カテゴリ:子規玩味
正岡子規(まさおか・しき)
をりふしのいさかひこそはありもせめ 犬がくはずば猫にやれこそ 明治32年(1899)作 歌集「竹乃里歌」(明治37年・1904) 折節(おりふし)の夫婦の諍(いさか)いはありもしようが 犬が食わなければ猫にやるがよい。 註 俳句の弟子・福田把栗(ふくだ・はりつ)の結婚に際して贈った祝いの歌・連作四首の四首目。 新婚の弟子に夫婦喧嘩を戒めている、というか、茶化して笑わせつつ夫婦の心得と達観を勧めている佳品。一見ナンセンスな言い草が面白い。 ちなみに、この歌は私くまんパパめが金科玉条とし、拳々服膺(けんけんふくよう)する、終生の諳誦歌(あんしょうか)にして座右の一首であります~ ありもせめ:「ありもせむ(ありもするだろう)」の、係り結びによる連用形。 せめ・・・こそ:普通の係り結び「こそ・・・せめ」を顛倒(てんとう)させた形。洒落た技巧を弄しておどけて笑わせている。
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