カテゴリ:子規玩味
正岡子規(まさおか・しき) 旋頭歌
足なやみて室にこもれど寒き此の朝 北にある毛の国山に雪ふるらしも 明治33年(1900)作 歌集「竹乃里歌」(明治37年・1904) 脚を病んで部屋に籠っているけれども寒いこの朝 北にある毛の国の山には雪が降っているらしいなあ。 註 五七七五七七の形式をもつ旋頭歌(せどうか)による連作の一首。この形式は、子規が傾倒した万葉集に散見され、短歌形式(五七五七七)が確立・席巻する以前の姿を留める上古の歌謡・詩歌の一形式である。 こういうのを読んでいると、一種の古拙な味わいは感じるが、やはり短歌形式の完璧さが再認識される。 毛の国:上つ毛(かみつけ→こうずけ、上野)の国と下つ毛(しもつけ、下野)の国。ほぼ現在の群馬県と栃木県に当たる古代の行政区分。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年12月22日 16時13分29秒
コメント(0) | コメントを書く
[子規玩味] カテゴリの最新記事
|
|