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カテゴリ:思い出を小説に
「わたしがこの犬に名前を・・・」 きくさんは、マツさんを振り返って聞いた。 「さっき、この子犬が私と作ちゃんの役に立ってくれるって言ってたけれど、どんな役目?まだ小さいのに」 「良く聞いて下さいました」 と言いたげな表情を見せて、マツさんのやや得意気な説明がはじまった。 「この子の母親は私の実家で、6年前から飼っているんですが、たいそう賢い犬でして。 一度教えたことは決して忘れません。 名前は白といいますが、その白が3月前に3匹の子犬を産んだと聞いていましたので、1匹もらって教えてみようかと思いつきまして・・・」 「何を・・・教えるの?」 マツさんは、 お嬢様がきっと喜んでくださると思って と前置きをしてから、 とっておきの秘策を明らかにした。 「伝書鳩のように手紙を運ぶ、・・・伝書犬 です!」 きくさんは、両手で口を覆った。目は大きく見開かれて・・・両手の内側に隠れて口も大きく開かれている! 『あ!』という形で・・・ 「じゃあ、マツさんは その為に実家へ帰っていたの?」 黙って頷く マツさん・・・ 「マツさん・・ありがとう・・・ありがとう・・・」 きくさんはマツさんの手を取って何度も、そう言った。涙を拭おうともせずに・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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マツさんの秘策とは、このことだったのですね。^^
なるほど~☆ 伝書鳩ならぬ、伝書犬でしたか! かわいいワンちゃんが、二人の間を行き来して 手紙をこっそり届けてくれる、という訳ですね♪ (*^U^)人(≧V≦*)/ (2008.12.01 00:24:00)
★野いちご★さん
>マツさんの秘策とは、このことだったのですね。^^ >なるほど~☆ 伝書鳩ならぬ、伝書犬でしたか! > >かわいいワンちゃんが、二人の間を行き来して >手紙をこっそり届けてくれる、という訳ですね♪ >(*^U^)人(≧V≦*)/ ----- そうなんですよ!でも、良く考えたものですよね。 マツさんの斬新な思いつきには脱帽です、 >かわいいワンちゃんが、二人の間を行き来して >手紙をこっそり届けてくれる、という訳ですね♪ >(*^U^)人(≧V≦*)/ 手紙を運ぶカワイイ子犬の姿、想像してみてください・・・もう、想像されたでしょうね^-^ 可愛くて、可愛くて抱きしめたくなります。 さて、初めての大事なお使い(伝書)はいつになるのでしょうか? 実は、この子犬の名前、当てた人に散文詩をプレゼントしようかな?って考えています。 (2008.12.01 00:43:23) |