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カテゴリ:読書亡羊
![]() 「海辺のねこ」mariさんのお薦め図書、田口ランディ著「根をもつこと、翼をもつこと」を読む。 スッキリと視界が開けるような、なんだか答えを教えてもらったような、そんな文章を抜粋すると 死のなかにある命 『それにしても、なぜ生物は生命のプログラムのなかに「死」を組み込むことを選択したのか。 命は連鎖することによって永遠まで届こうとしたのだろうか。だからこそ、生物はその起源に 〈永遠への手段〉として「死」を組み込んだのだろうか。 「死」による命の連鎖によって、「生物」としての人間は数十億年の果てに、私という存在を ここに在らしめている。生物は戦略として「多様性」と「死」を選択したのだ。 それは命の起源における選択であって、人間の心の領域の選択ではない。 だから人は「なぜ死ぬのか」を心で考えることはできないのだ。〈生きること〉は「個人の心」 の領域に深く関わる。 だけど〈死ぬこと〉は違う。心が生まれる以前に死はすでにあった。だから「個々」にとって 「死」は謎として残される。』 自転しながら公転している地球のように、個人の生命・個人の心は公転している生物のステージの 上で「生かされている」、そんな二つの座標軸を感じる。 私という存在、再び「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」が思い浮かぶ。 命の連鎖を構成する気の遠くなるような可能性の積み重ね。神の見えざる手を想像してしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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