カテゴリ:今日のつぶやき
またぞろの、しかしよもやの低支持率にあえぐ菅政権の命運はすでに尽き、事実上終了した。
政界の水面下の関心の焦点は、次期首相選びに移っているといっていいだろう。 虚勢と大言壮語ばかりでここまで何一つ出来ず、無能無気力無為無策をさらけ出している菅直人首相(64)は、もはや完全にレイムダック(死に体)化しており、政界関係者や広汎な国民、果ては伸子夫人からも(?)すでに見切りをつけられている。 栄えある本年度流行語大賞のベストテン入りに輝いた「ルーピー」(クルクルパー)こと鳩山前首相と大同小異だった、・・・いや、多少なりとも期待を持たせた分もっとひどいともいえそうだ。 菅内閣が、北朝鮮の暴発ばりに「やぶれかぶれ総辞職」で総選挙に打って出た場合、再び政権交代で自民党を中心とする連立政権に戻るリスクもかなりあるわけだが、菅首相にそうした冒険をする度胸があるとは到底思えず、その実現可能性はほとんどない。 強いていえば、あとはもう辞める時期だけの問題であり、政界(野党と、一部与党)としては、一応来年度予算編成に目途が立つ来年早春あたりに「それを花道に辞めさせてやろうかな~」ぐらいの、阿吽の暗黙の“武士の情け”の問題にすぎないのだろう。 それにしても民主党政権は、よほどの事変でも起こらない限りなおこのままダラダラ数年続くことになりそうだが、問題はなんといっても後継者である。 国民の声はどうあれ、リアルな民主党内部の力学からいうと、次期首相は野田佳彦財務大臣(53)しかいないだろうという見方がこの秋から急速に広がってきており、政界通の間では、ほぼ本命・定説になりつつあるといっていいようである。 ここしばらく、僕も複数の政界スズメ的な知人から異口同音にそうした情報を得ており、個人的にも確度はけっこう高いと思う。 確かに、改めて考えてみれば、これまで野田氏には記憶に残るような失点もなく(・・・業績もなく?)、滞りなく円滑な行政運営を行える一定の手腕があることは認められる。 財務相としての国会答弁もまずまず如才ない。 野田氏は、党内反主流派の小沢グループと距離があると見られる保守派の野田グループの領袖だが、現在までのところ全方位的に立ち回ることに成功してきており、どこからも睨まれていない点が有利である。 ちなみに、党内で特に友好的な関係にある前原グループは、ご存じの通り敵および毀誉褒貶の多い仙谷由人・前原誠司・枝野幸男氏らを抱えて、なお隠然・鬱勃たる勢力を堅持する小沢グループと激しく敵対しており、今や泥舟寸前の状況といえる。 もちろん、その小沢氏自身は西松建設の袖の下問題で強制起訴待ちの身で、復活はもはやさすがに、どう転んでもないだろうと思われる。 ・・・が、ゾンビが闇で蠢くということは十分あり得るので、警戒は必要であろう。 おそらく野田氏であれば、温厚で人格円満な性格と、あの愛嬌たっぷりのお笑い芸人的風貌も相俟って、「ノープレー・ノーエラー(何もせず、何も間違えず)」的な、きわめて無難な政権運営を実現できるのではないか ![]() ・・・その結果、日本が浮上するか沈没するのかは、また別の問題だと思うが ![]() 次期首相に就任する野田氏には、空想的社会主義のような民主党の幻想的政策から距離を置いて、現実的な喫緊の課題である成長戦略の策定・展開と財政の健全化に取り組んでもらいたい。 野田氏を会長とする政府税調は、財務省と経済界の後押しもあって、法人税の引き下げの意向を固めたというが、その財源には所得税を増税して充てるのだという。 これは消費税値上げまでのつなぎだということだが、具体的にいったいどうなるか。 子ども手当ての財源には、配偶者控除への所得制限導入(高所得層の控除の撤廃)を充てる方針だったが、主婦層の反発に配慮して相続税の増税を検討しているという。 相続主、つまり相続財産を持っている祖父母の世代から見て孫の世代に与えられる子ども手当ての財源として、子の世代からふんだくるという寸法だ。 これらは全て場当たりで、なんらの一貫した哲学もない。 歳入が37兆円で90兆円超の予算を組んでいる民主党政権の赤字垂れ流し体質は、一刻も早く改めなければ、大げさでなく国が滅ぶ。 それを避けるためには、「入るを図って出ずるを制す」、すなわち徹底的な歳出削減と安定的な財源の確保しかないのは、中学生でも分かる公理である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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