テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2013年9月15日(日)13:00開演 入場料:¥13,000 F席3階 【主催】(財)日本舞台芸術振興会 ミラノ・スカラ座2013年来日公演 ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 歌劇「リゴレット」 (全3幕、イタリア語上演/日本語字幕付) 会場:NHKホール 指揮:グスターボ・ドゥダメル 合唱監督:ブルーノ・カゾーニ 演出:ジルベール・デフロ 再演演出:ロレンツァ・カンティーニ 美術:エツィオ・フリジェリオ 衣裳:フランカ・スクァルチャピーノ 管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団 合唱:ミラノ・スカラ座合唱団 バレエ:ミラノ・スカラ座バレエ団、東京バレエ学校 出演: マントヴァ公爵:ジョルジョ・ベッルージ リゴレット :レオ・ヌッチ ジルダ :マリア・アレハンドレス スパラフチーレ:アレクサンドル・ツィムバリュク マッダレーナ :ケテワン・ケモクリーゼ ジョヴァンナ :ジョヴァンナ・ランツァ モンテローネ :エルネスト・パナリエッロ マルッロ :セルジョ・ヴィターレ ボルサ :ニコラ・パミーオ チェプラーノ伯爵:アンドレア・マストローニ チェプラーノ伯爵夫人:エヴィス・ムーラ 廷吏 :ヴァレリー・トゥルマノフ 小姓 :ロザンナ・サヴォイア 感想: スカラ座のヴェルディ来日公演で、しかもタイトルロールで有名なレオ・ヌッチ出演とのことで、どうせ当たらないだろうと申し込んだ「リゴレット」F席先行抽選(しかも唯一の休日指定)に幸運にも当たり、台風18号が近づく雨模様の中、渋谷のNHKホールまで出掛けた。 演出は原作通りの舞台設定。場面毎に専用のセットが組まれ、公爵の館はステンドグラスやシャンデリアが豪華。床面まで全て場面に合わせて作られている。 また3幕殺し屋の家では、照明による稲妻に加え、実際に舞台上に雨まで降らせ、流石スカラ座。1幕の舞踏会場面でのバレエも華やかでバンダ演奏のオケも入って豪華。 ネット上に本日以前の公演状況が掲載され、オケと歌手がずれているとか、合唱がバラバラ等の感想が出ており、一昨年のバイエルン国立歌劇場の来日公演でもあったNHKホールの音響問題かと心配したが、本日はほとんど感じられず、4回目とのことで、克服したのでしょう。 オケもダイナミクスが大きな演奏でテンポの揺れも歌手と合っており、今売り出し中の指揮者だけのことはある。 歌手陣はデッドで巨大なNHKホールにも関わらず、全ての音が3階最後列まで届いて来る。マントヴァ公爵役のジョルジョ・ベッルージは「女心の歌」を最高音を伸ばし、拍手喝采。ジルダ役のマリア・アレハンドレスはコロラトゥーラのソプラノで、転がるような美しい響きで鼓膜が震えた。 何と言ってもタイトルロールのレオ・ヌッチは、そのヨタヨタした足取りや手先の仕草まで正しく年老いた道化の動き。しかし歌声はしっかりと響き、とても71歳とは思えない。やはり2幕有名なアリア「悪魔め、鬼め」では、その感情こもった歌声にブラボーと拍手が鳴り止まず。 ネット情報の通り、2幕終了のカーテンコールで、ヌッチとアレハンドレスが登場し、指揮者へ合図すると、2幕最後の二重唱、「そうだ、復讐だ!」を歌い始める。客席の一部からテンポに合わせ手拍子が入ってしまい、やめて欲しいなと思っていると「シー」の声がそこら中ではいり、再度、ジルダの公爵への愛の歌とリゴレットの復讐の思いがこもった二重唱を堪能することが出来た。 圧巻は3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」。全く異なる歌詞を絶妙のバランスでそれぞれの思いがはっきりと伝わる歌声で聞こえて来て音楽は最高潮へ。 本日の公演が東京でのオペラ公演の最終日にあたっており、カーテンコールのあと幕が開き、オケや舞台スタッフまで登場し、「SAYONARA」、「See You Again!」の電飾のパネルが運び込まれる。舞台上にはNBSのさよならの看板が登場し、いつまでも鳴り止まない拍手喝采となった。 演出、舞台装置、オケ、歌手、合唱、バレエ全てにおいてレベルの高い公演でスカラ座の来日引っ越し公演ならでは。 なお10月28日0時(27日深夜)からNHK-BSプレミアムで9/9公演の録画放送があり。一部本日の出演者と違っており、楽しみ。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.09.16 20:58:34
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