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カテゴリ:本
先日ブログに書いた「食品の裏側」という本を読んでいます。 おもしろいのでアッというのに読めてしまうところ、先週から少々忙しくて寝る前にちょこちょこずつしか読めないのがジレンマ。著者はかつて添加物商社に勤めて好成績を上げていた人で、だからこそ知る添加物のメリットと怖さを教えてくれます。 添加物は食文化の可能性をひらくものと信じて、加工品を大事に作り続けてきた職人かたぎのお店に入れ知恵をしてきた結果、どういうことが起こったか。生産コストを下げた分収入は上がり、味の再現は簡単になり、日持ちさせることに成功。でも、作っている人たちはどうして自分の加工品を口にしないの?誇らしい仕事をしてきたつもりが、自分の家族もまた消費者だったと気づいた時は? 著者の意識を変えるに至った様々な現実が語られて、とても興味をそそります。何気なく使っているコーヒーフレッシュの正体や、子どもに人気のミートボールの材料など、知ったらもう口にできないというものも多々。 砂糖を三温糖にしようかな?と思っていた自分にも「わー、知っててよかった」という内容も。自然の色だと錯覚していたけど、塩や砂糖の茶色の中にはわざわざそう見えるようにするためにカラメル色素で染められているのもあるとか。塩についても、おもてに「国産塩」と書いているものを選ぶようにしている他は「この●●製法というのとこっちの製法はどう違うの?」と、パッケージの文字に毎回悩んでいたとこ。そういった解説もあって、へえへえなるほどと勉強になりました。 日本酒にいたっては吟醸酒とか清酒ぐらいしかパッケージで見分けられなかった私、全部酒造メーカーや蔵元で醸造して作られると思っていたのよね。それがここにも添加物の存在があって、それでコストを下げているとは。まったくまったく、自分の無知さにびっくり(あ、添加がすべて悪いというわけではないのですよ)。醤油選びも然りです。 読んでいると、加工食品って「食品」というより化学的な物質という感じ。気味が悪いというよりも、そういうので「おいしい」味ができちゃうんだと感心すらします。決して「添加物はこわい」「そんなの食べちゃダメだ」というような内容ではないし、身近な話題だから興味は募るばかり。おもしろい1冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年11月18日 11時56分10秒
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