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June 16, 2005
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richard 
監督 : ニルス・ミュラー
主演 : ショーン・ペン / ドン・チードル /
     ナオミ・ワッツ
 公式HP

  「 THE ASSASSINATION OF RICHARD NIXON  」

 レオナルド・ディカプリオ、アルフォンソ・キュアロン、アレクサンダー・ペイン。
今をときめく大物たちがエールを送り参加することで実現した、監督ニルス・ミュラーのデビュー作

 主役のサミュエルを演じるのは、かっこよすぎる風貌から、どうやって変幻自在に障害者・娘を失った父親・SP・小心者のハイジャック犯となりきれるのか・・・
今、私が最も注目するスターの一人 ショーン・ペン。

 サムの別居中の妻マリー役で複雑な女心を演じてみせるのが、ショーン・ペンとの共演作「 21グラム 」でアカデミー主演女優賞候補となったナオミ・ワッツ
サムが心から信頼を寄せる修理工の友人ボニーには「 オーシャンズ12 」のドン・チードル と実力派が脇を固めています。

sam       don       naomi

 

  1974年 2月22日 午前7時15分 ボルチモアーワシントン国際空港

 これは Samuel J Byck (サミュエル・ジョセフ・ビック)44歳が起こした真実の物語。

 彼は偽りのない物を心から愛しました。

 レオナード・バーンスタインをこよなく愛し、彼に真実の声を録音したテープを送り続けたのです。

 

 一般に事件を起こす凶悪犯と一言で言ってしまえば、いかにも凶暴で善悪の判断も付かないくずのような人間に思えますが、法に触れていないだけで人をだまして暴利をむさぼりながら、白とも黒とも言えない微妙な悪人は当たり前のようにこの世に数多く存在しています。
人をだますことを憎み、だからといって、自分で何かを主張する事もできない小心者のサムは、人種差別や、普通に努力する者が職に就けない理不尽さをすべて世の中のせいに、強いてはその世を統治する一国の大統領リチャード・ニクソンのせいだと思いこむところまで追い込まれていきます。

 仕事を次々に変えて、

 何ひとつうまくいかない。

 世の中が悪いのだ。

 まさにウォーターゲート事件の只中に居たニクソン大統領が悪いのだと・・・

 彼は 「自分なりに正直に生きたかった」 だけ だったのでしょう・・・・・・

 しかし、私は、終始この映画の中でサムに同情すべきところが見つかりませんでした・・・・

 たしかに、貧富の差や人種差別の問題は政府の責任だと思う。でも、どうひいき目に考えても同情に値しない行為には違いない。
私利私欲に駆られて起こした事件でないにしても、
結果として尊いふたりの命がこの世から消えて行ったのです・・・・

 そして、飛行機が離陸していたら・・・・

 2001年9月11日の航空機を爆弾として使用するテロ事件が発生する27年前に、この事件は起きています。

 この映画がこの世に送り出された事によってどんなメッセージが込められていたのか、観た後に感動はなかった・・・・

 ただ、ショーン・ペンの演じた、ただまじめに正直に生きようとしていた男サミュエルが、愛する者達を取り戻そうと焦り、次第に精神が病んで破滅して行く過程を理知的にフェードイン、フェードアウトして表現していくところが素晴しく見事だったと思えます。

 そして、観た価値は確かにあったかと・・・




<調査>

この無価値な暗殺事件の後行われた調査によると、サミュエル・ビックは当時のワシントンポスト記者ジャック・アンダーソンに犯罪計画のテープを送付していた事が判明した。また前年の1973年12月には、サンタクロースの格好をしてホワイトハウスの前でプロテストをするビックが逮捕されていた記録も判明。事実ビックは1972年頃より大統領付のシークレットサービスに目を付けられていた人物であった。ビックは幾度か大統領を脅迫するような行動をとり、1972年10月にはシークレットサービスにより尋問されていた。この時ビックは脅迫はただの冗談だと切り抜けていた。またビックは医師ジョナス・ソーク、アブラハム・リビコフ上院議員、そして崇拝する音楽家レオナード・バーンステインなどの著名人宛に、奇妙で散漫なテープを送りつけていた。さらにビックは鬱病治療の為に2ヶ月間精神病院に入院歴があった。彼は自身や世の中の貧しい者の生活の問題の原因は国家の陰謀にあると主張、ニクソン大統領を公に批判していた。事件当時、もしビックが辛抱強く飛行機の離陸を待っていたとしたら、事態はとてつもなく違ったものになっていたと予想される。
この暗殺未遂事件の後、ホワイトハウスの地下には避難用シェルターが作られた。また屋上には対航空機用のミサイルが備え付けられている。

---公式HPより抜粋---

 

 サミュエル・ジョセフ・ビック
(1930ー1974)

米フィラデルフィア州出身。貧困な家庭に育ったビックは高校を中退後、職を転々とし、24歳の時に軍隊へ入隊、銃と爆発物の訓練を受ける。1956年26歳の時に軍を脱退し、すぐに結婚し4人の子供に恵まれるが、定職に就くことができず、タイヤセールスなどの自営業にも失敗する。生活が不安定な時期にビックは2ヶ月間精神病院に入院し鬱病の治療を受ける。鬱病は次第に怒りへと変化し、ビックは自らの不安定な生活の責任は全て国家にあると訴え始める。ビックはニクソン大統領を公に批判しはじめる。

 


 

~おしまい~




ポニーキャニオン リチャード・ニクソン暗殺を企てた男

  

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Last updated  July 26, 2008 11:15:59 PM
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どうしても思い出すのが・・・   えい さん
トラックバックありがとうございます。

この映画でどうしても思い出してしまうのが、
『タクシー・ドライバー』です。
でも本作にはあれほどの衝撃は受けなかったです。
映画的にゾクゾクくるものを
残念ながらこの作品は内包してなかったと言うことでしょう。
(June 17, 2005 10:07:40 AM)

えいさんへ   rikocchin さん
ヽ(´▽`)/コメントありがとうございます。

「タクシー・ドライバー」は未見なのですが、ロバート・デ・ニーロのカンヌ受賞作品ですよね。そう言われてみれば、責任転嫁というか、うまくいかない事をすべて他人や世の中のせいにし狂気かして行くところなどは似ていますね。タクシー~を観ていないのでくらべることはできないのですが、この映画の主人公サムのショーン・ペンの好演によって、犯罪を犯す心理というか、犯人自身の屈折して追い込まれて行く過程に犯罪を生み出す社会の構造への問題提起を促す作品にはなっているとは思います。ただ、焦点が絞り切れていなくて、9.11が実は27年前にも起きていたかもしれない事実を伝えたかったのか、テーマがいまいち見えてこなかったですね (June 17, 2005 10:29:39 AM)

履歴をたどってきました。   ジェニファー234 さん
この映画も見たかったんですよね。rikocchinさんの記事を読んで、いよいよ見たくなりました。なんか見たい映画いっぱいで、うれしい悲鳴です。 (June 17, 2005 11:10:21 AM)

ジェニファー234さんへ   rikocchin さん
ヽ(´▽`)/コメントありがとうございます。

>この映画も見たかったんですよね。rikocchinさんの記事を読んで、いよいよ見たくなりました。なんか見たい映画いっぱいで、うれしい悲鳴です。

私もこの映画、ず~っと観たかったんですよぉ♪
大雨だったのですが、めげずに観にいきました~
感動するっといった映画ではないですけれど、作品としては、ショーン・ペンが魅せてくれたすばらしい演技が見物です。 (June 17, 2005 03:50:08 PM)

Re:「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」(06/16)   隣のまさやん さん
TBありがとうございます。
僕もこの作品を観て真っ先に連想したのは、えいさんが述べているロバートデニーロの「タクシードライバー」です。
タクシードライバーではベトナム帰りの帰還兵の焦燥感をありありと描いていたように思いますが、この作品ではタクシードライバーほどの衝撃は感じなかったです。
(June 19, 2005 09:37:53 AM)

隣のまさやんさんへ   rikocchin さん
ヽ(´▽`)/コメントありがとうございます。

>僕もこの作品を観て真っ先に連想したのは、えいさんが述べているロバートデニーロの「タクシードライバー」です。
>タクシードライバーではベトナム帰りの帰還兵の焦燥感をありありと描いていたように思いますが、この作品ではタクシードライバーほどの衝撃は感じなかったです。

ショーン・ペンの静かで繊細な演技が、衝撃を与えるような内容にはならなかったのでしょうね。犯罪を犯す者が必ずしも凶暴だったり衝撃的な衝動からではなく、気弱な人間が思い詰めて追い込まれて行って起こす犯罪もあるのだと言うことでしょうね。 (June 19, 2005 10:28:29 AM)

TBありがとうございました   ミチ さん
こんにちは~。
感動作ということはないけど、ショーン・ペンの演技にひたすら感心していました。
すごい役者になったものですね。
実際の犯人もフツーの中年男だったということですから、そういう普通の人間がちょっとしたことの積み重ねで思い詰めていき、テレビの刷り込みによって標的を決めていった過程がよく分かりました。 (August 26, 2005 01:35:40 PM)

ミチさんへ   rikocchin さん
ヽ(´▽`)/コメントありがとうございます。

>感動作ということはないけど、ショーン・ペンの演技にひたすら感心していました。
>すごい役者になったものですね。
>実際の犯人もフツーの中年男だったということですから、そういう普通の人間がちょっとしたことの積み重ねで思い詰めていき、テレビの刷り込みによって標的を決めていった過程がよく分かりました。
-----

凶悪な犯罪を犯す犯人が必ずしも凶悪な人間でなく、ごく普通のおとなしい人だった、というような意外に感じるニュースはよく見かけますが、実際こんなドキュメンタリータッチな事件の物語を目にすると、改めて犯罪とはちょっとした人生のずれとか、悲しみとか、怒りとかによって生み出されてしまう物なのだと感じさせられました。この物語もそんな傷心者が追いつめられておこしてしまった一歩間違えば歴史的事件となったかもしれない事件をショーン・ペンが静かに見事に演じていましたね~ (August 27, 2005 12:43:48 PM)

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