展開に不満が残りました)

最終回でグダグダになるドラマは多いけど、
これほど最終回の出来がいいドラマも珍しい。




テレビドラマのなかでは、
わりと簡単に人を殺せるものなので、

最初のうちは、
「はやくエンケンを殺せばいいのでは?」
などと思ってましたが、

ここまで話を引っ張ったことで、
人ひとりを殺すことの意味がとても重くなって、
最終回で沖の首に手をかけるシーンには、
通常のドラマでは味わえない感覚がありました。



最終回の出来がよかっただけに、
それまでに不可解な点が多かったのが惜しいです。

いまさら言うのもなんだけど、
そもそも、わたしは、
第1話で夫婦が心中したこと自体が解せない。

夫だけ死ぬならともかく、
実子1人と養子2人を置き去りにして、
夫婦そろって自殺する選択は理解に苦しみます。
むしろ一家全員で心中するほうが説得力がある。



3人の残された子供が、児童養護施設ではなく、
意地悪な養父母に引き取られた理由も分かりませんでした。
あの一家には、
3人を養わなきゃならない義理があったのでしょうか?

たんなる善意だったのか。
自殺した夫婦が養育費を託していたのか。
それともキリシマ急便が多額の見舞金でも出していたのか。



ヤクザの親分の態度にも理解に苦しむ部分が多かった。

「データは録ったけど渡さない」ってのは
たんなる気まぐれな約束違反に思えるし、
ただ意地悪して弄んでるだけのように見えました。

沖がじつは彼の隠し子だったという話も、
なんだか取ってつけた不要な蛇足のように感じました。







今季は、
さほど傑出したドラマはないけれど、
《助演賞》をあげたいと思う役者が3人いて、
そのうちの2人が、
このドラマのエンケンと松本まりかです。
(ちなみに、もう1人は大東駿介です)


エンケンは、
『未解決の女』も同時に見ていただけに、
その振り幅の大きさに感嘆させられました。

ふだんはコミカルな役も多い俳優ですけど、
今回ばかりは、
"モノホン"を演らせたときの凄味を見せつけられた。
もはや演技のレベルを超えていました。
カッコよくて、凄まじかったです。

松本まりかも、
『純きら』の薫子と(←14年前だけど)
『妖怪シェア』のお岩さんを見ていたので、
これまた同一人物とは思えない振り幅の大きさ。

なかでも今回の令嬢役は、
いままでの彼女の役でいちばん美しかったです。



玉木宏も、
いままではコミカルな役が多かったけど、
今回のようなハードボイルドな役を見れたのはよかった。

どことなく、
アラン・ドロンとか、
マルチェロ・マストロヤンニみたいに見えてしまいました。


玉木宏/高橋一生/松本穂香/奈緒/今野浩喜
遠藤憲一/松本まりか/細田善彦/落合モトキ/斉藤由貴/西郷輝彦





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最終更新日  2024.06.19 17:12:51
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