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カテゴリ:つれづれ
今、横浜へ戻る便へ向かう列車の中。
乳ガンの手術をした母に会いに、昨日の朝一の便で山口へきた。 病室を訪ねると、 ベッドの上に座ってスケジュール帳になにやら書き込んでいる母の姿。 「お母さん」って呼ぶと、 「あら、いらっしゃい」 ずいぶん普通。 手術をしたのが木曜日。 まだ横になっていると思っていたので拍子抜け。 枕元には新聞や雑誌やテレビからつながったイヤホン。 「顔色いいね」 「ごはんも食べてるし、歩けてるわよ」 「ねぇ、ほんとに大丈夫なんだよね? 心配させたくなくて何か隠してない?」 「そんなことないわよ~。転移もなかったって聞いたわよ。」 「お父さんだけ聞いてるってこともないよね」 「疑い深いわね~。先生に自分で聞いてらっしゃい」 癌と聞けば、転移、再発。 この構図は染み着いているらしく、つきまとう。 でも、今はとりあえず大丈夫だということは間違いないらしい。 父の安堵している様子も物語っている。 父といえば、このたびほんとうに頑張った。 検査から始まり、癌だと告知され転移の検査。 で手術。 20年前も母が子宮癌の時に同じことがあったので、 人生2回目の地獄から天国だそうだ。 うちの父は自分もどん底をなめて来て、ある時期は好き放題もやった人。 母なかけた苦労もハンパじゃない。 けど、根は優しい人。 不器用なりにも母を大切に思っているのがよくわかった。 早朝から母が大切にしている庭の花たちに水をやり、 病室にもちょくちょく現れ、電話やメールもくるらしい。 自分の大切な人がつらい思いをすることが一番ダメージを受ける人。 なのに表現方法が曲がってる人。 若い頃はそれが理解できず大嫌いだったこともある。 でも、この頃、思う。 積み重ねてきた時間はすごく大切だということ。 つらいことも悲しいことも、 ぜんぶぜんぶ何かに繋がる。 繋げて生きてきたから意味があるって。 大人になって、そんな父を見て、 過去に父のそばで傷ついた気持ちが少しずつ癒されていると感じることがある。 過去と今と未来は繋がっている。 振り返るよりこれからなのかもなぁ…なんて。 なんだか急にパパや子供たちに会いたくなったな。 おわりに… 心配くださり、お祈りくださり、みなさんありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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