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まいかのあーだこーだ

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2023.09.24
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カテゴリ:ドラマレビュー!
テレ朝「ハヤブサ消防団」を見終わりました。
なるほどね~。面白かったです。

犯罪ミステリーというより、
宗教社会vs世俗社会の葛藤についての話って感じ。



信者のマインドコントロールと、
それを解くことの難しさも描かれてました。

池井戸潤の原作は、
2021年6月から2022年5月までの連載。
その2か月後に安倍晋三が暗殺されて、
統一教会の問題が明るみになったことを考えると、
けっこう予言的な内容だったのでは?

もうひとつ想起されるのは、
上九一色村を拠点にして大量殺人を犯したオウム真理教と、
麻原彰晃の不在のあとに存続しつづける後継団体のこと。



でも、それ以上に、
わたしは《戦前の天皇制》のことを思い起こしました。

宗教は、
教祖が絶対的な権力をもってる場合もあるけど、
じつは教祖がむりやり祭り上げられて、
周りの連中がその権威を利用してる場合もある。

戦前の天皇制はその典型で、
天皇自身が権力をふるっていたというよりも、
軍部がその権威を利用していたという面が強い。



戦争が終わって、
天皇が過ちを認めて人間宣言をおこなうと、
それまで天皇を祭り上げていた連中は、
一転して天皇を「裏切り者」とみなすわけですよね。

現在のネトウヨも、
皇族を悪しざまに扱き下ろしたりしています。
利用価値のあるうちは「神」と崇めるけれど、
都合が悪くなると平気で罵倒するようになる。

そういうところも、
今回の物語にそっくりだと思いました。



キリスト教も、
死者を祭り上げることで成立した宗教です。
それを創始したのは、
イエス自身ではなく弟子のパウロだから。

教祖が死んでいるからこそ、
都合のいい物語を作り上げることができる。

ダン・ブラウンの「ダヴィンチコード」は、
"イエスに子供がいた"と暴露するミステリー小説ですが、
かりにそれが真実であれば、
キリスト教にとっては不都合なスキャンダルになります。

天皇制の場合も、キリスト教の場合も、
教祖が「ただの人間」だとバレるのは非常に都合が悪い。
作りあげた神話がぜんぶ嘘になってしまうから。

ふつうに結婚したり、
ふつうに子供を産んだりすることを、
信者は認めようとしない。
そういう教祖の人間的な部分は隠さなければならない。



ジャニーズ信者とか、山下達郎信者とかも、
信じたい部分だけを信じて、
醜悪な真実からは目を背けつづけています。

それだけではなく、
真実を暴こうとする被害者を「敵」とみなして攻撃もする。

これは、
天皇やイエスが「ふつうの人間」であることを認めようとしない、
宗教原理主義者と同じです。

あるいは、
地動説を主張するガリレオを断罪した中世の坊さんとか、
ダーウィンの進化論を悪魔の教義とみなす米国の福音派と同じ。
彼らにとって「真実」は都合が悪いからです。

わたしは7月10日の記事で、
「ジャニヲタと達郎信者とネトウヨが共闘する」と書いたけど、
それも信仰の心理によって説明がつきます。
信者にとって「不都合な真実」は共通の敵になる。




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最終更新日  2023.09.24 14:05:12


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