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カテゴリ:本
免疫療法の第一人者、と言っていいのかどうか。安保徹氏の『病気にならない免疫生活のすすめ』を読む。安保さんの「すすめ」はとても極端で、ガンだって手術する必要なし、病院の薬なんてやめちまえ的な治療の提唱者とあって、医師の中には敵視されている人も多いんじゃないかなーと思いつつも(笑)、その持論の根底にはきちんとした研究があり、かなり納得できる内容。
最初にこの方の療法を知ったのは、母の大腸ガンが解ってすぐのこと。即刻手術になってしまったのでこういう治療法を選択することはできなかったのですが(仮に知っていたとしても「手術しません」という選択は勇気のいること)、体をリラックスさせてリンパ球(←免疫力があって傷ついた細胞を回復させる働きをする)にいい作用をもたらすという「爪もみ」は試す価値はあり、と。私の小さな知識の中で「こわい」と感じていたのは、ガンそのものではなくて、化学療法でリンパ球が減少して抗がん剤に体が負けてしまうということだったから。リンパ球を減少させないために、副交感神経を刺激する爪もみは「やらないよりまし」程度の効果としてもいいんじゃないかと。 こうして安保氏が言う「免疫生活」についてきちんと読んでみると、小難しいことはなく、日常生活で気をつければいいことばかり。夜更かししない、仕事はほどほど、ゆっくりお風呂にはいって体を温める、粗食を心がける……。病気の人はもちろん、そうでない私たちも予防のためにできることばかり。それにもひとつひとつ理由がついているので「はあはあ、なるほど」という感じです。 薬に頼らないというのも、今の私にはかなりうなずけるものでした。特に慢性疾患の場合、薬が病気を治すわけではないのに飲み続けなければならないというのも常々疑問だったのですが、この本ではその点についても触れています。腫れるとか痛いとか熱が出るは、体が自然に治癒しようという反応なのに、薬を飲むということはその力を押さえ込むということ。逆に副作用で病気を生むこともあるんだから、薬は使用するなとキッパリ。ステロイドについても触れられていて、薬をやめることで痒みが生じるのは「本当に治るためのチャンス」ととらえて極限まで痒くなるように体を温めなさいよと、なんと前向きな(笑)。つか、本当に極端。 確かに、薬は薬として意味があることだけど(安保氏もなんでもかんでもやめろと言ってるわけではない)、あまりに安易に薬に頼りすぎの医者が多いのも事実だと思うんよね。薬そのものを医師が作ってるわけでなし。そのひとつひとつをどこまで理解しているかも、ねぇ。以前、私が数ヶ月服用することになった薬も、飲んでいる間に2回も副作用と思われることがあったのに、医師は「この薬がそんな作用起こすはずはない」とキッパリ。でも、自分のカラダが「これはヤバイ」と感じたので即刻服用中止にして、その後問題はありません。医師の言うことも大事だけど、自分の勘や体が訴えることも大事にしないとね。 読む人によっては反論する部分も多々あるかと思いますが、これまで「健康のためにはこういう生活をしなさい」と常々言われてきたことを、「それはどうしてか」という理由を添えて展開するような一冊です。私のように、病院恐怖症でお医者さんに頼れない人にはありがたーい。私は自然治癒力という原始的な力で自分のカラダを守っていきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月24日 16時35分38秒
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