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カテゴリ:お出かけ
歳と共に、買い物がもたらしてくれる幸福感が小さくなっていくのは
わたしだけでしょうか? ここ1~2年は、買い物をして幸せ!と思えた記憶がありません。 若い頃は、欲しい欲しいと思い続けてやっと手に入れたもの、 出会い頭のようにパンとぶつかってどうしても欲しくて買ってしまったもの、 それを持てたことがとても嬉しい、そういう品々がたくさんあったものでした。 この旅で、久しぶりにそんな気持ちを味あわせてくれたのが、 昨日写真だけお見せした薩摩切子の馬上杯でした。 あ、話を急ぎすぎましたね。 鹿児島の2日目は、高千穂から始まりました。 旅行人山荘で美味しい朝ごはんをいただき、 片道15分ほどの花房の滝まで散歩してから、 高千穂に出発しました。 食いしん坊の二人は、ご飯を食べたばかりなのに、 まず、高千穂牧場を目指します。 お目当てはしぼりたての牛乳です。わたしはあわよくばソフトクリームも。 上手く写真が取れなくて、画像がありませんが 両方ともゲットしました。 新燃岳噴火の影響で、夏休みの日曜日の割には 人が少なかったような気がしました。 次に向かったのは高千穂河原です。 高千穂峰の上に祀られていた霧島神宮が噴火で焼けて、 それより低い高千穂河原に移築されたそうですが ここも噴火で焼けて、霧島神宮は今の場所にまたもや 移動することになったとか。 ですので、ここにあるのは鳥居だけで、本殿跡などもありません。 新燃岳は、中岳を隔ててすぐそばで、ここから数百メートル離れると もう避難地域、立ち入り禁止地域です。 かろうじてビジターセンターはオープンしていましたが、 売店はすべてクローズ、 駐車場にも大型バスの姿はなく、 乗用車がかろうじて2-3台。 高千穂牧場と言い、この後行ったいろいろな場所でも 大型観光バスの姿をあまり見かけませんでした。 新燃岳噴火が経済にもたらした影響は、やはり相当なもののようです。 駐車場わきの山の斜面に鹿が2頭、草を食べていました。 人が少ないので、こんなところにまで姿を現しているのでしょうか。 かろうじて1頭だけ、画像ゲット。 鹿は、ここから降りて鹿児島市に向かう途中、 もう1頭、道路わきの林の中に姿を見かけました。 猪とか狸もいるとのこと。 出会ったのがそういうのでなくてよかった!! さて、ここからが薩摩切子との出会いです。 高千穂河原からどこに行こうとレンタカー屋さんでもらったリストを 眺めていると、薩摩切子の実演というのが目に留まり、 行ってみようと言うことになりました。 展示作業場のような工場に入っていくと、まず、焼酎の甕や壺が 並んでいるのが目に入ります。成形して乾燥させた段階のものや、 釉薬をかけて焼成済みの、おなじみの焼酎の名前のついた瓶など。 その奥がガラスの吹き工房です。 ガラス張りの作業場の前の通路にたくさん切子のグラスやアクセサリーなどが 並んでいますが、どれ一つとしてほしくなるような魅力のあるものはありません。 値段はペアグラスで5000円とか、まあ、いろいろですが。。。 こんなものにこんな値段だすなんて。。。とぶつぶつ言いながら、 底裏を見ると、made in Ch... あれあれ、テンション下がるう。 奥まで行っても同じみたい。なあんだ、お父さん、出よう。と元来た通路を戻ると 商品棚の反対側にガラス戸で仕切った小部屋があり、撮影禁止の文字。 中を見ると、切子のグラスがいっぱい。どうやら本物の薩摩切子のようです。 恐る恐る入ってみると、どれも、カット面に薩摩切子独特のぼかしが入り 確かに本物のようです。 薩摩切子は、クリスタルガラスの上に厚めの色ガラスを被せた色被せガラスに カットをしますが、江戸切子のようにシャープに切り込むのでなく 緩やかなカーブを描いて彫り込んでいくので、あの独特のぼかしが出るそうです。 色は赤や瑠璃色が多いのですが、左奥の棚に、あまり見たことのない、 濃い黒のような色が並んでいるのに夫が目を付け、矯めつ眇めつ。。。 挙句にひっくり返して値札を見ています。 黙って私に差し出した数字を見ると、タンブラーひとつが5万円以上の値段。 しかも、商品が並んだ後ろの壁には「わけありに付き3割引き」の文字。 5万の三割引き?いや、3割引きで5万だろ。などとひそひそやっていたら お店の人が入ってきました。 薩摩切子は、というか薩摩切子と名乗れる製法で製品を作っているのは、 今、2社だけ、 夫が手に取った黒い色の切子は、その1社さつまビードロ工房さんしか 作れないものなのだそうです。 漆黒の色を出すことに先に成功したのがさつまさんだったのだとか。 この漆黒の色ガラスをカットするのが、また大変なのだそうです。 他の色は、色つきとはいえ透けるので、カットがしやすいのだけれど、 黒は透けないので、カット職人さんの手(指)の感覚と勘だけで彫るそうです。 さつまビードロ工房の職人さんでも、今、これが作れるのは弟子丸さんという 職人さん一人だけだそうです。 この弟子丸という姓は、霧島山を下った国分に多いとか。 夫も同じ姓の友達がいると言っていました。 親戚かも…って、だからなんなのという話ですが。 そんなお話を聞きながら、わたしたちは無言で相談。 夫はその黒い切子がとんでもなく気に入ったようですが、 いくら3割引きとはいえ、タンブラー一つに5万円は高すぎる。 次回、また帰る時までにお金を貯めて買いましょうと、 まあ、そんな感じで。 こっちなら、それ一個分で両方買ってまだお釣りがくるわよと これは声ありのわたしの提案。 だいぶ長いこと未練たっぷりに迷っていた夫ですが、 結局、この写真の2個をお買い上げ。 これだけ買ったら、もう用はないとばかりにさっさと車に乗り 次の目的地鹿児島に向かいました。 途中に、去年の大河ドラマの主人公、坂本龍馬と夫人のお龍さんが 新婚旅行に訪れたという妙見温泉を通ります。 一昨年の帰省の時はここの妙見石原荘という旅館に 宿泊しましたが、ここもとっても素晴らしい宿でした。 でも、お値段もそれなりで、今回の旅行人山荘の倍以上。 二人で1泊すると、黒い切子のタンブラーが買えちゃいます。 その旅館の脇を通り過ぎながら、ここは本当にいい旅館だったけど、 1回泊まったからもういいって感じだわ。 でも、旅行人山荘はもう一回泊まりたい。今度は2-3泊したい。 とわたしが言うと、夫もうんうんと言っていました。 龍馬夫妻の銅像のある公園で車を降りて一休み。 ここは、塩浸(しおびたし)温泉という、地元では有名な温泉だった所で 公園には、日帰り温泉施設もあります。 わたしたちはもちろん温泉はパスして 山を下り、国分を経由して海沿いの一般道をとおって 鹿児島市に向かいます。 鹿児島市ではこの日祇園祭だったそうですが、 (鹿児島弁では「おぎぉんさぁ」-さにアクセントがあります) わたしたちは6時ころに着いたので、見られませんでした。 その晩は、夫の旧友に何十年ぶりかで会い(わたしは初対面) さつま料理のお店に連れて行ってもらいました。 カメラを宿に置いて行ってしまったので、写真が撮れませんでした。 本当に残念。 きびなご、地鶏の刺身、豚足、水イカの刺身、これはげそを 天ぷらにしていただきました。 華アジの刺身、こちらはあらを味噌汁に。 夢中でいただいてしまいました。 この日の泊りは城山の近く。 国家公務員共済の宿ですが、場所もよく、お風呂も天然温泉で なかなか良かったです。 1つ難点は、朝ご飯がおいしくなかったこと。 バイキングだったのでチョイスが悪かったのかもしれませんが わたしがとったのは全部まずいか美味しくないかのどちらかでした。 まだジンベエザメには行きつきませんが この子に会えるのは明日のことなので、 取りあえず、今回はここで一区切りにします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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