★トリガーポイントは思いもよらないところに存在する
肩こりは、今の私には無縁である。縁が有ったのは、小学生の時から20歳ぐらいまでで、よく母に揉んでもらったものだ。(←子供が親に?って、ダメじゃん~)母は結構晩年まで、肩こりを知らずに暮らしてきた人で、当然四十肩という言葉とは、縁が無かった。逆に私は、肩こりには20歳ぐらいに卒業している。早くに経験したからか、それ以降に肩が凝ったことがない。母が晩年「小さい頃のお前の肩こりの辛さが、今ようやく分かった」と、私がマッサージする度に、言っていた。今は分かるのだが、私は頭痛からくる肩こりで、60歳の時心筋梗塞で倒れた母は、心臓病からくる肩こりだったと思う。心筋梗塞という病名を聞いても、心臓周辺を痛いと言ったことが母は無かったから、急に命に関わる話しになって、びっくりしたことを覚えている。胸を押さえる動作は一度も無い代わりに、肩こりが酷くなっていった。「ゲンキの時間」のテーマで肩こりを扱ったことがあるのだが、肩こりのトリガーポイントは、肩周りだけでない。トリガーポイントとは‥、痛む場所とは違う場所が痛みを引き起こす引きがねになっているポイントを、指していう言葉である。一日中パソコンを打っているOLさんのトリガーポイントは、ひじだった。パソコンを打つ指の筋肉が疲労すると、ひじ周辺に疲労が溜まり、そこで血流がストップしてしまい、その先にある肩が凝ってしまうのである。他にはイビキをかくことで、首から肩にかけての筋肉に負担をかけ、それが肩こりに繋がっていくケースも有った。なので、睡眠時無呼吸症候群の人が肩こりを併発する事が多いらしい。この2例は肩周りの筋肉ということでまだ理解できるものだったが、次に言う2例には驚いてしまった。一つが腰から下の下半身の凝りが、肩こりに繋がっているというものだ。これは、昔スポーツをやっていた人が多く訴える、肩こりのトリガーポイントだと言う。スポーツをやっていると、当然筋肉量が増えることになる。その後、学生の時にやっていたスポーツを止めて社会人になる。スポーツとは、全く無縁になってしまったわけだ。すると、体についた筋肉が硬くなってしまい、その筋肉量の多さが血管を圧迫していくことで、肩こりを誘発するというのだ。なので、肩とはとても遠い距離にある下半身の凝りが、肩こりを引き起こしていることになる。血液は体中に行き渡っているので、体内全てにトリガーポイントが有るのかな‥?、と感じた。専門の先生が、下半身の凝りをほぐすと、肩も楽になるというから不思議である。マッサージを肩周辺だけしていたという男性は、肩こりの原因が下半身にあったから肩こりが治らないのだと、驚いていた。私が一番注目したのは、次の1例である。30代の女性なのだが、腹筋が一度もきちんと出来ない人だった。腹筋ができないことが、肩こりに関係するの!?私も腹筋は出来ないので、この例に注目したのである。でも、理由を聞いて納得した。お腹周りは正しい姿勢をキープするのに重要な場所である。腹筋が弱いときちんとした姿勢を維持出来ずに猫背になる。すると、そのツケがお尻や背中にかかってくる。座っていることが多い人は、腹筋力が無い分背筋の方に大きな負担がかかる。それは肩周りに有る僧帽筋に負担がいき、これが肩こりを誘発するのである。ということは、腹筋を鍛えないといけないわけだが‥。あれっ?私は腹筋出来ないけど、肩こり無いよ??この改善策を聞いて、成るほど‥と思ったのだが、それは‥。腹筋を鍛えるのが一番だが、毎日お腹周りを伸ばすだけでも改善されるとの事。お腹周りを前後や左右に捻ったりするだけでも良いと言われた。よくよく考えれば私はいままでヨガを、長い間続けてきている。体の柔軟性に関しては、この歳のわりに柔らかいと思っている。膝を真っ直ぐにして腰を曲げても、手は地面に着くし、体を正面にして腰を後ろに回しても、真後ろをしっかり見ることが出来る。この柔軟さが、肩こり防止に繋がっているのだと初めて知った。肩こりのトリガーポイントは、体の色々なところに有った。これを踏まえると、私たちが悩んでいる心の問題解決も、意外なところに有るのでは?な~んて、思ってみたりしたよ。^m^