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「カネ恋」第3話。
なかなか面白かったです。 たとえ悪い男が相手でも、 恋に落ちたら盲目になりますよねえ…というお話。 15年越しの片想いなら、なおさらのこと。 傍目から見ればフラれて良かったのですが、 本人がはげしい喪失感に襲われるのは無理もありません。 けっこうリアルなエピソードでした。 ◇ わたし的には、 早乙女(三浦翔平)のキャラが興味深かったです。 彼はどれほど「悪い男」だったのでしょうか? 考えてみると、なかなか難しいです。 板垣(北村匠海)を、 10万円近いセミナーに入会させようとしたり、 けっこうエゲつない商売をしてるように見えます。 玲子(松岡茉優)も、 あのくらい高額な受講料を払い続けてたのかも。 しかし、もともと、 そういうサービスを売る仕事なのだから、 いくら高額だとはいえ、詐欺とまでは言いがたい。 受講者はみんな、 リスクを承知のうえで書籍やセミナーに投資しています。 未婚と偽っていたのは道義的に問題があるけど、 いわばメディア的なイメージ戦略であって、 本業とは直接関係のないことだし、 それをもって犯罪とまでは言えない。 そういうメディア戦略については、 妻も、秘書も、了解していたはずです。 べつに、 結婚詐欺をやっていたわけではないし、 妻子を隠して不倫していたわけでもありません。 むしろ、 顧客の女性たちとは恋愛関係にならないように、 一定の距離を保っていたようにも見えますし、 玲子との適切な距離を保ちつづけていたのも、 そのためだったのだろうと思える。 最後に、 玲子に「じつは…」と言いかけたのは、 彼女との恋愛関係に発展してしまう前に、 真実を打ち明けようとしたからであり、 そこには、彼なりの誠意や線引きがあったように見えます。 早乙女の行為は、 法的にも犯罪とは言いがたいし、 女性に対する裏切りとも言いがたい。 グレーではあるけど、極悪とまでは言えない。 なかなかに微妙なキャラなのでした。 ◇ 玲子が「早乙女は独身だ」と信じ込んでいたように、 慶太は「ひかりは妹だ」と信じています。 2人とも騙されていて、 しかも、騙されることにお金を使っている。 そして、ある意味では、 騙されることから幸せを得てもいたのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.30 13:28:30
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