北海道西端部に位置する積丹半島とは、先日の国会で先住民と認められたアイヌ人の言葉で『夏の集落』、国道229号を使うと半島をグル~と回ることが出来、夏は岬巡りや花達の鑑賞が楽しめます。目玉は神威岬(カムイ)、神威とはこれもアイヌ語で『神』のことになります。
今回は半島西側の倶知安から、東側の基地小樽までの約150mの半島行脚ご案内です。
まずは神威岬。晴天の日に透き通った『シャコタンブルー』の海を見ることが出来るとの触れ込みですが、文字通り親潮の美しさと岬先端から眼下に見下ろす奇岩神威岩には大満足です。
最寄の神威岬自然公園駐車場に車を置き、そこから坂道を一寸登ると女人禁制の門(奥州から逃げて来た源義経、アイヌ首長の娘チャレンカは片恋慕して旅立つ義経を追い海に身投げ、しかも『婦人が乗る船が沖を通ると覆沈させる』と呪いを込めて・・・そしてチャレンカは神威岩に・・・だから女人禁制という怖い話)、その門をくぐりチャレンカ小道を30分ほど歩くと岬先端到着です。
地図で分る通り半島一帯はニセコ積丹小樽海岸国定公園。冬場はスキーヤーで賑わうニセコ、蝦夷富士羊蹄山、それらを後に倶知安からいよいよ小樽まで半島周遊の旅がスタートです。
いつも通り今日は快晴無風。陽に青く輝く海原と岩がそそり立つ海岸線をしばらく快走、北海道電力の泊原発を通り過ぎると漁港神恵内村が・・・ニシン漁のソーラン節発祥の地方らしく思いもかけない村内『沖揚げまつり(魚を船着場に陸揚げ)』に遭遇です。丁度舞台では、30人程の自衛隊員による吹奏演奏が行われていて、村民各位は出店で買い求めた品々を、テーブル椅子で律儀に行儀良く食べ聞き入っています。聞いてみると村内最大の楽しみとか、しかし昨年は予算から1日に短縮し芸人・歌手も呼ばなかったそうです。楽しみにしている聴衆は老男女の態です。
当たり前だけどこの村にはコンビニは無く、イカ焼き・タコ焼き・ホタテ焼きと焼きそばをここで求めて、昼食の代用を・・・新鮮で美味しく安く食すことが出来ました。1時間の楽しい寄り道です。
積丹半島の印象は、青森県や礼文島の西海岸に似ていて、特に神威岬は礼文島スコトン岬を連想・化粧直しした雰囲気。岬には半島尾根伝いの遊歩道、両側が日本海が迫る雄大な道を歩くことになりますが、先端部では周囲約300°の丸みを帯びた水平線を望むことが出来ます。
時間が取れる方、是非、積丹岬や女郎子岩(ここでもアイヌ娘が絡む義経伝説)がお勧めです。
岬入口の女人禁制の門から先端までは、花達が繚乱・乱舞しています。
7月、一番多いのはエゾカンゾウとハマナス、盛りの色は一番美しく映えていて、写真やビデオに収め見惚れながら歩くと、ついつい予定時間をオーバーしてしまいます。
神威岬から小樽への途中、ニッカウヰスキーが理想郷として選んだウイスキー生産の余市蒸留所がありました。工場社会見学といつもの試飲がお楽しみの寄り道です(運転者は厳禁)。
隣接地にはスペース童夢(宇宙飛行士毛利衛氏の故郷)が位置していて、空気が澄み、水に恵まれ、適度な乾燥と寒冷、靄が立ち込める朝、近くから最適なピート採取、これ等の条件はウイスキー発祥の地スコットランドに酷似していて最適地なのだそうです。
旧研究所のリタハウスでお茶(創業者の奥さん名を冠した店、美味しいチョコレート菓子付)をして休息、次いで博物館・旧竹鶴邸・直売場・ニッカ会館などで造詣を深め楽しむことが出来ました。
ニッカといえば仙台にも宮城峡蒸留所があり、そのレンガ色の建屋外装に憧れ、仙台で自宅新築時に門扉・塀用にと思い立ち、蒸留所まで建屋使用の資材を聞きに出向き・・・そしてセラミックブロックと教えられ、北海道から取り寄せて完成させた古い古い思い出が残ります。
それにしても何時もはサントリー角、でも一寸高価なシングルモルトウイスキーは味が違います。
泊りは小樽、夕食は旧北海道銀行建屋内イタ飯屋『小樽バイン』、ワインで上機嫌に乾杯です。
次回は宮崎県の北部内陸、神秘的な『神と伝説の国』高千穂を予定しています。 |
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.28 07:32:04
コメント(0)
|
コメントを書く
もっと見る
|
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
x
カテゴリ
(6)
(113)
(27)
(6)
(15)
(33)
(5)
(6)
(10)
(19)
|
バックナンバー
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
|
|