カテゴリ:子規玩味
正岡子規(まさおか・しき) 旋頭歌
いましめの司等門の雪はけといふ 雪はけど女力の掃きがてぬかも 明治33年(1900)作 歌集「竹乃里歌」(明治37年・1904) 警邏の巡査が門の前の雪を掃けと命令する。 雪は掃いても、か弱い女の力では掃ききれないよなあ。 註 明治時代の警官は、薩長の士族などが多く、威張っていたのだろう。いささかの怒り、嘆きと理不尽への筆誅めいた諷詠の趣もある異色作。 いましめの司等:おそらく、「警察官」や「巡査」という言葉を、子規がやまとことばに直したもの。子規の言葉に対する美意識とともに、言葉遊びの感覚も感じられる。 女:根岸の自宅(現「子規庵」)で晩年の子規を看病していた妹・律(りつ)。 旋頭歌については、こちらを参照。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.24 12:32:32
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