テーマ:好きなクラシック(2283)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2013年2月2日(土)14:00開演 入場料:¥4,7250 D席4階 【主催】新国立劇場 新国立劇場2012/2013シーズン公演 リヒャルト・ワーグナー作曲 歌劇「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」 (全3幕、ドイツ語上演/字幕付) 会場:新国立劇場オペラ劇場 指 揮:コンスタンティン・トリンクス 演 出:ハンス=ペーター・レーマン 美術・衣裳:オラフ・ツォンベック 照 明:立田雄士 合 唱:新国立劇場合唱団 管弦楽:東京交響楽団 出 演: 領主ヘルマン:クリスティン・ジグムンドソン タンホイザー:スティー・アナセン ヴォルフラム:ヨッヘン・クプファー ヴァルター:望月哲也 ビーテロルフ:小森輝彦 ハインリヒ:鈴木 准 ラインマル:斉木健詞 エリーザベト:ミーガン・ミラー ヴェーヌス:エレナ・ツィトコーワ 感 想: 今年はヴェルディとワーグナーの生誕200年の記念イヤーのため多くのオペラ公演が予定されているが、先ずは新国立劇場「タンホイザー」を観に20℃を超える季節外れの暖かさの中、初台まで出掛けた。 舞台演出は、ガラス状の柱と照明、舞台背面へのステンドグラスの映写等で、ヴェーヌスベルクの洞窟、谷間、殿堂の大広間を表現する抽象的な演出(写真は新国立HP)で特に違和感なし。但し、ガラスに囲まれた装置が前に出てきてヴェーヌス登場となるのは余り神秘性が感じられない。 今回一番良かったのは合唱。歌の殿堂・大行進曲は華やかに、巡礼の合唱は重みのある響きで流石。冒頭ヴェーヌスベルクの女声合唱も良かった。 管弦楽はそれなりに破綻なく演奏出来ていたかと思うが、迫力的には今一で物足りない。歌手の声量に合わせた面もあるのか。 歌手の方はタイトルロールのスティー・アナセンの声量が心許ない。世界的なヘルデン・テノールと書かれているが、音程的には届いているものの声に力がなく響いてこない。本オペラの聞かせ所である歌合戦で期待するも、他の歌手に埋もれてしまう印象で、これではとてもヴェーヌスまで虜にした歌声には聞こえず、ローマ語りも説得力なし。 ヒロインのエリーザベト役ミーガン・ミラーはビブラートが多く音程が不安定。いつもピッチが低く、これでは重唱がはまらない。 歌手の中で一番良かったのはヴェーヌス役エレナ・ツィトコーワ。これまで新国立に何度も登場し、その度に美貌な演技と存在感ある歌声を聞けたが、今回も素晴らしい歌声でタンホイザーを惑わす少々清廉なヴェーヌスを演じていた。 ヴォルフラム役ヨッヘン・クプファーは騎士の歌人らしいバリトン、領主ヘルマン役クリスティン・ジグムンドソンは深みのあるバスの歌声で良かった。 周りがそれなりに良くても、主役が光らなかればワーグナーの世界観にはならず、4時間強の長時間疲れを感じる残念な公演となった。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.02.04 21:41:09
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