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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:ブロガー試写会
今回はYahoo!映画/ムービーレビュアーを招いた試写会で客席はほぼ満席だ。
![]() ブタがいた教室(通常版)(DVD) ◆20%OFF! 映画の話 6年2組を担任することになった新米教師の星(妻夫木聡)は、食べることを前提として子ブタを飼うことをクラスの生徒たちに提案する。校長先生(原田美枝子)にも相談し、卒業までの1年間26人の生徒が子ブタの面倒を交代でみることになる。最初は戸惑っていた子どもたちも、“Pちゃん”と名付けた子ブタを次第にかわいがるようになり……。 映画の感想 とてもよく出来た映画であるのだが、ラストが感傷的に走ってしまったのはいただけない。 食べると言う前提で子ブタを飼い始めたクラスの1年間を追う構成で、児童映画と一般映画の中間的な作品である。 以下ネタばれあり 卒業一週間前のPちゃんを「下級生に継続飼育してもらう」か「食肉場送り」にするかをクラスで投票してディスカッションするくだりが出てくるが、役を演じる子どもたちには白紙の台本が渡され、本音で意見をぶつけ合う白熱する論議は映画を飛び越えてドキュメント作品を見るようで、泣き出す子どもや、怒りを露にする子どもたちのリアルな姿をカメラに収め映画としての手ごたえを感じた。 しかし最終的決断は教師の手にゆだねられ、Pちゃんの最後は業者に任せてしまうのはどうなんだろう?Pちゃんの最後を見届ける事で生徒たちに食に対する意識が芽生える最高の時を投げ出してしまったのが何とももったいない。子どもたちには酷かも知れないが、自分たちが飼育した家畜がどうなるかをちゃんと見せるのが教育なんではないだろうか? 本作は実話を基にしているので、あのようなラストになったと思うのだが最後になって急に映画が作り物に見えてしまいとても残念だった。 上映終了後に監督を招いたティーチインが行われたが、監督のアイディアの中にはPちゃんを生徒たちが食するアイディアもあったそうだが、結局一番無難な幕引きをしたのが惜しかった。前田監督には観客の予想をぶち壊す位のパワーのある作品作りを期待したい。 ![]() 映画「ブタがいた教室」の関連商品はこちら ![]() 豚のPちゃんと32人の小学生
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