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カテゴリ:王子について
小さい子供ってペロッとギクリとするような発言をする。
お姉ちゃんってママは言ってんのに「おばあちゃんだよ」って言ったり、 太ってる人に「赤ちゃんいるの」って言っちゃったり… ママたちから「冷や汗出たよ~」ってよく聞く。 うちも、れんれんやらかしてくれた。 100円ショップでのお会計。 レジの店員さんをじっと見ている。 ちょっと頬がゆるんだ。 「いーもの見ーつけた」の顔だ。 「何?」と思った瞬間に… 「ね~なんで顔が長いの?」 凍った。 視界の片隅にちょっと、その彼の顎のあたりが映った。 確かに普通の人よりはちょっと長く上向きにも見えなくもない。 確かめられるはずもない。 何事もなかったように現金の受け渡しをして、一刻も早くその場から立ち去ろうとしているのに… 「口が長い」 また言った。 しかも天使のような笑顔でにっこり。 そこで起きた非常事態は、不覚にも私がその発言にハマった。 笑ってはいけない。 おかしくない。 人の容姿のことを言って笑うなんて、絶対に駄目だと言わなくちゃ。 でも、不謹慎なのに笑いが込み上げる。 卒業式の練習で、なぜかしんみりした場面で笑いの悪魔が降りてきたときと同じ。 何も言わない私にもう一度言おうとする気配がした。 私の頭の中は「口が長い」というセリフでいっぱい。 店員さんの姿の記憶はほとんどない。 彼の顎が長かろうが普通であろうが、もはや関係なかった。 口を開きかけたれんれんの頭をげんこつして、ズルズルと柱の向こうに引き連れた。 何か言おうとしたのに、ぐっと噛んだ唇がほどけて、 「くっくっくっ」と笑ってしまった。 ここで一喝するはずが台無し… しばらくして、落ち着いて… 「れんれんの顔へんって誰かが言ったらどう?」 「やだ。悲しい」 「じゃ、口が長いって言ってもいいの?」 「違う」 「何が?」 「顔が長いって言おうと思った」 「そんなことはどっちでもいーの(怒)言っちゃいけないの。れんれんだってヤな気持ちでしょ!」 「もう言わない。ごめんね。(しゅん…)」 けど、私があんなにハマったんじゃ説得力なかっただろうな。 あんな不意打ち… でも、反省… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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