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まいかのあーだこーだ

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2023.07.03
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カテゴリ:メディア問題。
ジャニーズ批判を展開した松尾潔が、
山下達郎の会社から契約を切られた件についてです。



結論から先にいうと、
この期におよんで達郎を批判するつもりはありません。
いまさら言っても仕方のないことだから。

ただ、今回の件にかんして、
「松尾潔の姿勢を支持する」とだけは言っておきたい。







わたしは以前、音楽惑星さんのサイトで、

> 1970年代の「日本語ロック論争」は、
> ナベプロに反旗を翻した内田裕也と、ナベプロに寝返った松本隆との対立だった。

※正確には「寝返った」じゃなくて「やがて寝返ることになる」ですが。

…みたいに言ったことがあって、
その発言が評論家の栗原裕一郎のTwitterに取り上げられて、
ちらっとだけバズったことがあります。

先ごろ亡くなった佐藤剛(甲斐バンドの元マネージャー)も、
わたしたちの議論に反応を寄せていました。





旧はっぴいえんどのメンバーを中心とする「日本語ロック派」の人たちが、
反権力の姿勢を弱めて、歌謡界との関係を強めていった動きは、
おもに作詞家の松本隆を中心におこなわれたのですが、

その中でも、
山下達郎とジャニーズとの結びつきは、かなり目立つものでした。

べつに「歌謡曲が悪だ!」というつもりはないし、
わたしもナベプロの音楽は素晴らしかったと思うし、
ジャニー喜多川のつくったエンターテイメントも素晴らしかったし、
松本隆のつくった歌謡曲も素晴らしいと思うし、
大滝詠一がこよなく歌謡曲を愛したのも理解できます。

だから、山下達郎が、
ジャニー喜多川のエンターテイメントを、
宝塚歌劇団と並べながら高く評価していたことについても、
(若干胡散臭いとは感じながら)
「まあ、そういう考え方もあるかな」と聞き流していました。

とはいえ、
達郎がジャニーズに提供した楽曲はちっとも面白くなかったし、
山下夫妻とジャニーズとの蜜月ぶりも、うっすら醜悪だと感じてはいた。



アルファムーン/スマイルカンパニーの小杉理宇造が、
ジャニー喜多川に出会ったのは、
達郎がソロデビューした75~76年のことだそうですが、

達郎がとくにジャニーズと結びつきを強めるようになったのは、
80~82年ごろのことであり、
それは、竹内まりやと結婚する時期にぴったり符合します。


1980年
竹内まりや「不思議なピーチパイ」にコーラスで参加。
1981年
近藤真彦「ブルージーンズメモリー」「ギンギラギンにさりげなく」等にコーラスで参加。
竹内まりやのアルバム『PORTRAIT』制作に参加。
1982年
アルファ・ムーンを設立。
竹内まりやと結婚。近藤真彦「ハイティーンブギ」を作編曲。



達郎は、先日の『関ジャム』のインタビューで、

> 80年代に「売れる音楽」を目指すようになったのは、
> 自由度の高い音楽作りの可能な環境を手に入れるため。
> 金がなければ自由に音楽を作れないから。

▶ https://www.cyzo.com/2022/06/post_314074_entry_2.html

…という趣旨のことを話していました。

しかし、わたしが思うに、
達郎が「売れる音楽」を作るようになった最大の理由は、
やはり彼が80年代に「家庭をもったから」だろうと思います。

そして、
現在の達郎がジャニーズと関係を切れないのも、
(ちょうどキムタクだけがジャニーズと関係を切れなかったのと同じように)
やはり「家庭をもっている」ことが最大の理由だと思う。



近年のシティポップブームの影響もあり、
山下達郎は、世界中の音楽ファンから尊敬を集めていますし、
ほかならぬ松尾潔も、
折にふれては山下達郎への敬愛を口にしてきたわけだし、
わたし自身も、
山下達郎が日本で最高水準のミュージシャンだと思ってます。

しかしながら、
多くの音楽ファンが愛してきた達郎の音楽というのは、
ようやく売れはじめた80年代以降の音楽ではなく、
むしろ売れてなかったころの70年代の音楽なのです。

まして、
ジャニーズに提供した「ハイティーンブギ」だの「硝子の少年」だのは、
達郎の音楽キャリアにとって、正直どうでもいい代物だと思っている。



言い換えるならば、

山下達郎の音楽がもっともカッコよかったのは、
80年代に竹内まりやと組んで以降のものではなく、
70年代に大貫妙子や吉田美奈子と組んでいた時期のものであり、
結婚して所帯じみた達郎の音楽はかえってつまらなくなった。


…ってのが、
世界の音楽ファンの、ほぼ共通の認識だろうと思う。

達郎自身が、
「売れるようになってはじめて本当に作りたいものが作れるようになった」
と、本心で思ってるのかは知りませんが、

多くの音楽ファンはむしろ、
売れてなかったころの達郎のほうが、
よほどカッコよかったのに …と思っているわけです。



皮肉なことに、
今回の件で山下達郎のことを擁護しているのは、
じつは達郎のことなどよく知らないジャニヲタみたいな人たちばかり。
昔ながらのファンは、むしろ今回のような達郎の立場にうんざりしている。
それは今に始まったことではないからです。

すでにSMAP解散のときにも、
竹内まりやと工藤静香とメリー喜多川の蜜月ぶりが報道されていた。
先日のNHK-FMの「山下達郎三昧」でも、
(ジャニー喜多川の性虐待問題が取り沙汰されている真っ最中だというのに!)
露骨なまでに「ジャニーズ推し」の態度を示し、
いかにジャニタレの面々と私的に交流しているかを吹聴していました。

また、達郎は、
かねてからNHKのことを、
皮肉を込めて「某国営放送」などと言ってきたわけですが、
最近では、その「某国営放送」が、
なぜか山下夫妻の作品プロモーションのために、
大々的なキャンペーンをおこなうようにもなっていました。

その露骨さも、かなり醜悪だったのです。







ついに山下達郎は晩節を汚しましたが、

それは今に始まったことではなく、
80年代に竹内まりやと家庭をもったときから、
すでに始まっていたことなのだ、といえます。

なので、
いまさら達郎がジャニーズ批判をするとは思えないし、
まして関係を断ち切るとも思えない。
はっきりいえば、山下家は、
ジャニーズで飯を食ってきたのであり、一蓮托生なのです。

むしろ、現在の達郎の立場は、
「ジャニーズとその周辺の仲間たちを守らねばならない」
ということなのだろうと思います。



実際のところ、

性犯罪の加害者は死んでいるわけだし、
ジャニーズのタレントたちは被害者でもあるわけなので、
「ジャニーズ叩き」をすることが絶対的正義とは言えない面もあるし、
すべての業界人がジャニーズとの関係を断つべきとも思わないし、
今後も山下夫妻がジャニーズと仕事をしたって構わないとは思う。

それによって夫妻の晩節が汚れるのだとしても、
もはや彼らはジャニーズと一蓮托生なのだから、
ある意味では身から出たサビであって当然の帰結なのです。

ジャニー喜多川も大いに晩節を汚しましたが、
山下達郎が晩節を汚すのも必然的であって避けようがない。



今回の件は、
小山田圭吾が国家に擦り寄って墓穴を掘ったのにも似ているし、
キムタクがジャニーズに擦り寄って墓穴を掘ったのにも似ています。

しかし、山下達郎の場合は、
(いまもなお十分に演奏ができるとはいえ)
音楽家としてのピークはとっくの昔の70年代に過ぎているのだし、
もう晩節ぐらいは汚したって屁でもないでしょう。

それに対して、松尾潔の場合は、
まだまだこれから先の音楽人生がありますから、
ジャニーズとの関係を断ち切るのが賢明な判断だと思います。

実際のところ、
松尾潔がスマイルカンパニーを離れるといっても、
達郎への尊敬の念というのは変わらないのだろうし、
両者の個人的な関係が切れるわけでもない気はします。

達郎がジャニーズとの関係を切れない立場にあり、
松尾がジャニーズから離れねばならない立場にあることを、
お互いに承知した上での、それぞれの身の振り方とも見える。



わたし自身、
作品そのものには罪がないと考える主義なので、

今後も達郎の昔の演奏を聴き続けるつもりだし、
性犯罪者がプロデュースしたジャニーズの音楽も聴くだろうし、
もちろんNHKの松潤大河も見続けるつもりだし、

さらには、好みと気分に応じて、
ウンコを食わせた小山田圭吾の音楽を聴くこともあろうし、
人を殺したフィル・スペクターの音楽だって聴くと思う。



それに対して、
正直、松尾潔の音楽はさほど趣味に合わないので、
あまり聴くことがないだろうとは思っています。

しかし、だからといって、
ジャニーズの性犯罪の問題にメスを入れなくていいという話にはならない。

最初にも述べたように、
今回の件にかんしていえば、わたしは松尾潔の姿勢を支持します。
繰り返しますが、山下夫妻の晩節が汚れたのは当然の報いです。







そして、
最終的な批判の矛先になるべきは、
ジャニーズとその関係企業のガバナンスの問題ですよね。

義理人情的な結びつきばかりを重視して、
「都合の悪いものは排除する」という内向きの発想が、
SMAP解散とジャニーズ帝国崩壊の発端になったわけですが、

今回もやはり、
「都合の悪いものは排除する」という姿勢を繰り返すことで、
またしても企業イメージを悪化させてしまっています。

表向きは、
社外取締役を迎えるだの、経営体制を見直すだのと言いながら、
ちっとも体質が変わっていない。
過去の反省から何も学んでいないことが露呈しています。


山下達郎&竹内まりやまでが「老害」と見なされはじめた今、
いよいよジャニーズ帝国は崩壊するしかないかもしれません。






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最終更新日  2024.06.17 20:35:26


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