発明好きのヴァイオレット、読書家のクラウス、噛むことが大好きなサニーという、裕福なボードレール家のスーパークレバーな三姉弟妹が次々と遭遇する世にも不幸なダーク・ファンタジーです。
これはいったい、どういう年齢層をターゲットに作っているのか、そういう疑問が一番に頭に浮かんだ作品です。
小さいお子様には、ちょっとナレーションも早い展開と難しい表現だし、かといって大人をターゲットとするには少しストーリー展開が物足りないかな。
だからといって、駄作ではありません。芸術の域に達するラストに至るまで細部に手抜きのない、自信作に違いありません。
特に感動したのはラストのエンドクレディットまでの導入の力の入れようです。
このアニメーションだけでも観る価値のある芸術品です。
「ベルビルランデブー」を観た時のような視覚に訴えてくるなんともいえない芸術性は、
さすがドリームワークス!☆
セピア色を効果的に使った押さえた感じのCGや舞台セッテイング、衣装に至るまで、入魂の一作です。
アカデミー賞では、「最優秀メイクアップ賞」を受賞しています。ジム・キャリーの三変化のメイクアップが評価されたのでしょうが、ジム・キャリーのキャラの濃さは変装してもすぐそれとわかる、また、ある程度のそのわかりやすさがお子様をターゲットとする意志は見えるのですが、もしかしてどちらもターゲットになっていないのではないかという様な変な意図も勘ぐらせてしまうほど、狙いは深いのかも(笑)
![sany](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/86/0000000386/89/imgb59c862f7t2vrk.jpeg)
ナレーションおよびレモニー・スニケットの影と声を演じるのは、ジュード・ロウ、メリル・ストリープやティモシー・スポールなど演技派で、巧みな役者陣。どこか懐かしい「ホーム・アローン」でママ役のキャサリン・オハラ。本作品が映画デビューとなる、なんっと2002年8月産まれのカラ&シェルビー・ホフマン。かわいかったです☆
ドリームワークスの作る映画ですから、デズニーの映画とはひと味もふた味も違います(笑)ただのファンタジーではありませんから(笑)
ストーリーの不幸さ、おもしろさを期待して観にいくと、がっかりされる方もいるかもしれませんが。
番外映像
~おしまい~
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