みゃあみゃあのトーク＆トーク

日付が変わりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

本日は今はなき懐かしの駅弁の話題をお届けいたします。ご紹介いたしますのが、東北本線・黒磯駅で発売されていた「九尾すし」です。

この駅弁の名前の由来となりました「九尾」とは、狐の形をした妖怪の事で、九本のしっぽ（尾）を有していたことからその名前があります。

時は平安時代、鳥羽上皇の世の中。上皇に寵愛されていた空想の女性・玉藻前がいました。この玉藻前は非常に美しい姿をしていたのですが、ある時ふとしたことから本来の九尾の狐の姿を見せてしまいます。

そしてお怒りになられた上皇は「この化け物を討ってしまえ」と命ぜられ、数万の軍勢によって追い詰め、ここ那須温泉の地にて数万の軍勢によってこの九尾の狐を討ち取ったのでした。

すると、その九尾の狐は石に化け、硫化水素や亜硫酸ガス、ヒ素などの有毒ガスを出して近づく人や動物をことごとく死に追いやった事から、その石は通称「殺生石」と呼ばれています。

それでは、この駅弁はどんな感じだったのでしょうか。
九尾の狐にちなんでまず真中に茶巾ずしがあり、それを取り囲むようにチャーシューの握り寿司、チーズの握り寿司などがあり、ミスマッチだけど美味しく感じる駅弁です。「九尾の狐」みたいに「人を惑わすほど美味しい駅弁」にしたい、というのが製造元・フタバ食品さんのコンセプトでした。

那須御用邸を訪れられる皇族の方にも人気だった、この黒磯駅の「九尾すし」でしたが、製造元の都合により惜しくも２００５年で製造を中止してしまいました。これに伴い、黒磯駅、那須塩原駅から駅弁が消える事になったのです。

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