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ロックフェラー・センターのRCAビル 2重のセットバック
Q ロックフェラー・センターの中心的建物RCAビルにおけるセットバック形は? A 東西方向に長く南北方向に短い板状のタワーで、正面を東側に取り、東から西にセットバックさせ、左右両脇の薄い板状の部分も中央部からずらしてセットバックさせ、東側広場から見ると切り立った岩山のようなデザインとなっています。 エレベーターは上階に行くほど少なくなるので、エレベーターコアは東から西にセットバックさせて小さくし、それに合わせて外壁も東から西にセットバックさせています。それだけでは単純な階段となってしまうので、側面の壁を薄い板状にして本体のセットバックから後ろと下に少しずれた位置でセットバックさせ、彫刻的な効果を出しています。敷地が大きいため道路斜線の影響を受けず、セットバックはエレベーターと造形上の理由によるものです。ピア(窓間の壁)は石灰石、窓下のスパンドレルは波形のアルミ板として素材と色を変え、ピアを縦に通して垂直性の強い立面としています。各セットバック頂部のパラペットにはアルミ板による植物の装飾、入口上には彫りの浅い装飾(ロウ・レリーフ)が付けられています。 ・現存:45 Rockefeller Plaza, New York, NY 10111 ・ロックフェラー・センターは広場を囲ったオペラ・ハウス、ホテル、商業施設などの計画から始まり、設計が2転3転した後に現在のオフィスビル街となりました。エムパイア・ステート・ビル建設中の1929年に世界大恐慌が起こり、RCAビルが1933年に竣工する頃にはアール・デコの高層ビルブームが一段落します。次に来るのがミースらによる鉄とガラスの摩天楼です。 参考文献 小林克弘他著「SD8301特集 Art Deco in New York」鹿島出版会、1983 小林克弘著「アール・デコの摩天楼」鹿島出版会、1990 ゼロからはじめるシリーズの17冊目、近代建築入門が出版されました!約400頁すべてにイラスト!ライト、ミース、コルビュジエ、グロピウスばかりでなく、ラッチェンス、ガルニエ、ペレも深堀り。表紙はドミノシステムを変形(だから角柱)+サヴォア邸+プレキャスト風味に、はしごが左に寄っているのはガルシュの家(ミースのテューゲントハット邸も)の外階段やテラスの欠き込みから、1階のコルはモデュロールのポーズ、ペリアンも登場(裏表紙ではペリアンがコルの長椅子に座る)、海はコルがあこがれ、最期の場所ともなる地中海。アイデアはボクで、絵はイラストレーターの内山良治さん。 南米の川の方での書籍紹介文:「ゼロからはじめるシリーズの17冊目。19世紀の黎明期から、モダニズム建築、さらにその後のポストモダンにいたるまでを概観し、建築デザインと、建築家の思想が日本と世界に与えた影響が理解できる。空間構成、建築家とその思想をユニークなイラストでビジュアルに紹介。どのように近代建築が生まれ展開していったかを総合的に理解できる。」 2級建築士受験スーパー記憶術新訂版が出来ました! 2級では木造を多くして80頁強にし、RC、Sなどは基本事項に絞り、1級で載せられなかったような積算用語、建築史用語、都市計画用語なども数多く載せました! アクソメで分析するルイス・カーン、ル・コルビュジエ、ミース、グロピウス、F.L.ライト イラストで読む建築史! 建築基準法の法令集の読み方を、わかりやすく学べます。第5版第2刷をお求めください。 建築法規スーパー解読術 新訂第5版 修正追加部分 建築法規の入門はこれで↓ 改訂第3版をお求めください。 1級建築士試験の用語、公式などを一気に覚えられます。新訂版をお求めください。 木造入門の決定版!改訂第2版をお求めください ミカオ建築館ではユーチューブ動画と書籍を検索しやすくまとめてます! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2024.04.12 12:10:01
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