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2012.12.31
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本日も年末スペシャルの番外編である。
長く憧れていた冬の秘湯の青森酸ヶ湯温泉である。さすがに走ってはいない。
いままでも何回か紹介しているJR東日本の12000円新幹線、特急乗り放題切符での旅行記で紹介する。

青森酸ヶ湯温泉大人の休日倶楽部12000円券の旅記録  
2011年1月15日

3回目の大人の休日倶楽部12000円券の旅である。この切符は本当に快感である。要するにJR東日本+αは3日間フリーパスなのである。このエリアと期間はまるで国会議員と同じなのである。どこの改札もすいすい通れて新幹線を含めた特急に乗れるのは本当に気持ちがいい。

2011年1月15日(土)
さて今回は東北新幹線が新青森まで開通したのでまずは青森である。以前から行きたかった八甲田および酸ヶ湯温泉である。今回も日帰りで宿泊費を節約するので、八甲田ロープウエーに行く余裕はないようだ。
2011/1/15  6:28発の新青森行き「はやて」に乗った。満員で立ち席指定券である。ご存知のように自由席はない。新青森人気なのか、大人の休日倶楽部12000円券人気なのか、11時ごろの列車まで満席である。ランニングで3時間走ることもあるので3時間半立っても苦にならない。立ち席指定券は号車が決まっていて、そこのデッキを陣取った。ちらちらと席を見ていると仙台までは空き席があるではないか。そうだ新青森まで一通ではなくても部分区間では開いていたのだ。見落としていた。知らん振りして座ってもよかったが、律儀に立っていた。仙台からのほうが込んでいたのが不思議である。デッキが一杯になったが、みんな立ち席指定券を持っているのだろうか。

新青森に10:01に着いた。満席の客が在来線に押し寄せて、在来線のホームはあふれそうである。こんなことは想像していなかった。「上野発の夜行列車降りたときから青森駅は・・・・」のイメージだったのでがっかりだ。青森経由の函館行きのスーパー白鳥が来た。みんな自由席に押し寄せ、自由席は寿司詰め状態である。聞こえてくる会話を聞いていると、ほとんどの客が函館目当てのようで、やはり、新青森まで開通したのと大人の休日倶楽部12000円券が使えるのとで、函館まで直行コースが人気のようだ。私は函館にはすでに青春18きっぷで経験しているので今回は見送った。

青森で超満員の特急列車を降り、酸ヶ湯行きのJRバスの乗り場を探した。観光案内所で聞こうと思って、入るとその中に酸ヶ湯経由十和田湖行きのバスのきっぷ売り場があり、その前がバス停であった。出発の11:55 まで40分ほどあったので観光案内所でパンフレットをあさっていたら、目に付いたのが、のっけ丼であった。テレビでも紹介していた。すぐ近くの青森魚採センターでやっているとのことで、向かった。大雪で歩きにくいが、すぐに着いた。みんな白めしの丼を手にして、いろんな店で刺身を乗せていた。中トロ5切れぐらい入ったパックが400円。サーモンなら100円など目を見張るほど安い。ごはんが100円だから中トロ丼で500円である。てっきり高いと思って、もう既にコンビニで昼用の弁当を買ったが後悔した。それでも弁当は晩飯にして、のっけ丼に挑戦しようか迷ったが、2時間近くバスに乗るのでトイレが心配で、結局断念した。駅ビルのマスモトキヨシでおまじないの薬、ストッパを買ってバスに向かった。

バスは大雪のなか徐行でまず新青森に向かった。やはり新青森を経由するようになったのだ。今までに比べたら、大回りになる。帰りは新青森で降りるのが正解である。新青森からまた青森駅のほうに戻り、右折して一路、八甲田ロープウエー、酸ヶ湯温泉、十和田のほうに向かう。次第に雪深くなる。例年より多いようだ。
道路沿いの森林の木々には雪がこびりつき、樹氷とまではいかないが、木々と雪のコントラストがきれいである。写真に収めたが、肉眼での感動は伝わらない。

<酸ヶ湯までの道中の風景>
DVC00033.JPG

くねくねと山道を進むうちに、八甲田ロープウエー駅に着いた。ここは冬はスキー客の登り口であり、滑降コースの終点でもあり、スキーを履いて、行き交う人が多かった。スキー客でなくても、樹氷を楽しむ人も多い。今回は時間がないのと、お金がないのであきらめて、酸ヶ湯温泉を目指す。15分もしないうちに酸ヶ湯温泉に着いた。14:00頃であった。古びた、横幅の広い建物に雪がかぶり、玄関の大きな無垢の木の看板に「酸ヶ湯」と書いてあった。祝新幹線青森開通の看板もあった。

<酸ヶ湯温泉 玄関>
DVC00035.JPG

中は比較的雑然とした湯治温泉という感じである。靴をビニール袋に入れ、自動販売機で入浴券を買って入る。有名な混浴風呂「千人風呂」と男女別の玉の湯があるが、もちろん混浴風呂が人気である。脱衣場はかごだけなので、まず貴重品を、貴重品ロッカーに入れる。きしむ木の戸を引いて入り、服を脱ぎ、浴室に入った。薄暗い広々した天井の高い室内は、湯気で2mぐらい先が見えない。かろうじて 写真でよく見る、「熱湯」という壁の文字が見えた。それからこれも写真でよく見るが、同じ湯船なのだが、手すりにこちら男、こちら女という仕切りの表示がしてある。あくまでお客様のマナーを期待している。これは以前からの名物かと思いきや、以前はこのような表示はなかったらしい。マナーの悪い人が続出し、このような表示や、最近ではつい立まで立っている。今回は湯気で、声はすれど、どこに女性がいて、バスタオルをしているのか、素っ裸なのかも分からなかった。本当に、都合のいい湯気である。それでも境界線を越えて、女性の領域に入っていく男性がいたのには、あきれた。よく見たら、すけべいそうな顔をしていた。湯船は温度で3種類あったが、どれもゆっくり入れる温度であった。
法師温泉 長寿館、四万温泉 積善館のように、伝統ある木作りの浴室を楽しむ温泉である。こういう伝統的温泉は、なぜか露天風呂はない。温泉施設に露天風呂というのは最近のものらしい。湯治のため連泊する人も多く、部屋はそんなに豪華ではないが、多くの客室がある。次の新青森方面のバスは 16:07なので それまでの間、昼に買った300円のコンビニの弁当をロビーで食べた。なんかバツが悪かったので、半分だけ食べて、ビールを飲んだ。新青森に着いたのが17:40ぐらいで、次の新幹線の18:28発の指定を買っていたが、本日の小山駅付近の架線事故で17:30の列車がまだ出発していない。急遽この列車に変更し、18:10ぐらいに発車し、21:30には東京に着いていた。予定より随分早く帰れた。
明日は再び東北新幹線に乗って 山形方面(山寺と米沢)に向かう。

2011年1月16日(日)
まるで通勤のように 今日も早朝から 東京駅に向かい、東北新幹線に乗り、山形方面を目指した。6:56東京発のはやてである。昨日の新青森に比べたら、あっという間についた。8:37仙台着である。8:48の仙山線 快速で 山寺に向かった。快速であったが、最初はずっと各駅停車である。途中、有名は作並温泉があった。山寺に9:47分に着いた。テレビでもよく紹介される有名スポットであり、駅からも雪に覆われた山の中腹の五大堂(見晴らし台)が見える。さすがに雪の山寺は、観光客が少ない。駅前の店もひっそりしていた。雪道の参道を歩くことができるのであろうか。心配していたら、駅前の店の人が声をかけてくれた。「参拝ですか。地図をどうぞ」。私はすかさず「五大堂まで行けるんですか」と聞いた。そうすると「行けます。長靴貸しましょか」。私は「いや、これは雪道用の靴なのでいいです。」と答えた。「杖を持っていきなさい。下りは滑りやすいので」。というわけで杖は借りた。テレビでも杖を借りていた。地図を頼りにスタートした。やはり雪深い。かろうじて雪が踏み固められていてスタッドレスの靴で、べた足で進んだ。なんとかなりそうだ。参道入り口で拝観料300円を払い、入山した。料金所でも、「その靴大丈夫か」と聞かれたので、雪用だと答えて進んだ。どんどん登っていく。途中に芭蕉が、「静けさや、岩に染み入る蝉の声」と読んだ岩にたどり着いた。

<芭蕉の歌碑>
DVC00054.JPG

さらに進むと立派な山門(仁王門)があり、さらに進むと道が2つに別れている。右順路と書いてあったので、右にしばらく行くと、行き止まりであった。有名な五大堂を目指していたのに、雪で行き止まりかと思ったが、後で来た人に聞くと「ここは奥の院」だと言われた。遠いから行くつもりのなかった奥の院に来てしまった。引き返し、先ほどの分岐点で左に行った。少し登ると、あの有名な、見晴らし舞台に出た。五大堂だ。雪深い山の景色、下の駅周辺の町並みの景色がよかった。

<五大堂からの景色>
DVC00046.JPG

たくさん写真を写したが、肉眼には負ける。下山の途についた。下りは店のおばさんが言うように滑りそうである。杖を突くと、足にかかる力が減り、すべりにくいというのを始めて経験した。登山のステッキの意味がわかった。参道入り口も出て、やれやれ無事戻ってきたと思いきや、道路に下りる寸前の階段が、一番危なかった。かに歩きで降りた。
先ほど杖を借りた店に杖を返し、御礼に店に入って、あるものを注文した。熱燗である。この場面にぴったりである。昼飯は米沢牛であるから、ここは酒だけでよい。丁度電車が来るまでのひと時であった。幸せである。

11:41の山形行きに乗った。やはり山寺は2時間ぐらいの時間を見ておけば、ゆっくり参拝できる。山形は初めて降りる駅であるが、先を急ぐので、すぐに山形新幹線に乗った。「つばさ」である。米沢には12:39に着いた。昼飯にはもってこいの時間である。一番宣伝していた「べこや」は高そうなので、手ごろなところを探したが、なかなか雰囲気のいいところはない。どこの店も牛丼ぐらいでないと1000円代では食えない。どこも高いし、あまり遠くへ行きたくなかったので、やはり「べこや」にした。メニューは迷った。安いのは牛丼であるが、余りに寂しい。定食にするか、単品にするかも迷ったが、ついつい牛肉のすし、たたき、焼肉など何でも入っている定食にしてしまった。なんと2500円である。最近の昼飯としては破格の値段である。仕方なく楽しみにしていたビールをあきらめて、あとでコンビニのビールを飲むことにした。時間が来たので、米沢駅に向かい、ビールを買って飲みながら電車を待った。
14:29の米沢発のつばさで東京に向かった。このつばさは珍しく、福島で、はやてなどに連結せず、単独で東京まで走った。レアものである。
東京には16:48に着き、落ち着いて、家でめしが食えた。



酸ヶ湯温泉旅館





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最終更新日  2012.12.31 09:27:16
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